始まりの日
「この世界以外にも私達と同じ世界で生きている人間達がいた。しかし、その世界の人間達は、私達の世界と歴史が少し変わっていた。私達のように、超能力に目覚めず、ごく平凡な日常を送っていた。」そのポップが付いた「別れし運命の並行世界」という本が売上累計現在5000万部突破という前代未聞の売上を叩き出したというニュースを片目に、俺、劔は学校に行く支度を済ませ、朝食を作った。俺が行く高校は、超能力に目覚めた人間の中でもかなり優秀な学生だけが通える星英高校と言う高校は、毎年倍率が5倍を越える超人気高校だ。そこに俺は受かったのだ。ちなみに俺の超能力は自分や他人から託すと言われた能力を他の誰かにステータスをに受け継がせるという能力、「New Generation」だ。正直、あまり要らない能力だ。なぜなら俺は能力を託されるほど信頼されている人物は居ないし、俺の身体能力はそこまで高くない。なので、おそらくもっと強いと能力を持っている奴らに比べて地味な学生生活を送るのだろうな、と思いながら朝食を食べ終え食器を片付け、家を出て、すぐ近くの同じ高校に通う幼馴染みの千堂伊吹を起こしに行く。ちなみに伊吹の超能力は爆発を空気に触れるだけで起こせる、「space bom 」と言う名前の超強い能力だ。「お~い起きろ~遅刻するぞ~」しかし反応がない。もしかすると今日は早く起きて登校したのかもしれない。それならと、俺も急いで高校に向かったが、その15分後、いつもの通り道から火の手が上がっていた。その火はすぐに周りを焼き、当たり一面を火の海にした。そして俺はその中心に、幼馴染みがいるのを見てしまった。そして伊吹の視線の先には、顔に鎌を持った棺桶を背負った死神のタトゥーが入った男が対峙していた。俺は恐怖で足が動かなかった。その間に伊吹は男に一方的に殴られ、ついにダウンしてしまった。町を守っている超能力者達はまだ来ないのか‥俺はその事があたまをよぎったが、それ以上は考えるのをやめ、気付けば伊吹と男の前にたっていた。「何やってんだ‥劔‥お前はほぼ無能力者だろ‥お前じゃ、こいつには勝てねえよ‥」「そうだぞ、偽りの正義を盲信する愚民よ。俺の能力はそんじょそこらの野郎共とはちげぇんだよ!」「勝てる勝てないの理屈じゃない!!俺はただダチが見殺しにされてるのを見たくねぇんだよ!」「劔‥」俺は正直言って怖かった。伊吹が蹂躙されると言うことは俺は秒殺されるのがオチだ。だけど、それ以上に、伊吹が死ぬのに何も出来ないことのほうがもっと怖かった。その意識だけが俺を動かし、伊吹と共に戦闘態勢を取ったその時、俺のすぐ横を一筋の雷光が走った。その直後、伊吹と対峙していた男は倒れていた。「すまない、他のところで発生していた超能力者による事件を解決していて遅れてしまった。だがもう安心しろ。なぜなら、俺が倒しに来たからだ!」如何にも漫画のヒーローのような発言と共にやってきたのは、超能力者ランキング第一位『絶対ナル正義』ヴァレステルだった。彼の超能力は、自分の事を信頼していたり期待している人の数だけ強くなる、「for everyone 」と言う能力だ。この能力により、今まで何人もの違法超能力者達を取り締まってきた。そんな人が来たとあって、さっきの男は「ちっ、もう時間切れか‥」と言い残し、煙幕弾を投げつけ、煙幕がはれる頃には姿を消していた。一段落したところで消防が来て火は鎮圧された。「少年達、大丈夫だったか?」とヴァレステルさんに話しかけられたので、「はい、もう大丈夫です!」「俺も特に目立った傷はありません」と答えた。そしてふと時計を見ると、8時半と示されていた。「おい伊吹、俺達遅刻じゃね?」と時計を見せると、「でも事件に巻き込まれましたって言えば大丈夫だろ」と呑気な事を言われたが、「少年、もしかして星英高校の学生かい?」とヴァレステルさんに聞かれ、思わず「はい、俺達二人共そこに受かったんです」と返すと、「実は、私は今年からそこで教鞭を振るうことになったんだ、これも何かの縁だな、少年!」ヴァレステルさんが高らかに笑っている様を見て、俺達二人は顔を見合せ、「え、マジで‥?」というか顔をした。
本日もご高覧頂きましてありがとうございます、作者の暇人です。え?元々投稿しているほうは書かないのか、だって?もう少々お待ちください、只今誠意執筆中ですので、多分今月の最後当たりか来月の頭位には出します!は?もっと早く出せ、だと‥?それは無理だな、なぜなら二月はパズドラの周年イベントが控えているからさ!はい、完全に私の都合ですね、ホントに申し訳ない!以上、言い訳終わり!それでは皆さん、次の話でお会いしましょう、さようなら!