表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4度めの人生は 皇太子殿下をお慕いするのを止めようと思います  作者: 桜井 更紗
第1章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

44/641

窓際2列目、前から3番目の席の君




語学クラブに行く時の話。




アルベルトは全くのレティ不足だった。



3年生と1年生の教室はかなり離れている。

偶然廊下で会うというのは稀で、唯一会えるのは大食堂であったが、お互いの間が悪いのか………


2人は、領地で別れた日から実に半月近く会えていなかった。




そんな中で、この週末にはある令嬢とオペラに行く事を皇后から命じられており、アルベルトのイライラは最高潮だった。




ラウル………

こいつは毎日レティに会ってるんだよな………

家に帰ればレティが待ってるんだ………

レティと顔が似てるのも何気にイライラする………


そう考えたらムカムカして、いつの間にかラウルの尻を蹴りつけていた。



「 痛?! 何?、アル!!何するんだ! 」 と、とんだとばっちりを受けたラウル。



「 アル、お前、機嫌悪過ぎるぞ 」……とエドガーが笑う。



「じゃあ俺、語学クラブだから」

そう言ってレオナルドが教材を持って教室から出ようとすると…………



「まて!」

………と、アルベルトはレオナルドの肩を掴み



「俺が行く」

………と言いながら教材を取り上げて、スタスタと語学クラブの教室まで行ったのだった。



あのイライラは何処へ行ったのか今やスキップをする勢いだった。





そうして、語学クラブの教室にやって来た。

フフフ………いるかな…………





アルベルトは生まれながらにしての皇子である。



常に他人から注目され、常に他人に囲まれて暮らしてきた。

なので、人前に出る事も人前で喋る事も平気だ。

台本も無しに、その時々の最高のパフォーマンスの言葉を、にこやかに言えるのである。






なんだこの可愛い生き物達は…………



教壇に立つと

12人の丸く大きく見開いた真剣な24の瞳が真っ直ぐ自分を見詰めて来る。



俺の音読に耳を済まし

声を揃えて繰り返してリピートして来てくれる事が心地よい。



サワサワする…………




特に

窓際から2列目の、前から3番目の席に座っている君!



君の可愛らしさは何なんだ?



ピンクががったバイオレットの丸い大きな瞳に、そんなに見詰められると顔が赤くなる………




これは病み付きになる………

レオナルドに譲れない。

次も絶対に来る!




そうしてる内に

その美しい瞳が閉じ、うつらうつらし出した。




えっ?!………眠いの?




これは教師として失格だ!

対策を考えねば…………



心はすっかり教師気分なアルベルトであった。





しかし………

新しい楽しみを見つけた皇子様に、無情にも、語学クラブへの出入り禁止を言い渡されたのであった。




次は必ず『アルベルト先生』と呼ばすつもりでいたのに…………









ブックマークの登録有り難うございます。

いつの間にか1000人を越えていて驚いています。

励みになります。

まだまだ変な文章しか書けず、誤字脱字も多く、

読みにくいにも関わらず本当に嬉しいです。


読んで頂き有り難うございます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ