転校生
「いや~ん!ひさしぶり~」
カイコさんは全裸で俺を抱き締めた。
爆乳に埋まる俺の顔・・・
カイコさん最高!オッパイ最高!コンブ邪魔!
「あはっ、カイコさん、無事だったんですね」
「カイコ?ワタシはアベオよ!」
「はぁ?」
「あれ?ヤダ、ワタシ・・・オッパイが・・・ある?」
自分の胸とそこに顔を埋める俺をマジマジと見つめる女騎士。
「キャー!オッパイよ!見て!ケント!ワタシにオッパイがあるわ!」
ええ、だからその・・・海藻が邪魔なんですが・・・
「なんだ、うるさいぞアベオ・・・私の声色を真似て騒ぎおって・・・」
デカチン丸出しの聖騎士が目を醒ました。
「あれ?そこにいるのは、ワタシ?」
「ん?コンブを巻いた私・・・だとぉ!?」
「・・・」
「・・・」
「あれっ!体が!」
「入れ替わってる?!」
「ふむ、どうやら妾の波動で、心と体が入れ替わってしまったようじゃな」
「リリス!」「リリスちゃん?」
マジか!
カイコさんのナイスボディの中身がアベオで・・・
デカチン聖騎士の中身が美人女騎士・・・ってこと?
「おおっ!これは・・・」
「生まれた時に入れ替わっちゃった心と体が・・・」
「元に戻ったのか!」
う~ん・・・これが正常なのかもしれないが・・・
なんか、ちがう・・・スゲー違和感を感じる・・・
「ケント!ほら!オッパイよ!こんな素敵なオッパイ!」
カイコさんの体をしたアベオがはしゃぐ・・・
「超ウレシイ!嬉しいからこの爆乳、ケントの好きにしていいわよ!」
ま、マジですか!!!
ホントに、いいんすか?!!
あ、いや・・・でも・・・
体はカイコさんでも、中身はアベオ・・・なんだよな・・・
「おおっ!そこにおるのは勇者殿ではないか!」
「あ、ども・・・」
えっと・・・アベオの体のカイコさん?ややこしいな・・・
「見てくれ!勇者殿!私にチ〇コがあるぞ!こんな立派なチ〇コが!」
あのカイコさん・・・伏字連発ですけど・・・
「ほら!よく見てくれ!私の股間を!チ〇コだ!チ〇コがあるぞ!」
なんか複雑・・・カイコさんに『股間を見て』と言われるのは・・・
どうなんだ?これ!
「じゅるり・・・」
こら!誰だ?欲情してんのは!
「体がアベオさんで、心がカイコさんなんて・・・最強じゃないですか!」
ど~ん!
って、カレン!どっから湧いて出た?
「おお、カレン殿ではないか」
「ああ、カイオさん・・・」
こら!カレン!名前がフュージョンしてるけど!
それに、なにそのウルウルした目!
しばし無言で見つめ合うカイコさん(体はアベオ)とカレン・・・
「行こうか・・・」
「はい!」
って、おい!どこに行くの?そっちは林ですけど!
行って、なにするの?
R15だからね!
てか、カエルになっちゃうよ!アベオの体!
「ここは本職である、わたくしが尾行いたしましょう」
どーん!
って、ジェームス?いや、セバスチャン!もうどっちでもいいわ!
お前まで『どん!』使うな!
てか、ケガは治ったのかよ!
「ご安心ください、ご主人様。抜群の臨場感&【挿絵付き】で『なろう』に投稿いたします。じゅるり・・・」
『ダメだよ【小説家になろう】は、そんなサイトじゃないよ』
俺の中の天使が、ボコボコの顔で鼻血を垂らしながら笑った。
大丈夫か?天使・・・
そうこうしているうちに、林の中へそそくさと姿を消す美人騎士(体は男)とエロ魔女っ娘・・・
「はっ!いけません!ちゃんと前戯から覗かなければ!じゅるり・・・」
走り出すデバガメ執事。
その時、林からカレンの悲鳴が!
「きゃぁぁぁ!」
「いかん!もう、始まってしまったか!じゅるり・・・」
いや、今の悲鳴はそんな感じじゃないぞ!きっと違うぞ、セバスチャン!
「ケント、ワタシたちもイクわよ!」
俺の手を掴んで走り出すアベオ(体はナイスボディのお姉さん)。
「こ、これは!?」
林の中で俺たちが見たのは、巨大タコの触手に捕まったカイコさんの姿だった。
「く、くそ!この魔物め!」
美人騎士の手足に絡みつくタコの足・・・
カイコさんの体の自由を奪い蹂躙する。
抗う美人騎士をあざ笑うかのように、魔物の触手の先端がその胸を玩ぶ。
「やめろ・・・馬鹿、そこは・・・だめ・・・」
う~ん・・・字面だけ見てるとエロいが・・・
男の体なんだよな・・・カイコさん・・・
「ちょっと!ケントさん!エロいこと考えてないで!助けてくださいよ!」
おお、カレン、どうせならお前が身代わりになってタコに犯されろ!
その方がアクセス増えるぞ!
「私の火炎魔法では、カイコさん諸共燃やしちゃいます!」
「でも、俺にどうしろと?」
「背中の聖剣は飾りじゃないんですよ!」
ええ~、こんな重い剣、どうやって・・・あれ?簡単に抜けた。意外と軽い?
「今、助けますよ!カイコさん!えっと・・・これでタコを斬ればいいのか?」
素振りをするつもりで、俺は聖剣エキスキャリバーを軽く振った。
ブォン!!!
凄まじい斬撃が走り、地面が真っ二つ・・・
「へ?」
軽く振り下ろしただけなのに・・・
「す、スゴ~イ!すごいわ!ケント!ジュンジュンしちゃう!」
う~ん、エロいセリフ・・・
見た目も声もカイコさんなのだが・・・
やっぱ、なんか違う・・・中身アベオだし・・・
「ちょっと!ケントさん!
加減ってものを知らないんですか!
私やカイコさんまで殺す気ですか!」
いや、そう言われても・・・
「仕方ないのぉ、妾が手を貸してやろう」
リリス!
「ふん、重ね重ね世話の焼ける小僧じゃ・・・」
そう言って、メジャー悪魔リリスは、その小さな体から『悪魔の波動』を出した。
ブンッ!!!
木々が揺れ、地面が揺れた。
だが、誰が吹き飛ぶことも、巨大クレーターが形成されることも無かった。
「小僧、これが『加減』というものじゃ」
にやりと笑うリリス。
「後は、お主等でやれ・・・」
ふと気が付くと、俺の横のカイコさんの体に黒い鎧が装着されていた。
「おお!これは私の鎧ではないか!」
あれ?口調が・・・戻った?
タコ足が絡まるアベオの体には白の鎧が・・・
「いや~ん!なによ、これ?何でまた、入れ替わってんのよ?」
「負の波動じゃ」
マイナスの波動?
「妾の波動を帳消しにしてやったのじゃ、ありがたく思え」
「くそ~、この黒の鎧の中に、また忌々しい乳が・・・」
「あ~ん!アタシ、チ〇コ要らな~い!」
元に戻った?なんだか、もったいないような・・・ほっとしたような・・・
「もう、頭に来ちゃう!光の剣でこのタコちゃん、滅しちゃうんだから!」
「ふ、氷の刃!!」
黒と白の騎士の合体技で、魔物は消滅した。
【次話予告】
小さい頃は、お絵かきで「魔法の国」も「宝の島」も上手に描けた。
想像力は無限大、ヒーローたちと画用紙の中で握手したっけ・・・
いつの頃からだろう?
絵も空想も日常から遠ざかってしまったのは・・・
次回「誰か駄作者に『挿絵』とは何か教えてやってくれ」
あ、でもエロい落書きは大学生くらいまで書いてました。




