9月2日 チーム
俺たちは、朝から授業をサボり、屋上で、この前のことを話していた。
俺 「なぁ」
鴻野「ん?」
俺 「やっぱり、チーム作ることにしたから、入ってくれるか?」
鴻野「当たり前だろ?」
受け入れてくれるか不安だったこともあり、少し、照れてしまった。
俺 「ありがとう」
鴻野「何人でいくんだ?」
俺 「まずは、妻夫木とかいう奴を仕留めにいくから、3人以上でって考えてる」
鴻野「妻夫木?」
まさか?という表情をしていた。
俺 「あぁ」
鴻野「難波じゃねぇのか?」
俺 「アイツは、もう少し後でいい」
あの日の敗戦を受け入れたつもりはねぇ。だが、今は、時期尚早だろ。
鴻野「なんで、妻夫木なんだ?」
俺 「この前、会ったんだよ」
鴻野「どこで?」
俺 「カレー屋だ」
あの時、カレー屋を探していなかったら、緒方にも会うことはなかったんだろうな。
鴻野「喧嘩になったのか?」
俺 「いや、そこまでいってねぇ」
鴻野「なるほどな」
俺 「やるなら、チーム作ってこいって」
あんなチーム、俺がすぐに潰してやる。
鴻野「妻夫木って言ったら、『琉角』とかいうチームにいるんだよな」
俺 「そこは、強いの?」
鴻野「この前の、与田や馬場よりは強いし30人くらいは、いるんじゃないの?」
30人かぁ。想像してたより多い。
俺 「それは、面白いな」
鴻野「ただ、単純につっこんでも負けるだろうな」
鼻で、俺は笑った。
俺 「そんなの負けるわけ、ねぇだろ?」
鴻野「偉い自信だな」
俺 「俺たちのチームに負けはねぇんだ」
胸をはりながら言った。
鴻野「それは、そうだな」
俺 「問題は、何人でやるかだな」
鴻野「他に当ては、あるのか?」
俺 「この前言ってた、緒方だ」
鴻野「えっ?」
なんで?と言った様子だ。
俺 「カレー屋で会ったんだ」
鴻野「それは、面白れぇ」
俺 「だから、今は3人だな。これでいけるかな?」
鴻野「そうだな。とりあえず、3人で行ってみるのも悪くねぇんじゃね」
鴻野も乗り気だ。
俺 「緒方が学校来たら、早速、ケンカやろうぜ」
鴻野「その前に、チームの名前どうするんだ?」
俺 「そんなもんなんでもいいんじゃない?」
鴻野「そういうわけにはいかないだろ。これから、そのチーム名でやっていくんだから」
俺 「わかった。ちょっと考えてみるわ」
鴻野に緒方、コイツらがいれば、まだまだやれるんじゃないか?そう思える一日だった。