カウポテ
「もう、何度リプレイしても、見えないものは見えないんですよ、ケントさん」
リモコンを握りしめ全裸美人騎士の周りをウロウロする俺を嘲るようにカレンは言った。
くそー、もう少しなんだが・・・コンプライアンスとか、異世界に必要ないだろ!
「だいたい、再生したいのはこの場面じゃないでしょう。なんか、映画やアニメのDVDで重要じゃないシーンなのに、エロ目的で何度もスロー再生している中学生みたいですね・・・」
うるへー!DVDだったらコーラにポテチ抱えてソファーで見るつーの!
って、あれ?俺の手にコーラのペットボトルと、うすしおポテチが・・・
「ここはケントさんの認識世界ですからね、ケントさんが認識すれば何だって具現化します。ほら、ソファーだって」
す、スゲーな・・・って言いながら俺はソファーに腰を下ろした。
仕方なくというか、正直、後ろ髪を引かれながら、俺はカイコさんのサービスシーンを通常再生で見る事にした。
ポテチをほおばっていると、場面は俺が伝説の鎧を装着する場面に・・・
そうそう、どこからともなく飛んできたドローンが頭に落ちてきて、兜に変形したんだよな・・・いやぁ、あれは痛かった。
「誰だって最初はすごく痛いんです。でも、すぐに気持ちよくなりますから」
おい、カレン、兜の話なんだが・・・
しかし、あらためて第三者の目線で見た鎧の全体像って、カレンの言う通り両乳首の光っているアイ○ンマンみたいだな・・・
「あの王城の倉庫で埃かぶってた鎧が、こんな超兵器だったなんて驚きですよね」
確かに、重いだけで使い勝手の悪い代物と思ってたが、あんなハイテク多機能の魔導具とはな・・・あ、今度装着した時には『透視機能』を存分に使おう。
「あれっ?ケントさん、またエッチなこと考えてます?アベオさんの全裸シーンで・・・まさか、そっちの方に目覚めちゃいました?」
いいえ!目覚めてません!
てか、今日日、その手の話で笑いを取ろうとすると差別問題に発展するからな!
顔とか黒く塗っちゃダメだからな!
「ああ、ケントさんが宇宙に飛んでっちゃいましたね・・・でも、なんであんな大ジャンプしたんですか?」
「いや、それは・・・」
巨大悪魔の超巨乳を間近で見たかったなんて口が裂けても言えん・・・
そんな不純な動機をコイツに知られたら、どんな罵倒が浴びせられる事か・・・
うん、話を逸らそう・・・
「しかし、なんか、あれだなぁ・・・」
「なんですか?ケントさん?」
「なんか、正月にコタツでテレビ見ているような気分だな・・・」
「いいですね、コタツにミカン、もう動きたくなくなりますよね」
って、なにこれ?
ソファーに座ってたはずが、いつの間にかコタツに入ってる!
「だから、ケントさんが認識すれば、コタツでも何でも出てきますよ。あ、ケントさんてミカンの白い筋を取る派ですか?」
何でも出てくる?だと・・・
俺はどうでもいいミカンの筋の話などスルーして、ちょっとした実験を試みた。
「私はチマチマ取るのが面倒なので、そのままいっちゃいますけどね・・・ひぃっ!」
ミカンをほおばっていたカレンが驚いてコタツから離れた。
俺の隣にバニーガールが三人現れたからだ。
「ちょっと、ケントさん!何を思い描いてもいいですけど・・・引くわー・・・バニーガールって・・・引くわー・・・」
ふん、引きたきゃ引け、それにしても凄いなこの世界、やりたい放題じゃないか!
それに・・・オサワリもOKなんだよな・・・
とはいえ、紳士な俺は遠慮がちにバニーちゃんの肩を人差し指で軽く触れた。
「ん?どうした?ケント。ボクの肩に何か付いてるのか?」
あれっ?あなたは!・・・
バニーちゃんの顔を見て驚く俺の耳を別のバニーガールが摘まんで言った。
「もう、ケントったら!また、ちぃ姉にデレデレして!
バニー姿にデレるなら、スクプを見なきゃでしょ!」
次話予告
むかしむかし、あるところに
酔った勢いで「童話書きます」などと参加表明し
五分でプロット書き上げたのはいいが
その後まったく筆の進まない愚か者がおりました。
作品提出〆切まで、あと十日・・・
未完のおとぎ話は、魔法でも使わぬ限り「めでたしめでたし」とはいかない
そう、これが現実だ。
ゴロゴロ~ゴロゴロ~
ああ、エロい夢見て寝ている間に、小人さんたちが童話完成させてくれないかなぁ~
次回「どこからでもキレますVSどちらでもイケます」
今作の方は、なにやら話がややこしくなりそうな雲行きだが・・・
『完結編』が完結するまであと何話?




