A:舌打ちします
読んでくださる皆さまありがとうございます
気に入って貰えれば幸いです
僕は今、廊下に立たされています。
第一魔導士団長のおじいちゃんが激オコでした。あれはフリでは無かったようです。びっくりするくらい怒ってたので、怒ってる途中で血管が何本か切れてちょっとした噴水のようでした。
で、散々怒られた後で部屋から放り出されてしまいました。
いつもは助けてくれる雪だるま王女は完全無敵の失神状態でメイドさん達に何処かに運ばれて行ってしまったので、現在僕は孤立無援の一人ボッチです。
あっ、一人ボッチって言うのは味方がいないという意味で、実際には四人の筋肉ムキムキメイドさん達が僕を囲みながら、恐ろしいほどの殺気を放して睨みつけています。全く生きた心地がしません。どうしましょう。お願いします。誰か助けてください。
大森さんが溢れんばかりの笑顔で走ってきました。もしかして助けてくれるのかなと淡い期待をしたのですが、何故かバケツに水を入れて持ってきてくれました。もちろん二つです。それを両手に持たされました。
これは昭和臭が漂う体罰ですね。
大森さんは素晴らしい笑顔で部屋の中に消えて行きました。
体罰反対。助けてPTA〜。
「優。この状況で寝れるなんて、優の大物っぷりは凄まじいね。とても真似できないよ」
おっ。佐々宮くん、おはよう。最悪の目覚めだね。きっと筋肉ムキムキメイドさん達の殺気のプレッシャーに耐えられなくて失神してたんだと思います。決して寝てた訳じゃないよ。だから大物じゃなくて小心者なんだよ。変な誤解をすると僕が窮地に陥るからね。ちゃんと助けてね。
「優くん。優くんが寝てる間に、瀬梨華ちゃんと神くんは闘気の使い方練習するぜーって訓練場に行っちゃたよぉ」
そうなんだね。神くん、大森さん、倒れてる僕を放置して行っちゃうなんて悲しいね。一声くらいかけて欲しかったよ。
それと椿原さん。寝てないからね。気絶だから。あの状況で寝れる人なんていないからね。
「優くんも一緒に魔法の練習しに行こうぅ。優くんは魔法具壊しちゃうくらい凄い魔力持ってるですから、ちゃんと練習すれば大魔導士になって世界征服とか出来ちゃうんじゃないですかぁ」
「優が世界征服か。本当にしちゃいそうだね。優が支配者になった世界は面白そうだね。期待してるよ」
椿原さん、佐々宮くん。何、恐ろしい事口走ってるんですか。僕たちの間では軽いジョークでも、僕の周りにいる筋肉ムキムキメイドさん達には通じませんよ。滅茶滅茶警戒してますよ。リーダーっぽいフルユル金髪の筋肉ムキムキメイドさんが屠殺体勢に入ってますよ。あなた方の何気ない冗談が僕を殺しますからご注意お願いします。
「佐々宮くんはどうしますぅ。一緒に練習しますかぁ?」
「あぁ、僕はちょっと別行動だね。さっきメイドさんに確認したら王宮図書館があるらしいから、そっちでこの世界の事を調べてくるよ。情報は大事だからね」
「そっかぁ。じゃぁ、そっち方面の事はよろしくですぅ。それじゃ優くん行きましょうぅ」
そうして佐々宮くんは可愛らしいメイドさん達を引き連れて、僕たちは殺気を放ちまくってる筋肉ムキムキメイドさん達に囲まれてそれぞれの場所に向かいました。この差はなんなんだろうね。
しかし、メイドさんが武器持ってたら即殺されれてたと思います。今も殺気が凄いです。まぁ、この筋肉ムキムキメイドさんなら武器なんか無くても瞬殺できるでしょうが。なんでこんなに嫌われたのかな。人畜無害な小心者なのにな。何か身を守る方法を考えないと本気でヤバい気がする今日この頃です。
訓練場は僕たちがいる棟と反対側だそうで結構な距離を歩く事になりました。
その間、椿原さんは僕が追い出された後の魔法と闘気の使い方講座の内容を教えてくれました。
でも、なんかよくわからなかったよ。隣を歩く椿原さんの巨乳が揺れるんだもん。
プルン、プルン、プルルンってとても柔らかそうに揺れるから目が離せません。もし、目を離した隙に何かあったら大変だからね。僕が守らなきゃね。
男の子は大変だよ。
椿原さんから聞いてなんと無く覚えている内容を箇条書きにすると
魔法はイメージが大事。
呪文や名前は必要じゃないけど、あったらイメージが固定しやすい。
使って鍛えれば魔力量も増える。でも限界はある。
限界値には個人差がある。
闘気は生命力
闘気を体に巡らせれば肉体強度、運動能力などがあがる。
闘気は武器や防具にも纏わす事が出来る。
とか言ってた。
他にもいっぱい説明してもらってたようなんだけど、ちょっと僕もいっぱいいっぱいだったから・・・・・・。
巨大な胸が揺れるから・・・・・・。僕が聞いてなかったんじゃないよ。柔らかそうに揺れるから・・・・・・。あぁ、触ってみたい・・・・・・。
でも表情は氷のように冷ややかでキリッとしていたはずだよ。エロい顔して嫌われたら困るからね。
椿原さん、いつもご馳走様でございます。
「そうそうぅ。魔力量と属性の結果発表ですぅ。優くんはぁ、魔力量でトップですぅ。まぁ、国宝の魔道具壊しちゃうくらいなんだから、当然だよねぇ」
椿原さん、それは言わない約束だよ。
魔法具壊しちゃったのはわざとじゃないんだよ(2個目除く)。おじいちゃんにも本気で怒られたし、筋肉ムキムキメイドさん達にも殺されかけたから、トラウマ状態なんですよ。どうせ怒られるなら椿原さんみたいな、優しい癒し系の人に怒られたいな。
「2番目に魔力量が多いのは私でしたぁ。優くんには負けるけどかなりの魔力量なんですってぇ。これで私は爆裂魔法美少女になれるのですぅ。やったねぇ。佐々宮くん、神くん、瀬梨華ちゃんの魔力量はそこそこですってぇ。だから闘気主体になるみたいですよぉ」
椿原さん。確かに君は可愛いし、ロリ系ですが、自分の事を美少女って言うのは高校生としてどうでしょう。異世界に来てまだ2日目ですが、椿原さんの痛さが際立ってきていますね。誰か突っ込んであげないといけない気がします。
しかし爆裂なのは確かです。そう、その胸が爆裂です。大爆裂です。
「属性は瀬梨華ちゃんが風で、佐々宮くんが水、神くんは火なんですってぇ。なんと無くそんな感じですよねぇ。似合ってますよねぇ。そして私は何と!火 風 土 水 闇の五属性持ちですぅ!どうですかぁ!凄くないですかぁ!やっぱり私は選ばれた炸裂魔法美少女なんですよぉ」
嬉しさでピョンピョンと跳ねる椿原さん。
素晴らしい。とても素晴らしいです。お胸様がとても素晴らしいことになっています。なんなんだ、この素晴らしい物体は。揺れても揺れても型崩れせず、なのに、とても柔らかそうに変形を繰り返す。これは神様が作った奇跡だね。炸裂では生ぬるいです。そう、超炸裂です。超炸裂魔法美少女(巨乳)です!
「優くんに属性は光ですってぇ。チッ 優くんには光属性がとってもよく似合うよねぇ。チッ 光属性は攻撃にも強い威力があるみたいだしぃ、チッ 回復や防御にも向いてるんですってぇ。チッ」
あれ、何故か舌打ちの音が聞こえますね。話の所々で椿原さんの表情がブラックになってる瞬間がありました。まさか聞き間違い、見間違い。神から愛された天使のような胸を持つ椿原さんが、舌打ちとかないよね。癒し系のの椿原さんに闇があるとかないよね。
チッ
なんか凄く睨まれました。
ダーク椿原さんが降臨してしまいました。
いいじゃないですか。何の取り柄もない僕が光属性でもいいじゃないですか。椿原さんは五つも属性あるんですから。もしかして光属性が欲しかったのかな。コンプリート狙いだったのかな。でも、僕が悪いわけじゃないよね。
まぁ、舌打ちされても、睨まれても、僕は椿原さんの胸を見続けるだけどね。本当にいい仕事してますね。いつか、ほんのちょっとだけでいいので触らせてくださいね。
急に仕事が忙しくなってきた為投稿が不定期になりそうです
楽しんでくださっている皆さますみません
まだまだ書きたい事はいっぱいあるので、どうか見捨てないでください