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03:作業服は誰よりも似合うのに場違い感がハンパない

21時、予約投稿をやってみよ



「慣れれば楽しい職場です」


 慣れればの部分を、フォントサイズ大と太字、できれば赤に指定して求人すべきだと研修期間がようやく終了した身でそう思う。

 いや、あの一言も今思えばだいぶ親切な部類か。



 16:00

 誰もいない更衣室の電気を付け、着替えて出勤の準備をする。清掃スタッフは作業服なので社員さんのように鉄道員の制服は着ない。

 まぁ着たところで掃除しづらいんだけど、これから出勤してくるスタッフはみんな似合うのにもったいないな、と思う。


 朝番で働く佐藤さんが更衣室に掃除機を掛けにきた。


「あら今日も早いのねぇ」

「こんにちはー」


 うふふと笑う佐藤さんに着替えながら返事する。

 面接の日程を電話確認してくれたのも、記憶にないあの面接の進行をしてくれたのも、この佐藤さんだ。

きっとハイ/イイエだけで乗り切れるよう導いてくださったに違いない。


 私が全幅の信頼を寄せるイメージ通りの優しそうなそうじのおばちゃんは、中学生のおかあさんでもある。

 自転車で9:00にやってきて、16:30までの勤務のあと、スーパーに寄って帰る。


 佐藤さんだけでなく朝番スタッフはほとんど主婦の皆様なので、この近くに住んでる方が多い。

 ザ・清掃スタッフ!の優しいイメージは佐藤さんたちがコツコツ作り上げたものであり、ここの朝番求人が滅多に出ないのも佐藤さんたちのおかげだろう。


 因みに夜番は今も絶賛★大募集中です。誰か来てください。



 16:30

 閉館まで残り30分

 夜番の点呼15分前

 その日の担当コースに必要な道具を清掃カートに詰めていく。


 たった4時間・6人で朝の状態に戻す作業は、【慣れるまで】は筋肉痛との闘いだった。


 このひと月で140枚入りの湿布を2箱消費し、筋肉もついたのに1.2キロ体重が落ちた。

 1年働いている先輩の中には8キロ落ちた方もおり、今やジム代わりと公言し手首と足首にピンクの重りをつけている。



 点呼3分前には6人全員が揃うのだが、この顔合わせの時間は未だに【慣れない】。


 清掃自体は決められたコースをひとりで黙々とする仕事だから4時間誰かと会うことがない。

 拘束時間も短いし、人見知りや接客業を苦手とする大学生にはもってこいの仕事だ。

 

 だから夜番はほぼ学生中心のアルバイトで占める。

 

 唯一の接客は閉館15分前だけ。

 その為だけに夜番スタッフは帽子を目深に被り、マスクをする。


 外が薄暗くなってきているせいもあり、佐藤さんたちの作り上げたイメージが余韻で残っているから特に不審がられはしない。

 清掃員という職業柄…オーラがない、という共通認識が人の目を曇らせる。


 夜番は眼光鋭い所長を囲む、麗しい美女軍団。

 

 

 慣れたら、楽しいんだろうか。

 胸元開いたニットやスリットのあるスカートじゃなくても、色気は漏れる事をこの一ヶ月で学びました。


 仕事以上に。



あとひとつ書いたら次の休みまで書くのはオヤスミナサイです(´ぅω・`)

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