第3章
第3章です。クライマックス近いです。
第3章 新参者、そしてイベント。
俺たちは何とも言えない雰囲気を醸し出しながら夕食へ向かっていた。もうなんか何も言いだせない。というより俺の心の中は疑問符でいっぱいだった。小手川が俺のことをすき?あり得ない。そんなこと・・・。マジで。なんだありゃあ。悪い夢だな。
「どう?私への返事は用意した?」
うわっ。いきなり話しかけんなよ。
「やらないし付き合わない。」
「どうして?」
「だって。なんか性格どぎついじゃん。」
「そんなことないわ。」
「ある。」
「ない。」
「ある。」
「ない。」
「ある。」
「かわいいわ。秋耶。」
「下の名前で呼ぶんじゃねえ。」
「呼ぶわよ。あなたは私のものだもの。」
「違う!第一平良の前でそんな話すんじゃねえよ。」
「関係ないわ。」
「あるね。さっきのことがまるでなかったみたいじゃん。」
「あったわよ。」
「う・・・。で、でも。」
「でも?」
「平良が・・・!」
「平良平良って。あなたホモ?」
「ちがう。それは断言できる。」
「じゃあ、私は好き?」
「いや。」
「じゃあ夏樹は?」
「きら・・・・・いじゃない。」
「まあ。」
全く俺の解説が入ってないことを本当に申し訳ないと思うんだが。それだけ本当にせっぱつまってるんだ。どうする?みんな。気がつくと平良が俺に耳を貸せというしぐさをしていた。俺は小手川に注意しながら耳を貸した。
「つきあってやってくれ。」
「え?」
「おれは彼女が喜ぶならそれでいい。」
「いやでも・・・。」
「頼む!」
・・・・・。だってさ。別に興味ないんだよな。確かに彼女はほしいが小手川じゃなくても。
「俺は彼女の笑顔が見たい。」
「うーん。」
「友達だろ!」
それをいうなよ。
「わかった。」
「ありがとう!その代わり・・・・。」
「ん?」
条件付き?あり得ねえ。
「写真とってくれ。」
それが目的かよ。
「わかった。」
小手川は夏樹と話している。
「こ、小手川・・・・・・・・。」
「優子でしょう?」
「ゆ、優、優子・・・。」
「どうしたの?付き合う気になった?」
「おう。」
つい小声になってしまった。
「本当に?その言葉にウソ偽りナシ!?」
目がキラキラ輝いていた。
「おう。」
その顔。可愛い。心境は複雑なんだが。こうして俺には人生初の恋人ができてしまった。小手川が、いや優子が俺の腕に自分の腕をからませてきた。その瞬間二つのことが同時に起こった。まず一つ。平良の口からよだれがこぼれてきた。おいおいおいおい。二つ目。なんと夏樹がおお泣きし始めた。いやいやいや。
「んーと。」
「夏樹?大丈夫?」
優子が話しかける。しかし校庭には嗚咽しか聞こえない。そして駈け出して行った。
「なあ、夏樹どうしたんだ?」
「私がひどいことしちゃった。」
ハニカミながら言う。
「お前。何したんだよ。」
「とどめを刺したのは秋耶よ。」
なに!?俺が何をしたと。
「だから・・・・。キス・・・・しよ?」
ここでやるのか?俺・・・・初めてだぞ。
「いや・・・その。」
「俺、消えるわ。」
平良がどっかいった。つまり二人きり。
「邪魔者もいなくなったし。」
「・・・・・・。」
俺がうつむいていると唇が唇によってふさがれていた。初体験。
「ん・・・・・・。」
優子の声が色っぽい。そして唇が離れた。
「ふう。」
俺はいつの間にか溜息をついていた。疲れるわー。
「ともかくこれであなたは私の彼氏になったわけ。」
マジかよ。まあ嫌いじゃないが。
翌日。俺は教室で授業を受けていた。担任がしゃべっている。まあ、聞く耳もたねえがな。やる気がないというのもあるがもう一つ。優子と夏樹が俺を見てくる。しかも優子は話しかけたりと忙しい。
「今日は何をする?」
「なにもしない。」
「えー?なんでー?」
やることないもん。そうそう、もうひとつ重要な問題があった。目の前の席にこの間俺をガン見していた奴が座っている。やはり転校生だった。凛々しい姿もさることながら眼鏡も非常に似合っている。まだ名前も知らない。おそらく、帰りの時に紹介があるのだろう。
そして時間は経ち、帰りの暮会。
「えぇ、今日は転校生がきている。朝紹介しようと思ったんだが実は本人の希望でこの時間帯にすることになった。さ、自己紹介を。」
「はい。」
ん?俺はなんかすっごい感覚が自分を包んだ気がした。なんなんだろう・・・?
「宗方桜花です。これからよろしくお願いします。」
すっげぇ。なんじゃこりゃ。声がまるで小鳥のさえずりのように軽やかで聞き心地がよすぎる。さっきの感覚はこれだったか。優子と夏樹はなぜか嫌悪感丸出しだ。
「優子?どうしたんだ?」
もう俺は気軽に優子とよべるようになっていた。
「秋耶?なに彼女にみとれてるの?」
「いやーきれいなこえだとおもってさぁ。」
「それだけ?恋愛感情とかわかない?」
湧くか。俺は簡単に女にはなびかない・・・・と思う。優子のことはしらん。
「いいや。別に。」
「そう、ならいいわ。」
担任がまた話し始めた。
「この転校は両親の意向だそうで風紀が悪かった元の学校に我慢ならなかったらしい。じゃあ、なんか質問とかあるやついるか?」
こういう場合質問するやつは乱し。早く寮にもどりたいからな。ところがKYさんは身近にいた。その名は小手川優子。しっかり手をあげている。
「おっ。じゃあ小手川。」
「なぜこの時間帯に紹介しようと思ったんですか?教えてください、桜花さん。」
「宗方。答えるか?」
「はい。朝から転校生などというものがくるとやはり皆さん少し邪魔と思われるかと思い、この時間帯にさせていただきました。」
「余計に気になったのですが?」
「そうですか。それならこの場を利用して謝罪させていただきます。どうもすいませんでした。」
「こちらこそぶしつけな質問してすいませんでした。」
「じゃあ、宗方は席に戻って。」
「はい。」
なんかつかみどころがないな。こいつ。優子もよく質問したよ。
「はい、連絡事項。明後日急きょ遠足があります。」
遠足!?なんで?
「最近、わが校が乱れておるとの苦情が殺到している。だから親睦を深めようと学年団の先生方が決定された。目的地は山帝山頂上。親睦をはかるのでグループになって各々頂上を目指す。時間帯はバラバラでいいが集合時間はきちんとまもること。」
クラスの委員長が手を挙げる。
「どういうグループなんですか?」
「5人1組だ。自由に決めていいぞ。じゃあ、今からきめるか。はい決めて。」
こういうことになると絶対いってくるよな。優子のやつ。その前に・・・。
「夏樹。組もうぜ。」
「う、うん。いいよ。」
「あとはどうしよっかな。」
「優子とは組まないの・・・?」
「ん?ああ。そうするか?」
「もちろん。それは決定事項よ。」
「ゆ、優子!?」
「恋人がいっしょにならないなんておかしいわ。」
「馬鹿。公言するな。」
みんなにばれたら大惨事だ。幸い教室はざわざわしていたので大丈夫だった。
「あと一人ね・・・。」
「?2人じゃないの?」
「馬鹿ね。平良君いれないと。」
「そうか。どうする?あと一人。」
俺は周りを見回した。誰とも組んでないのが一人いた。このクラスは45人学級なのでちょうど割り切れる。今日は欠席者もいないしな。しかしその人物は逆に話しかけてきた。
「はいっていいかしら?」
宗方桜花その人だった。断ったところで担任がどこかに入れるにきまってる。
「いいよ。」
俺は承諾した。しかし・・・。
「あーら?ほかに入るところはないのかしら?」
優子だ。そんなに毛嫌いしなくても。
「ええ。転校一日目でいきなり指名されるほど立派な人間じゃないので。」
うわー。優子にここまでいうとは。
「それと、ルームメイトになったのでよろしくね?小手川さん。」
「えっ?えっ?えーーーーーーーーーーーっ!?」
「真田さんも。」
「は・・・・はい。」
「男子二人もね。」
「お・・・おう。」
「わ、わかった。」
前者が俺。後者は平良。担任が口を開いた。
「よーし。じゃあそろそろ流れ解散だ。食堂にむかえ。」
みんなは散らばりだした。いやー転校生のインパクトはすげえな。そこへ優子が現れる。
「秋耶?明日の夜、私たちの部屋に来て?」
「え・・?なんで?」
なにいってんだ。女子部に行くのは至難の業だぞ。
「じゃあね。楽しみにしてるわ。」
一体この先どうなっていくんだよ・・・?
ありがとうございました。




