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5戦目:お待たせしました! 女騎士、登場!③

「レベルアップ!」


 ==============

 【トウマ】

 レベル:2→3

 ストック:5

 所持G:100→200


 【ローゼ】

 レベル:2→3

 ストック:3→4

 所持G:0→100


 【トウマ&ローゼ】

 HP:1,000

 ==============


「ゆくぞ! ガラハッドクリーヴ!」


 =====================================

 レベル:3

 名前:【ガラハッドクリーヴ】

 種類:鉄壁スキル チャージ

 効果:・チャージ1

    ・対象に200のダメージを与え、あなたはダメージ軽減100のバフを一つ得る。

    ・このスキルが破壊された時、

     あなたはダメージ+100、ダメージ軽減100のバフをそれぞれ一つずつ得る。

 =====================================


「チャージ1……。詠唱のスキル版か。それともう一つの効果、破壊された時……。ってことは?」

「フルンティングよ! その力を示せ!!」


 ローゼの持つ剣が異様な光を帯びる。

 すると彼女の周りにもオーラのような光が溢れ出す。


 ======================================

 【フルンティング】効果:場に出ているあなたのファイタースキル一つを対象とし、

             それが破壊された時の効果を発動する。

 耐久2→1


 【ガラハッドクリーヴ】破壊時効果:ダメージ+100、ダメージ軽減100


 【トウマ&ローゼ】

 バフ:

 ダメージ+100

 ダメージ軽減100

 ======================================


「これが、ファイターか」


 どうやらバフという特殊効果で自己を強化していくのが特徴らしいな。

 ローゼが使うスペルは鉄壁というくらいだから防御に特化しているのだろう。

 詠唱とは違い、仮にプリーストのスペルで破壊されても、ちゃんと代わりの効果が発動するようになっているのがその証だ。

 チャージが0になった時はあくまでスキルの発動・使用であって、破壊とは違うからどちらかの効果しか使えないが。

 しかし、それを最大限利用しようというのがあの剣、フルンティングだ。

 剣の耐久をコストに破壊された時の効果を発動させる。

 あくまで効果を発動させるだけであって、実際にはスキルは破壊されない。

 そのため次のターン以降、チャージのカウントは進み、チャージが0になればもう一つの通常の効果が発動するということだ。


「だったら俺は攻撃あるのみ! さっそくバフの効果を使わせてもらうか! 讃えよ! 悪魔の火! バフォメットブレス!!」


 詠唱と共に現れる魔法陣。

 そこに光が集まり出し、力が次第に増幅していく。


「これがバフか……。焼き尽くせ!」


 不気味な笑い声と共に漆黒の火炎がジェイスたちに吹き荒れる。


「うぐぐ」


 ========================================

 レベル:3

 名前:【バフォメットブレス】

 種類:エレメンタルスペル 即時

 効果:・対象に300のダメージを与える。

    ・チェイン:火属性

    ・このターンに火属性のエレメンタルスペルで500ダメージ以上を与えていた場合、

     火属性ダメージ+100のバフを1つ得る。


 バフ:ダメージ+100→消滅


 【バフォメットブレス】スペルダメージ 300→400


 【ジェイス&ゲイズ】

 HP:1,400→1,000

 ========================================


「またチェインか……。しかも今度は効果がある……。このターン、火属性で与えたダメージは400しかなかったから効果は発動しないけど……」

「厄介な女だ……。それにあの剣……。ゲイズよ。まずはあの剣をどうにかするのだ!」

「御意!」


 =============

 【ジェイス】

 レベル:3→4

 ストック:5

 所持G:200→300


 【ゲイズ】

 レベル:3→4

 ストック:4→5

 所持G:0→100


 【ジェイス&ゲイズ】

 HP:1,000

 =============


「アビリティ!」


 ==================

 【プリースト】アビリティ:HP100回復


 【ジェイス】

 所持G:300→200


 【ジェイス&ゲイズ】

 HP:1,000→1,100

 ==================


「そして……。鉄壁スキル……。我が天敵め……。背に腹は変えられん! 破壊する!」


 ジェイスがそう宣言するとローゼの周囲に突如としていくつもの十字架が突き立てられる。


「くっ……」


 ローゼが苦悶の表情を浮かべる。


「神の名において貴様に鉄槌を下す! ウィッチハント!」


 その瞬間、稲妻のような光が彼女を襲う。


「あっ……」


 ================================

 レベル:4

 名前:【ウィッチハント】

 種類:高潔スペル 即時

 効果:・対象のレベル3以下のスキル、スペルを一つ破壊する。

    ・それの使用者に100のダメージを与える。


 バフ:ダメージ軽減100→消滅


 【ウィッチハント】スペルダメージ軽減 100→0


 【ウィッチハント】効果:

 【ガラハッドクリーヴ】→破壊

 【ガラハッドクリーヴ】破壊時効果:ダメージ+100、ダメージ軽減100


 【トウマ&ローゼ】

 バフ:

 ダメージ軽減100

 ダメージ+100

 ================================


「頼むぞ、ゲイズ」

「任されよ! むぅん!」


 直後、ゲイズがメイスを振りかぶるとローゼに向かい跳躍する。


「破城撃!」

「危ねえ!」


 咄嗟に俺はローゼとゲイズの間に割って飛び込む。

 その瞬間、光の壁のようなものが俺の前に現れ、メイスが当たると小気味良い音を立てて粉々に砕け散った。


 =====================

 レベル:2

 名前:【破城撃】

 種類:鈍器技 即時

 効果:対象のアイテムの耐久を1減らす。


 【悔恨のメイス】効果:

 【破城撃】スキルダメージ 0→100

 耐久4→3


 【トウマ&ローゼ】

 バフ:

 ダメージ軽減100→消滅


 【破城撃】スキルダメージ軽減 100→0


 【破城撃】効果:

 【ローゼ】

 【フルンティング】耐久1→0 破壊

 =====================


「追撃! 武器と共に砕け散れぃぃッ!!」


 返す鈍器で俺を再び殴りつけるゲイズ。


 ==================

 レベル:2

 名前:【痛恨打】

 種類:鈍器技 即時

 効果:対象に200のダメージを与える。


 【悔恨のメイス】効果:

 【痛恨打】スキルダメージ 200→300

 耐久3→2


 【トウマ&ローゼ】

 HP:1,000→700

 ==================


「私の剣を狙うとは。下っ端のくせにやるじゃあないか。……それにしてもトウマ。今のは一体何のマネだ?」


 俺は奴の一撃でくらくらとする頭を振りながら答える。


「さぁ? 誰のマネなんだろうな。でも、連れの女が殴られるのをボケっと見てられる男なんていないと思うぜ」

「お、女!? わ、私が誰か知らないのか?」


 ローゼの奴、何を慌ててるんだ。

 若干顔も赤いような……。


「悪いな。俺はこの国に来たばかりで何も知らないんだ。でも、ローゼは相当な美人だってことは分かるぜ。俺の元いた国にもそうそういないくらいな」


 それは本当だった。

 キリっとした切れ長の瞳にすっと通った鼻筋、そして少しふっくらとした柔らかそうな唇。

 そこに薄いブルーの瞳と輝くような金髪のポニーテールとくれば誰だって振り返るに決まっている。

 スーパーモデル顔負けの絵画のような美しさだ。

 セリアやルルとは違った女性の魅力だな。

 そんなことを考えていると、今度は顔を真っ赤にしたローゼが上擦った声を出す。


「わ、わ、わ、私は帝国騎士団、黒羊隊の隊長! ジギスムント家の血を引く者だぞ!? そそそその私を捕まえて……び、美人などという戯言を……」


 消え入りそうな声でうつむくローザ。

 何を訳の分からないことを言っているんだコイツは。

 でも、美人を困らせるというのは中々刺激的な体験だな。

 だが、実に惜しいが、今は乳繰り合っている場合ではない。

 

 ――俺もたまにはマトモなことを言う。

 

 当然だろう。

 なにせルルの命がかかっているのだ。

 今のターン、ローゼの剣が破壊されてしまったとはいえ、それを犠牲にHPは守れたのだ。


 ――このチャンス、逃すものか。


「いくぞローゼ! 次は俺たちのターンだ!」

「わ、分かっている!」


『マジック&ウェポン』

~決闘の掟~

「バフ」:ダメージ+や軽減といった一時的に付与される有利な効果。

     付与された後は一番最初に発動した適用可能な効果に対し、

     自動的にバフの効果が使用される。

     基本的にバフは一度きりの効果で、使用後に消滅する。

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