3度もループする入学式
初めて小説に挑戦すると言うことで、初期頃の話は本当に読み返しても恥ずかしいだけではありますが……
自分の文章能力の低さに苦戦しながらも頑張って書いてます。
宜しくお願いします。
※ 少し書き換えました。
──ああ……また、この場所に戻って来てしまった──
今日は皇立ジラルド学園の入学式。
暖かい春の日差しを受けて、希望と期待と少しの不安を胸に抱き締めながら初々しい生徒達が入学して来た。
講堂では……
この学園の学園長が長い長い演説をしていた。
講堂に並んでいる生徒達は、皆が早く終わらないものかとソワソワしている。
チラチラの彼等の視線は1人の男子生徒にそ注がれていて。
それは……
我が国の皇子様だ。
「 …………では、我がシルフィード国では皇帝陛下以来の30年振りに皇族がご在籍となった、3年A組アルベルト・フォン・ラ・シルフィード皇子殿下からのお言葉を頂戴します 」
長い長い演説を耐え抜いた新入生の前に現れたのは背の高い美丈夫。
淡いブロンドの髪はサラリと揺れアイスブルーの少し切れ長の瞳は美しい。
背は180センチは優に越えている。
濃紺のブレザーの制服は式典だからかきちんと前ボタンで閉じられていた。
スラリと長い足で大股で歩く姿は圧倒的なオーラを醸し出していて、まさしく王者の風格であった。
壇上に上がり皆の前に立った皇子様に、誰もがその美しさに見惚れた。
しかし……
直ぐに会場はざわついてピンクや黄色い歓声が講堂中に溢れた。
自国の皇子と言えども、入学したばかりの生徒達にとっては初めて拝顔する者が圧倒的に多い。
その壇上に立った彼がバーンと両手を縁台の上に突いた。
「 私は本校3学年のアルベルト・フォン・ラ・シルフィード。わずか4年の学びの期間を有意義に過ごすか退屈に過ごすかは自分次第。この4年間楽しんだ者勝ち! 私達と共に歩んで行こう! 今日は入学おめでとう! 」
ワーッと割れんばかりの大歓声が上がり、皇子様は片手を軽く上に上げ壇上から降りて行き、並んでる教師達の前に立った。
前である。
彼は教師達よりも立場が上の生徒なのだから。
「 アルベルト皇子殿下は我が国唯一無二の皇子であらせられる。やがて皆はこのお方に仕え支えていく臣下となる。
その為に勉学に励み、そして信頼し合う友を作りこの国の発展に尽くす事を望む 」
続いての学園長の挨拶が終わると ワーッーッ 大歓声が鳴り響いた。
皆がこの学園に入学した事を誇りに思った瞬間となった。
多分ここにいる生徒全員が彼に恋をしたであろう。
シルフィード帝国は建国300年あまりの国。
王国時代も合わせると500年にもなる国だ。
現皇帝のロナウド・フォン・ラ・シルフィードは第15代皇帝陛下になる。
皇后陛下との夫婦仲も良く、治安は安定していて、貿易と他国との外交に力を入れる国民から慕われる皇帝であった。
しかし現在の皇族と言えば……
皇帝陛下と皇后陛下と一粒種の皇子の3人だけの淋しいものであった。
その国民からの期待を一心に受けた若き皇子が今ここにいる。
17歳の殿下………お久し振り!
ああ……
やっぱり誰よりもカッコ良い。
私、リティエラ・ラ・ウォリウォールは3度の前世がある。
毎度毎度この場面に舞い戻って来るのが何故なのかは分からない。
だけど……
どの人生もアルベルト皇太子殿下に恋い焦がれる人生だった。
しかしこの人生は……
平凡でも小さな幸せを楽しんで……そして……生きたい。
先ずは学園生活を満喫する。
4度めの人生は……
皇太子殿下をお慕いするのを止めようと思います!!
読み返して見ると……
あまりにもスカスカでして。
少し手を入れました。
読んで頂き有り難うございます。