ブラジャー事変(後編)
「リリスちゃん!どうしたんだ!服がボロボロじゃないか?」
「うん・・・お城に入ろうとしたらね、なんかバチバチッ!って・・・」
「バチバチッ?」
「そうなんですご主人様、リリス様が城の門をくぐる時、稲妻のようなものに襲われまして・・・私や衛兵が助けようとしたのですが、全く近づく事ができず・・・ご主人様にご報告をしようとここへ参った次第でして・・・」
「城の門で稲妻?どういうことだ?」
「なにか魔法のような・・・以前、私もあれのもっと凄い攻撃魔法を受けた記憶があるような、ないような・・・」
「ジェームス・・・いや、セバスチャン、なんだろう?俺も電撃を喰らった記憶があるんだが・・・ダメだ、思い出せない・・・」
「しかし、魔法といえば、アホ魔女っ娘が犯人っぽいんだが・・・あれっ?カレンは?」
「リリリリリリリ、リリス!なんで、ここに・・・」
カレンは、部屋の隅っこにある出窓の桟に上がっていた。
ビビりながらも、毛を逆立てて遠くから相手を威嚇する猫のようだ・・・
「私の、この天才魔女っ娘の結界を破って来たというの?恐ろしい娘・・・」
白目で、顔に縦線って・・・少女漫画の悪役みたいな顔になってるぞ、カレン。
てか、やっぱ犯人はお前か・・・
「だって、天使の私が住むんですから、建物の周りに魔物除けの結界ぐらい張りますよ、犯人とか言わないでください。まるで私が悪いみたいじゃないですか!」
「悪いよ!お前のせいで、リリスちゃんは酷い目に遭ったんだ!こんなにボロボロになって・・・これじゃ、怪我だってしてるだろ」
「お兄ちゃん、リリスは大丈夫だよ。ビリビリしたけど、へーきだよ。でも、お洋服が・・・クスン・・・」
「あの、結界を通って無傷ですって!・・・恐ろしい娘・・・」
だから、その顔はもういいって!
「あらあら、お洋服がボロボロになってしまったの?かわいそうに・・・」
おお、さすが姫。正統派美少女は誰にでも優しいなぁ。
「そうだ、わたくしが小さい頃に着ていた服をリリスちゃんに差し上げましょう」
「わかりました。只今、ご用意いたしますじゃ。それまでの間、これでも着ていてくだされ、ぽっ。」
こらーっ!婆や!ブラを外すな!
てか、いい加減、服着ろ!
「ちょっと、ちょっと、みんな平気で接しているけど、そいつ悪魔ですからね!」
「悪魔?あの・・・先程から、天使ですとか、悪魔ですとか、一体何の事なのです?」
また、姫が顎に人差し指を当ててキョトンのポーズ・・・
「おい、七三執事、リリスちゃんの件は、姫には・・・」
「ご内密にしておいた方が宜しいかと・・・」
だよな・・・
「えーと・・・姫様」
「はい、なんでしょう?勇者様」
うん、今日のリズ姫は、素直な清純派バージョンだな・・・笑顔がカワイ過ぎる!
「実は、カレンは子供が大っ嫌いでして・・・」
「そうなのですか?こんなに可愛らしいのに・・・」
「ええ、特に自分よりカワイイ女の子は、悪魔って呼ぶほど嫌いなんです」
「ちょっと!ケントさん!ガセネタで人の好感度下げないでくださいよ!別に私は、子供嫌いじゃ・・・」
「カレン、ここは黙って話を合わせろ」
「えー!なんでですか?」
「お前の正体が天使だって事、みんなに教えても問題ないのか?」
「はっ!問題大アリでした・・・天界からお目玉喰らっちゃいます!」
「だろ・・・だったら、話合わせとけ」
「う~ん・・・納得いかない・・・」
「リズお姉ちゃん・・・」
「なぁに?リリスちゃん?」
「リリス、あのお姉ちゃんコワイ・・・」
「よしよし、大丈夫よ、今、婆やが新しいお洋服持って来てくれますからね、綺麗なお洋服にお着替えしたら、あのお姉ちゃんも優しくしてくれますよ」
「うん・・・」
抱きつくリリスちゃんの頭を撫でるリズ姫。
こんな微笑ましい光景を見て、天使は毒づいた。
「幼女の姿を最大限に利用するなんて・・・恐ろしい娘・・・」
次話予告
後編なのに事件が解決しない・・・
てゆうか、ブラジャーどこ行った?
何故、ベッドと壁の隙間に?
男の部屋に、こっそりブラジャーを置いて行く女。
・・・恐ろしい娘!
次回「ブラジャー事変(後編The Second Raid)」
Second Raidって、なんだよ!次回で終われるのかよ!
いろんな方面から怒られてパニック!にならないと良いが・・・




