ヤマトスサノヲ七変化
真っ暗だった。
暗闇の中を漂う俺・・・
なんだこれ?
導入部分、前回と一緒じゃん!
えっと・・・そうだ、俺はシスター・ジルの必殺技『谷間固め』をキメられ
失神KOされたんだっけ・・・
「あ、目が覚めましたね、ケントさん」
お、カレン・・・なんだ、もう魔女っ娘コスに着替えてるのか・・・
「まったく、あんな幸せそうな顔で失神してる人、初めて見ましたよ」
そう言いながらカレンは、例の『サルでもわかる魔術入門』を読んでいる。
なぜ?今さらそんな本を?
「ああ、これですか?調べてるんです」
何を?
「記憶消去と変態を去勢できる魔法が載ってないかなって・・・」
おいおい、記憶消去はともかく、去勢は勘弁してくれ!
「あれ?シスター・ジルは?」
「シスターなら、カエル化したエロボケ司祭を人に戻すために礼拝堂へ行きましたよ」
「まさか、リズ姫を呼んであるとか?」
「いえ、聖水と祈りで呪い解除できるらしいです」
へぇ~・・・って、人としての尊厳を捨てた唾液プレイ必要ないじゃん!
「まぁ、モチは餅屋ってことですかね」
くそ・・・納得いかん・・・
「ところで、あのエロボケ司祭、マルコはお前に何をしたんだ?」
「あのクソジジイ、私が沐浴室で体を清めている所を覗いてたんですよ!」
なるほど、でもそれだけじゃカエルにはならないんじゃ?
「だから、火炎魔法をお見舞してやったら、『熱い!』とか言って湯舟に乱入して、どさくさに紛れて乳は揉むは、尻は撫でるは、もうサイテーでした」
ふむ、さすがマルコ。転んでもタダでは起きないな。
「まったく、カエルの姿にしたくらいじゃ、収まりつきませんよ!後でたんまり賠償金ふんだくってやる!・・・って、あれ?」
ん?どうした?カレン・・・
「ケントさんって、マルコ司祭と面識ありましたっけ?」
あ・・・
本来なら、この時点で俺とマルコはまだ会っていない・・・
なんだ?これ?
「どうやら、先程の御主の行動で、世界線が変わってしまったようじゃの」
後光を纏って爺ちゃん神が現れた。
「か、神さま!」
あの、いつも上から目線の高飛車魔女っ娘が「ははぁーっ」と床にひれ伏した。
どうせなら、女神さまのお姿で降臨してもらえないですか?
「おお、カレンよ、ちゃんと修行しているかね?」
「はい、ド変態勇者のエロい視線やセクハラにも耐え、精進しております」
おいおい、土下座しながら人をディスってんじゃねー!
うむ、神様が少年の姿に変わったってことは・・・よし!次は女神さまだな!
「そうでちゅか、これからもがんばるんでちゅよ、ばぶー」
赤ん坊になった?ばぶーってなんだよ!
早く女神出せよ!
「ははーっ!勿体なきお言葉」
時代劇みたいなセリフだなカレン・・・
てか、神様の姿が日本神話風に・・・
スサノヲノミコトとかヤマトタケル的な、ツインテールを更に縛ったような髪型に・・・
同じロン毛なら、やはり欧風女神爆誕の方が・・・
「うむ、世界線の変更については、左程気にせんで良い」
はい?誰も質問してませんけど・・・
「おお、すまぬ、心を読んで質問に先んじて答えてしまった」
心を読めるんだったら、ぜひ、女神さまのお姿を!
「まぁ、なんじゃ・・・その勇者殿の記憶は、程なく深層心理に沈んでゆくじゃろうて・・・」
あれ?一周しちゃった・・・またジジイの姿になっちゃった!
・・・って、アンタ誰?
あれ?神様?だっけ・・・
あれ?見覚えのある顔?
いや、知らないぞ・・・
なんだ?思い出せそうで・・・思い出せないというか・・・
いや、こんなジジイとは初対面だ。会ったことなどない・・・はず?
「ほらね、これで軌道修正完了だね」
あれ?今度は少年の姿に・・・一体何者なんだ?
軌道修正って何?
「誰?お前?」
「な、なんて不遜な!ケントさん、このお方は神様ですよ!いくら変態でも失礼すぎますよ」
土下座のまま人を変態呼ばわりするカレン。
神?だと?こんな子供が?
「ケントさんが『不審者』なのは仕方ないですけど、『不信心』すぎますよ!」
「さぁ!勇者よ!冒険に旅立つがよい!エル・プサイ・コングルゥ!」
えるぷさい・・・なんだって?
う~ん・・・どうやらこの少年は神様のようだが・・・
なんだろう?なんか引っ掛かる・・・
さっきから教科書か何かで見た『ヴィーナスの誕生』って絵画が脳裏を過ぎるんだが・・・
それに、この後、魔王城に行く羽目になりそうな気が・・・
「それは、勇者殿の予知能力が優れているせいよ」
おおっ!これは、紛う事なき女神さまっ!
神々しい全裸の美人神の降臨だ!
「でも、未来は何も確定していないわ。あなたが真っ白なキャンパスに冒険譚を描いて行くのよ!」
ああ、こんな美しい女神さまに会えるなんて!この異世界に来て良かった!
「さぁ、勇者ケントよ!魔王を倒し、この世界を救いなさい!」
は~い!ヨロコンデ!
女神さまの為なら、たとえ火の中水の中!魔王城でもどこでも行きます!
魔王ボコボコにしてきま~す!
その時、俺には聞こえなかったが、土下座したままの姿勢でカレンが呟いていた。
「ケント、チョロすぎ・・・」
第一章 悪魔の館編 『完』
次章予告
遂に、やっと、あ~やれやれ・・・
次回より第二章に突入!(予定)
展開予測不能。
話数不確定。
笑いと下ネタ20%増量。(※当社比)
怒涛の『魔王降臨編』!
乞う、ご期待!
あ、タイトルは未定です・・・
まだ書けてないんか~い!




