浮き世の意味
待ってって言ったんだ
後ろ姿のあなたに向かって
行かないでって言ったんだ
旅立つあなたに向けて
足が痙攣して止まったら
きっと進めないと分かっていたから
息が切れても 喉が枯れても
それでもあなたに向かって
叫び声を上げたんだ
それでもあなたは止まってくれなくて
それでもあなたは進んでいった
なにも言わずに
なにも伝えずに
ただ後ろ姿が
こう言った気がしたよ
「付いてこないで」
声の代わりに心が枯れて
足の代わりに心が震えた
あなたにもらったこのこころが
あなたに癒されたこのこころが
あなたによって
朽ちて 滅びて 崩れ去る
あなたがいないと…
あなたがいないと…
きっとぼくは…