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呆れてしまいました

「クロヴィス様の嘘つき!」

ケイティが拗ねた様な声を上げる


可愛い仕草ではあるが、場に相応しくない



「わたくし、気分が優れませんので帰りますクロヴィス様、ケイティ様?とお幸せに」


「待て!」

ミレイユを追いかけようとするクロヴィスに、ペコリと頭を下げて立ち去るミレイユ



キョロキョロと周りを見渡し義弟のルイを探す

「帰りましょう、ルイ」

「はいはい、わかりましたよ」


ルイは持っていたグラスの中身を飲み干す



「ミレイユ、どうするのクロヴィス殿下の事…」


「面倒くさい事に巻き込まれちゃった…ルイの言う通りだったわね。お父様に会いに行きましょう」

「りょーかい」


軽く返事をするルイは義弟である。

親戚筋の三男であり、将来フランク侯爵家を継ぐ人物である

フランク侯爵家はミレイユしか実子がいないので女子が家督を継ぐ事が出来ない。その為、親戚筋からルイが養子となった



パーティー会場を抜けて、二人は王城の父の執務室へと向かう。


ノックをすると、かちゃっと扉を開けられた

「どうした?二人揃って」

疲れた顔をした父が二人の顔を見る


「お父様にお願いがあって…」

ミレイユが胸の前で手を組み祈るような仕草をする


「なんだ?改まって」


「クロヴィス様との婚約を解消していただきたいのです」

「クロヴィス殿下とは幼い頃から仲良くしていただろうに…」

そう言いながらもあまり驚きもしていない様子だ


「幼馴染のようなものです…そのまま時間が過ぎてしまっただけです」

困った顔をするミレイユ


「クロヴィス殿下の話も聞かない事には、無理だよ?でもなぜ?」

父が疲れた顔をしながらも優しくミレイユに伝える


「お疲れのところ余計疲れさせるような事を言って申し訳ありません、クロヴィス様との将来を考えられなくて…何を考えていらっしゃるか分からないの…ごめんなさい」

頭を下げる


「…後で話を聞かせてくれ、ルイ、ミレイユの事を頼んだよ」

父がルイを見る


「はい、ミレイユ帰ろうか?」

「うん、それではお父様お先に失礼致します」

「あぁ、気をつけてな」




翌日ミレイユの元にクロヴィスが来た


「昨日はどうして先に帰った?あれから大変だったんだぞ…」


応接室へと行くと、クロヴィスが足を組みミレイユに対して横柄な態度を見せる

…なんだか気に食わない


「そんな事を言われましても…」

腹が立ってきたが顔には出さずに言葉少なめに答える


「お前の父親からのクレームも入った」

がちゃんとカップを置く…


物に当たるタイプなんだ、知らなかったと心の中で思う


「普通の親の対応でしょうね」


「普通の親が、王族に対して婚約解消を望むか?そこは目を瞑るところだろう」


なるほど…結婚しても浮気を正当化するタイプだな


「私は今のままでいい、ちゃんとお前と結婚してやるから、昨日の事は忘れろ、いいな?」



「わたくしの望みはあなたの幸せです、わたくしとではそうなれません。幼馴染に戻りましょう」

微笑むミレイユ


「わざわざ謝りに来てやったのにその態度はなんだ?」









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