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さんわ。
「なぁきゃべ子。」
俺は今日もきゃべ子に話しかける。
「なぁに。」
いつものように可愛い声で返事をするきゃべ子。
「話してると、とても楽しくて。胸の奥がギュー……ってなるんだ。俺は病気なのかな。」
キャベ子はキョトンとした顔をして、「うーん……」とうなりはじめた。
そして答えが出たようにぱっと顔をあげると、
「それは恋じゃないかな?」
と言ってきた。
恋。恋というらしい。
自分の抱えるこの現象に名前がついてるというのはとても不思議な気分だった。
そうか。恋っていうのか。
俺はキャベ子に恋をしているんだ。




