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4度めの人生は 皇太子殿下をお慕いするのを止めようと思います  作者: 桜井 更紗
第1章

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魔法の言葉

レオナルド登場です




立太子の礼も終わり、街も学園も落ち着きを取り戻した。

アルベルトも学園に戻って来てる様だ。



しかし、改めてアルベルト皇太子殿下と言う存在を目の当たりにした学園の生徒達は、彼に対する意識は少し変わったのかも知れない。



取り巻きになろうと近付いて来ようとする人。

雲の上の人として腫れ物にでもさわる様に扱おうとする人。



式典の時には、幼馴染みのラウルでさえアルベルトを遠くに感じていた程だ。

これではアルベルトはさぞ居心地が悪い事だろうに………






忘れているかも知れないが

私は料理クラブへの入会届と同時に語学クラブにも入会届けを出していたのだった。


立太子の礼で、外国招待客の通訳に先生達が皇宮に駆り出されていた為に、1年生の語学クラブは一旦休会していたのだった。



今日は初の語学クラブ。

1年生の部員は男子生徒10人、女子生徒はたったの2人だった。


「あっ……あの噂の……有名なウォリウォール様ですね」

「私はリンダ・ラ・セザールです。お近づきになれて嬉しいです。どうかリンダと呼んでください」


「…………リティエラ・ラ・ウォリウォールです」

「宜しくお願いします」



何?

あの噂のって………何?

私って有名人なの?

そりゃあ、お馬鹿なお貴族様達にはちょっと説教したけど………



いやいや、そもそもあの4人とつるんでいるのだから目立つに決まってますがな………






1年生を教えると言う事で、今回教えるのは部員の先輩でもあるレオナルドだった。



レオナルド・ラ・ディオールの父は外務大臣で、父が外交官時代に多くの外国に行っていた。

彼には6歳上の姉がいる。

彼女も外交官として働いていたが、今では外国の貴族に嫁いでいる。



瞳はエメラルドグリーンでやや切れ長。

髪は青みがかったシルバーで少しウェーブがかかっていて、長めの髪を後ろで軽く三つ編みにしていた。


私は何時かその三つ編みをアレンジしたいと、お洒落番長としてウズウズしていた。




レオナルドは3ヵ国語が話せるらしいが、ラウルやエドガーは1ヶ国語だけである。

なんとアルベルトはレオナルドの上をいく5ヵ国を喋れるので、外交には困らないスーパー皇子様だった。





レオの授業はユニークで面白く、実戦型の楽しい授業だった。

そこらの先生よりは教え方が上手かもね。






おい!

レオ!

お前レティに何を教えたんだよ?!


昨日………ピーとかピーとかを大声で話していて、親父が真っ青になってたぞ!




ブッ!!

アルベルト皇子が吹いた。


エドガーは笑い転げていた。



ジラルド学園は、4年間クラス替えが無いので4人はずっと同じクラスである。



「ピーもピーも必要な言葉だろ?」

「今のレティには必要ないぞ!!俺の妹に不埒な言葉を教えるな!」


レオは鼻唄を歌い、ニヤリと悪そうな顔をしていた。

彼は何事も、どうも右から左へ抜ける食えない奴だった。



因みに、この、ピーとかピーとかは部活後に兄の待つ馬車まで送って貰う時に教えて貰った。


人と仲良くなる為に効果的な、レティだけに特別に教える魔法の言葉だよ……だからどの辞書にも載っていないんだよ。

………とウィンクをしながら教えてくれた言葉だったのだ。




私は不埒な言葉とは知らずに魔法の言葉を使い続け、後々恥ずかしい思いをするのであった。



許さんぞ!レオナルド!!






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― 新着の感想 ―
[気になる点] 英語? 設定読み飛ばしていたら申し訳ないのですが、舞台設定は中世ヨーロッパ(イギリス以外)なのですか?
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