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4度めの人生は 皇太子殿下をお慕いするのを止めようと思います  作者: 桜井 更紗
第1章

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追い掛けて

本編に戻ります






皇后主催の夕食会が終わった。

結局最後まで、リティエラ・ラ・ウォリウォール嬢が来る事は無かった。



これは皇后秘書官の完全なミスだった。

リティエラ・ラ・ウォリウォール嬢の名前は毎回リストに記されるが、何時も後に削除されるのであった。



あれだけ殿下が気落ちしてるのを見ると、皇太子殿下の秘書官としては許しがたい思いだった。



翌日クラウドは

ウォリウォール宰相に面会を申し出て、リティエラ嬢の欠席の理由を尋ねた。


宰相からは、成人まではリティエラ嬢を公に出すつもりは無い旨と、彼女は今は領地に行っている事を聞いた。




クラウドからの報告を受けての殿下の行動は早かった。



ウォリウォール領地に程近い皇族の領地にある、錆びた温泉地への視察の公務を、無理矢理捩じ込んで来たのだった。



皇帝陛下を何とか説得し許可も貰った。

勿論、公務なのでクラウドも行く事になった。



馬車なら2日かかるのだが

馬だと1日もかからない。

クラウドと護衛騎士を数名連れて城を後にした。





アルベルトはとにかく

レティに会いたかった。








それと平行して

ウォリウォール領地の館の執事から公爵邸に、リティエラの様子がおかしいと一報が入って来た。


屋敷に着いた時から泣き崩れ

食欲も無く

何か思い悩んでいるのか、時折夜には泣いている様だと………



この一報に父母や兄は驚愕した。

何があったんだ?

旅立つ前はずっと楽しみにしていて、当日は喜んで旅立って行ったではないか……


急遽、母親とラウルが領地へ行く事になった。





***********************





ルーカス・ラ・ウォリウォールは皇族に次ぐ最高位の公爵貴族で、シルフィード帝国の宰相である。

何代か前には、皇女が降下し嫁いできた、皇族の血筋でもある。


そんな父親の娘がリティエラである。

レティは親から見ても、小さい頃から見目麗しい可愛らしい娘だった。



そんな何もかも揃った娘には、当然ながら嫉妬や妬みが付いて回る。


ラウルは男だから自分で乗り越えて行くだろうが、

レティには、せめて成人するまでは、そんな邪悪な人達に接して欲しく無かったのだ。


アルベルト皇子が、立派な青年だとは分かっていた。

だけど、早くからお妃候補にはしたく無かった。



そんな思いもあってか、レティは主に領地で過ごさせたのだった。



しかし

最近のウォリウォール家の調査とラウルの話では、皇子がレティに感心を持った事は確かだった。



もしかして思い悩んでいるのはそこか………と………

一人ごちるのであった。












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