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4度めの人生は 皇太子殿下をお慕いするのを止めようと思います  作者: 桜井 更紗
第1章

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生徒、学園長を叱る




レティとアルベルトは、学園長の応接室にいた。



保健室から被害に合った女子生徒達も連れて来られた。

話を聞くと、

彼女達は、突然あの酔っ払いの男達に絡まれたのだと………

レティが来なければ襲われていたと、レティを見るなり泣いてお礼を言っていた。




学園長と副学園長と門番もそこにいた。



「 安全でなければならない学園に、何故彼等が侵入出来たんだ? 」

アルベルトが学園長に問いただす。



今日は学園祭で、物品の出入りが多い為に、庶民棟の裏口を開けていたのだと言う。

門番を1人立たせていたが、用を足す為に離れていた時に

侵入したらしい。

今日は学園祭で手薄なのは仕方無かったと言う。



「 学園祭で、何時もより人や物品搬入が多いからこそ、より警備の強化が必要だとは思わなかったのか? 」


「 それを仕方ないと言うのは………職務怠慢でしかないぞ 」




私、今、凄い物を見てるわ………

学園長を叱りつける学生って…………

当然殿下は学生服を着てる。




殿下は容赦ない。

「 これは文部大臣共々、然るべき処分が必要だね 」


「 殿下、どうか………それだけは…… 」

「 我々だけの処分で……… 」



一人掛けソファーにどっしりと座り、

足を組んで、手はひじ掛けに置いて、頬杖をついている。



怖い学生だわ………




「 あの………門番さんも処分されるのですか? 」

レティはこっそり手を上げながら殿下に聞いた。

アルベルトはクスっと笑った。



「 当たり前だろ? 君や彼女達が襲われたんだよ? 」

「 もしかしたら、もっとひどい事になってかも知れない 」



「 でも、門番さんは1人だったから、仕方なかったんじゃ無いの? 」

「 プロなら、1人じゃ警備出来ないと言うべきだったね 」



「 そんなプロ根性も、権力の前では無力だわ 」

レティは、殿下や学園長を睨み付ける。


「……………」

押し黙るアルベルト。

項垂れる学園長。



また、痛いところを突いてきた。

彼女は何時もど正論を突き付けてくる。



門番が慌てて、泣きそうになりながら、自分のせいだから処分は自分だけにして欲しいと謝っている。




「 分かった、責任問題として、処分は学園長と副学園長だけにする、内容は私の秘書から通達をする 」


「 はっ、有り難うございます、殿下の温情に感謝します 」

学園長は、取り敢えずは大臣まで巻き込む事にならずに済んだ事に安堵する。


大人達が殿下に深くお辞儀をする。



「 感謝するなら彼女にして 」

いや、殿下、もうそれ良いから………



皆から次々にお礼や謝罪を言われ、慌てる。

殿下、私はただの生徒ですから…………




「 じゃあ、解散、レティ、帰るよ 」

「はい」


出ていく殿下の後に続く………

振り返りお辞儀をすると、皆から生暖かい目で送られた。



応接室から出るとラウル達がいた。

ラウルは

アルベルト皇子とアルベルトの護衛騎士に、丁寧に頭を下げた。







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