9月9日 フェンス
俺は、鴻野の話を聞いていて思った。俺らのチームには人が少なすぎると。
ー9月7日ー
もう立たないはずじゃねぇのかよ、、。これ以上、ケンカする意味がない。俺は、だんだん意欲がなくなってきていた。こんな決まってる勝負しても、ただのイジメになるだけだろうが。腹がたって、殴る気もうせてきた。
俺 「いいかげん、負けを認めろよ」
やめてくれるように祈った。
生田目「‥‥‥」
しかし、無言のままだった。
俺 「ほら、もう声出せねぇじゃないか」
生田目「相変わらず、面白いやつだな」
口元は、出血しており、足元は、制服が破けていた。それでも、必死に立っているコイツには、尊敬すらおぼえかけていた。
生田目「ふっ、ハハハハ」
俺 「何がおかしい?」
生田目「大した自信だと思ってな。面白れぇわ、お前」
俺 「このまま、やってもいいんだぜ?」
俺は、生田目の様子を見守った。
生田目「やれるもんならやってみろ?俺が負けるなんてありえねぇんだよ」
俺 「正気かよ?」
生田目「当たり前だよ」
俺 「なら、休憩やるよ。今のお前とやっても意味ねぇからな」
口元の出血のを手で拭きながら、俺の方を睨んできた。
俺 「まだ、やれるんのか?」
生田目「なめてんじゃねぞ。オォー」
生田目は、声を出しながら俺に殴りかかってきた。俺は、かわしたが、生田目の右腕が肩にあたり、一瞬、姿勢を崩してしまった。そこにつけ入れるかのように、俺になぐりかかる。俺は、右に左にもらったがそれでも、倒れることはなかった。なんとか、生田目と距離をとりながら、反撃をうかがえるタイミングをはかった。俺も、コイツのスタミナには驚かせられた。殴っても殴っても、起き上がる。不死身か?
俺は、フェイントを入れながから、生田目との距離をつめていく。生田目の攻撃は、俺には当たらない。右に左によけながら、前に出る。おそらく、フェンスに当たった瞬間を狙うことにした。段々、背後のフェンスとの距離が近くなってきた。しかし、俺の方を見ていて全く気づいていない様だ。もう少し、もう少し。いつでも打てるように構えながら、生田目の方を見つめていた。すると、生田目の肩がフェンスに当たり、フェンスが揺らいだ。同時に驚いた顔を見せたように感じた。その瞬間、俺は右ストレートを顔面に入れた。生田目は、一気に倒れ込んでしまった。少し間をおいた。
俺 「もう、立たねぇだろ?」
生田目「‥‥‥‥うる‥せぇ‥」
必死に声を出している様子だった。これ以上、やったら、ホントに死んじゃうじゃねぇか?そう思うと案外、思いっきり打つことはできていなかった。




