龍王祭 ―Lindwurm―
題名はドイツやスカンディナヴィアに伝わる伝説上の大蛇ないし翼のあるドラゴンであるリントヴルム(Lindwurm)に由来します。
異世界生活百三十二日目 場所ジュドヴァ=ノーヴェ魔族王国、竜の山
B4FからB6FまではグループA(適当に命名)に加えてナム・ドゥルック、ドライグ・ゴッホ=ヒート、グウィバー=ブリザード、テュポーン=タルタロス、ニーズヘッグ、ゴルィニシチェ=ファントム、ラドゥーン=エデンといったグループB(適当に命名)のドラゴンが現れた。
迷宮は全部で十層。ってことは、三層辺りで追加が来ると思ったけど案の定さんだった。
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NAME:ティアマト=ムシュマッヘ
LEVEL:1000
HP:500000/500000
MP:0/0
STR:500000
DEX:300000
INT:1000
CON:300000
APP:100
POW:300000
LUCK:1500
SKILL
【竜爪】LEVEL:1000
→竜の爪は全てを引き裂くよ!
【竜尾】LEVEL:1000
→竜の尾は全てを砕くよ!
【竜鱗】LEVEL:1000
→竜の鱗はあらゆる攻撃を防ぐよ!
【竜翼】LEVEL:1000
→竜の翼はどこまでも飛べるよ!
【竜覚】LEVEL:1000
→竜の感覚は全ての生き物の中で最も鋭いよ!
【真核熱龍息】LEVEL:1000
→放射線等を完全処理した上で放たれる究極の竜の息だよ! 【竜息】の上位互換だよ!
【頭突き】LEVEL:1000
→頭突きが上手くなるよ!
【脅嚇】LEVEL:1000
→脅嚇が上手くなるよ! 【威嚇】の上位互換だよ!
【嗅覚】LEVEL:1000
→嗅覚が鋭くなるよ!
【咆哮】LEVEL:1000
→咆哮で仲間に居場所を知らせたり、威圧できるよ! 【遠吠】の上位互換だよ!
【掣肘】LEVEL:1000
→掣肘が上手くなるよ! 【威圧】の上位互換だよ!
【覇潰】LEVEL:1000
→覇潰が上手くなるよ! 【覇気】の上位互換だよ!
ITEM
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NAME:エクシュキュ
LEVEL:1000
HP:100000/100000
MP:100000/100000
STR:100000
DEX:100000
INT:100000
CON:100000
APP:10
POW:100000
LUCK:2000000
SKILL
【竜爪】LEVEL:1000
→竜の爪は全てを引き裂くよ!
【竜尾】LEVEL:1000
→竜の尾は全てを砕くよ!
【竜息】LEVEL:1000
→竜の息はあらゆるものを焼き尽くすよ!
【竜鱗】LEVEL:1000
→竜の鱗はあらゆる攻撃を防ぐよ!
【竜翼】LEVEL:1000
→竜の翼はどこまでも飛べるよ!
【竜覚】LEVEL:1000
→竜の感覚は全ての生き物の中で最も鋭いよ!
【即死魔法】LEVEL:1000
→即死魔法を使えるようになるよ!
【死の宣告】LEVEL:1000
→死の宣告が上手くなるよ!
【全体化即死】LEVEL:1000
→敵全体を即死させるよ! 【即死】の上位互換だよ!
【噛み砕き】LEVEL:1000
→噛み砕きが上手くなるよ! 【咬みつき】の上位互換だよ!
【頭突き】LEVEL:1000
→頭突きが上手くなるよ!
【脅嚇】LEVEL:1000
→脅嚇が上手くなるよ! 【威嚇】の上位互換だよ!
【嗅覚】LEVEL:1000
→嗅覚が鋭くなるよ!
【咆哮】LEVEL:1000
→咆哮で仲間に居場所を知らせたり、威圧できるよ! 【遠吠】の上位互換だよ!
【掣肘】LEVEL:1000
→掣肘が上手くなるよ! 【威圧】の上位互換だよ!
【覇潰】LEVEL:1000
→覇潰が上手くなるよ! 【覇気】の上位互換だよ!
ITEM
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NAME:リンドヴルム
LEVEL:1000
HP:200000/200000
MP:100000/100000
STR:100000
DEX:600000
INT:10000
CON:200000
APP:300
POW:200000
LUCK:15000
SKILL
【竜爪】LEVEL:1000
→竜の爪は全てを引き裂くよ!
【竜尾】LEVEL:1000
→竜の尾は全てを砕くよ!
【竜鱗】LEVEL:1000
→竜の鱗はあらゆる攻撃を防ぐよ!
【竜息】LEVEL:1000
→竜の息はあらゆるものを焼き尽くすよ!
【竜翼】LEVEL:1000
→竜の翼はどこまでも飛べるよ!
【竜覚】LEVEL:1000
→竜の感覚は全ての生き物の中で最も鋭いよ!
【支配者の聖域】LEVEL:1000
→展開した光の範囲内にあるものを同じ範囲内に高速転送するよ!
【噛み砕き】LEVEL:1000
→噛み砕きが上手くなるよ! 【咬みつき】の上位互換だよ!
【頭突き】LEVEL:1000
→頭突きが上手くなるよ!
【脅嚇】LEVEL:1000
→脅嚇が上手くなるよ! 【威嚇】の上位互換だよ!
【嗅覚】LEVEL:1000
→嗅覚が鋭くなるよ!
【咆哮】LEVEL:1000
→咆哮で仲間に居場所を知らせたり、威圧できるよ! 【遠吠】の上位互換だよ!
【掣肘】LEVEL:1000
→掣肘が上手くなるよ! 【威圧】の上位互換だよ!
【覇潰】LEVEL:1000
→覇潰が上手くなるよ! 【覇気】の上位互換だよ!
ITEM
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NAME:ヴリトラ
LEVEL:1000
HP:400000/400000
MP:400000/400000
STR:100000
DEX:100000
INT:10000
CON:200000
APP:100
POW:200000
LUCK:15000
SKILL
【竜爪】LEVEL:1000
→竜の爪は全てを引き裂くよ!
【竜尾】LEVEL:1000
→竜の尾は全てを砕くよ!
【竜鱗】LEVEL:1000
→竜の鱗はあらゆる攻撃を防ぐよ!
【竜息】LEVEL:1000
→竜の息はあらゆるものを焼き尽くすよ!
【竜翼】LEVEL:1000
→竜の翼はどこまでも飛べるよ!
【竜覚】LEVEL:1000
→竜の感覚は全ての生き物の中で最も鋭いよ!
【砂塵の王】LEVEL:1000
→砂を自由自在に操るよ!
【噛み砕き】LEVEL:1000
→噛み砕きが上手くなるよ! 【咬みつき】の上位互換だよ!
【頭突き】LEVEL:1000
→頭突きが上手くなるよ!
【脅嚇】LEVEL:1000
→脅嚇が上手くなるよ! 【威嚇】の上位互換だよ!
【嗅覚】LEVEL:1000
→嗅覚が鋭くなるよ!
【咆哮】LEVEL:1000
→咆哮で仲間に居場所を知らせたり、威圧できるよ! 【遠吠】の上位互換だよ!
【掣肘】LEVEL:1000
→掣肘が上手くなるよ! 【威圧】の上位互換だよ!
【覇潰】LEVEL:1000
→覇潰が上手くなるよ! 【覇気】の上位互換だよ!
ITEM
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NAME:バハムート=グラトニー
LEVEL:1000
HP:800000/800000
MP:100000/100000
STR:900000
DEX:10000
INT:100000
CON:100000
APP:10
POW:100000
LUCK:10000
SKILL
【竜爪】LEVEL:1000
→竜の爪は全てを引き裂くよ!
【竜尾】LEVEL:1000
→竜の尾は全てを砕くよ!
【竜息】LEVEL:1000
→竜の息はあらゆるものを焼き尽くすよ!
【竜鱗】LEVEL:1000
→竜の鱗はあらゆる攻撃を防ぐよ!
【竜翼】LEVEL:1000
→竜の翼はどこまでも飛べるよ!
【竜覚】LEVEL:1000
→竜の感覚は全ての生き物の中で最も鋭いよ!
【圧縮強化】LEVEL:1000
→最大二十秒間のエネルギーや現象を数分の一まで激減させて次の同じ秒間でその力を爆発的に解放することができるよ!
【噛み砕き】LEVEL:1000
→噛み砕きが上手くなるよ! 【咬みつき】の上位互換だよ!
【頭突き】LEVEL:1000
→頭突きが上手くなるよ!
【脅嚇】LEVEL:1000
→脅嚇が上手くなるよ! 【威嚇】の上位互換だよ!
【嗅覚】LEVEL:1000
→嗅覚が鋭くなるよ!
【咆哮】LEVEL:1000
→咆哮で仲間に居場所を知らせたり、威圧できるよ! 【遠吠】の上位互換だよ!
【掣肘】LEVEL:1000
→掣肘が上手くなるよ! 【威圧】の上位互換だよ!
【覇潰】LEVEL:1000
→覇潰が上手くなるよ! 【覇気】の上位互換だよ!
ITEM
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「もう流石に追加はないよな?」
「ああ。私もこれ以外のドラゴンが竜の山に生息しているとは聞いていない。このどれかのドラゴンが〝龍王〟となる……私達はそれを阻止しないといけないということだな」
というか、鶫に聞けば出現する魔獣の一覧って分かったんじゃね!? まあ、未知なる敵と戦うのも一興だし、聞かない方が断然楽しいけど。弱点知っている相手に勝っても嬉しくないしね。
「そういえば、こういう事態って全部各地域を管轄している魔王軍が対象するの? 冒険者みたいな組織は存在しないのか?」
「ボウケンシャというのは、ギルドとやらに所属して依頼の報酬で生計を立てるニンゲンの組織か? 魔族にはそういう組織は存在しない。大半は魔王軍に所属する。そうじゃない者達はフリーランスで行動しているが、彼らの求める報酬はそれ相応だ。……こういうような事態に直面すれば、魔王軍が事態を鎮圧しなければならない。まあ、魔族にとって魔王軍が最初にして最後の防衛ラインということになるな」
人間の諸国とは違い、魔族は武力を魔王軍のみに集約する形を取っているのか。
まあ、それだけ魔王という存在に対する信頼が大きいのだろう。じゃなかったら成立しないよな。
「……しかし、龍王祭の〝龍王〟即位を小隊すら使わずたった三人で……いや、実質草子一人でだが、阻止しに行くことになるとは思わなかった」
「新鮮さはあるけど、今回の敵ってそんなに強くはないと思うんだよね。ミンティス教国の聖都を事実上の崩壊に至らしめた四陣営戦争の二角――使徒天使とフルゴルエクエス・ジェニュインに比べたら大したことないし」
「比較対象が色々とおかしがる」
まあ、確かに比較対象が間違っているか。あっちは人工物、こっちは天然のドラゴン……そりゃ強くなるようにマルドゥーク文明とヴァパリア黎明結社が作った人工物の方が上になるのは至極当然だ。
「そういえば、長話していていいのか? ドラゴンは……って全部地に堕ちているんだが」
そりゃ、話しながら【法則掌握】を発動して不可視の加重で落下させたから地面に落ちているだろう?
話してばっかりで戦闘に集中できずに敗北なんて笑えないことする訳ないじゃん。
さて、厄介なのはヴリトラの【砂塵の王】とエクシュキュの即死系攻撃、ティアマト=ムシュマッヘの【真核熱龍息】か。
いや、リンドヴルムの【支配者の聖域】もこの状況下で使えるかもしれないし、ケッツァーコアトルの【大災禍】も不意打ちで使われたら厄介だな。……警戒すること多くね!?
「Envelopper avec les ténèbres/Croissant de lune envoyé」
まずは即死のエクシュキュから倒していくとするか……蘇生魔法掛けて癒せるからって即死を放置したら大変だし……ってか、【即死耐性】のアイテム作るんだった。すっかり忘れてた。
エクシュキュを【飛斬撃】で斬り殺し、次は【砂塵の王】使いのヴリトラ。
コイツの砂を操る力は厄介だけど、空気中の水を操作して砂を使い物じゃなくすれば問題なし。んじゃ、斬られろ!
ティアマト=ムシュマッヘが地面に落ちている状態で【真核熱龍息】を放ってきたか。
「〝距離に隔てられし世界を繋ぎたまえ〟――〝移動門〟」
〝移動門〟を開いて【真核熱龍息】を逃した。ちなみに〝移動門〟の先はフィージャ草原――座標は適当で、上に向くように設置したからうまく空中で霧散してくれると思うんだが……まあ、失敗しても地面が焼けるだけだし、何かあってもアルルの町のギルマスが頭を抱えるだけだから別にいいよな。
「Envelopper avec les ténèbres/Croissant de lune envoyé」
ティアマト=ムシュマッヘも斬撃を飛ばして撃破。続いてケッツァーコアトルも撃破し、厄介な奴はリンドヴルムだけか。
「Envelopper avec les ténèbres/Croissant de lune envoyé」
ちっ、【支配者の聖域】で躱されたか。……面白い、【瞬間移動】使い同士、どっちが上か決着をつけようや!!
「Envelopper avec les ténèbres/Fente pleine lune」
リンドヴルムの移動した位置に【瞬間移動】で飛び、円を描くようにエルダーワンドを動かしてから中心を突く。
巨大化した切っ先がリンドヴルムを突く……という作戦だったが突いたのは床だった。……おっと危ない。下まで貫通しちゃった。しかも下のドラゴンが上に登ってきているし。
「というか、最初から洞窟の床に穴を開ける作戦取ったらショートカットできたんじゃない? まあ、完璧に下の階層が同じ位置にあることってあんまりないけど」
「……普通は洞窟や迷宮を壊して下に降りようとは考えないぞ」
「いや、俺も推奨派じゃないよ? 今回はたまたまだし。……Envelopper avec les ténèbres/Fente pleine lune」
再び移動したリンドヴルムに【飛斬撃】を使用してなんとか撃破。
これで全種類コンプか。コイツらは異空間に転送しておいて……。
「鶫さん。素材回収パターンから、掃滅パターンに切り替えてもいい?」
「構わんが……まさか、今まで素材欲しさに手加減していたとは言わないよな」
「まさか。手加減とかではありませんよ。ただ、戦いのパターンが単体攻撃から全体攻撃に――全破壊を許容したパターンに切り替わるだけです」
「……それを、手加減というのだろうが。ニンゲンの世界では違うのか?」
「……間違ひなく手加減なり」
まあ、このニュアンスの違いを理解してもらえるとは思っていないよ。
「――神の怒りに焼きつくされろ! 〈煌閃束放〉」
【法則掌握】に取り込まれた【水掌握】の効果で作り出した大量の水のレンズをB7Fと穴下のB8Fに設置して、下へと進んでいくように【法則掌握】に取り込まれた【光掌握】を発動する。
光線に焼き尽くされ、ドラゴン達は無数の焼死体へと変化した。
◆
【三人称視点】
龍王祭――それは、この竜の山に住まう竜達にとって特別な祭典である。
その始まりを知るためにはお伽話として語られる古の時代の歴史を再び紐解かなければならない。
語られぬ三派目――初代龍王とされるエルフェーリィアという存在について。
初代勇者であり、超越技勇者の系譜を得るに至った超越者エルヴェリア=ザーシィフル。
初代魔王であり、超越技魔王の系譜を得るに至った超越者ユグドラジア・ヒュム=ジェドレユ。
この二人と互角の存在として渡り合ったのは、初代龍王エルフェーリィアという存在であった。
このエルフェーリィアという牝のドラゴンは、魔獣でありながら知恵を会得し、魔族と同等の立場に至った。
人間と魔族――争いを続ける中で壊れていく自然。その状況に深い悲しみを抱いたエルフェーリィアは、世界を救うために超越者に至り、戦いを終わらせるためにエルヴェリアとユグドラジアの戦いに介入した。
しかし、龍王の力を持ってしても同格の二人と力を後世に伝えていく超越技をどうにかすることはできなかった。
そこで、エルフェーリィアが選んだのは人間と魔族の戦いを止めることを未来の龍王達に託すことであった。
エルフェーリィアの超越技の名は、龍王の系譜。
勇者が〝勇者ノ義〟により勇者を増やすように、魔王が魔王種と呼ばれる資格を得た状態で二百万以上の命を捧げる真の魔王の即位によって魔王へと至るように、〝龍王〟もまた特定の方法により資格を得ることができる。
それは、同族の命を百万以上奪い、その血で自らの身体を染め上げること。
龍王祭と呼ばれる血の祭典と、破壊の限りを尽くす〝龍王〟――自然を愛し、戦争を止めようとした初代龍王エルフェーリィアを嘲笑うように、彼女の超越技は魔王領の災禍となっている。