あ・ら・す・じ
俺の名はケント。異世界に転生した元高校生だ。
魔王討伐のためこの異世界に召喚された俺は、カレンという魔女っ娘のサポートを得て、そのミッションに挑んでいたのだが・・・
「う~ん・・・えっと・・・よし」
ん?カレンがなんか真剣に机に向かって・・・
「おい、カレン、何書いてんだ?」
「ああ、ケントさん。相変わらず駄作者が小説を更新しないんで、代わりに私たちの冒険を思い起こして文章にしているんです」
「ほう、そんな地道な作業を・・・偉いな、どれどれ・・・」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「強制脱衣破!」
魔王軍幹部JK四天王に対し、ケントは恥功波を放った。
「キャッ!」
制服カワイイランキングの上位を占める四天王たちの制服は、ケントの変態波動に吹き飛ばされ、無残にも破け散った。もうこれで、ネットオークションで高値で転売する彼女たちの目論見も泡と消えたのだ。
「ほう、下着と靴とソックスは残っているのか、普通なら全裸にひん剥かれているはずなのだが、さすが四天王、それだけ強い魔力の持ち主ってわけか・・・」
いやらしく笑う変態勇者の前に、四人の美少女たちはアラレモナイ姿で凛として言い放つ。
「私たちは、あなたのような変態には負けない!」
「そうよ!JKのシンボル、制服を奪われたって変態になんか屈しないんだから!」
「変態がどんな技を繰り出したって、絶対感じないからね!」
「たとえ体がジュンとなったって、心まではジュンとすると思うなよ!」
下着姿で構えるJK四天王たちをガン見して、変態勇者ケントは舌なめずりをしながらまたイヤラシク笑う。
「まぁ、脱がせる楽しみもあるってことか、へっへっへっ」
その下劣でおぞましい変態勇者の形相に少女たちは全身にサブいぼを立てたじろいだ。
「瞬足強脱衣!」
一瞬で身構えるJK四天王たちの背後に移動したケント。ニヤリとエログロに笑う彼の手には少女たちのブラジャーが四本握りしめられていた。
「キャッ!」
「何!」
「いや~ん!」
「うっそー!」
握りしめたブラたちに頬ずりをしながらその香りを楽しむようにケントは言った。
「さて、次はどれを脱がそうか、ソックスか?靴か?それとも、パンティかなぁ、ヒッヒッヒッ」
胸を隠しながらも、勇敢に変態に対峙する少女たちであったが、彼女たちの顔からは血の気が引いていた。
「ヤバい!」
「聞きしに勝る変態だ!」
「なんて悪趣味なの!」
「まるでエロい中年オヤジだ!」
「ふっ、たかが下着姿にされたぐらいで、他愛もない。ならば、俺もパンツ一丁になってやる!」
そう言ってケントは服も下着も脱ぎ捨てた。自身の言葉とは裏腹にそのガビガビになったパンツも脱いでいた。
「なに!あれ!」
「全裸に変身ベルトだけって・・・」
「しかも、股間が!」
「いやぁ!グロすぎる!」
見るに堪えない変態勇者の姿に目や顔を覆う少女たち。そんな彼女たちにケントは追い打ちを掛けるように腰をイヤラシク振りながら叫ぶ!
「全裸にひん剥いた後は、一人一人、じっくりと可愛がってやるぜ!ヒッヒッヒッ」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「・・・おいカレン、なんだこりゃ?」
「はい?」
「この訳の分からん文字の羅列は何だと聞いているのだが」
「なに言ってるんですかケントさん、魔王城での魔王軍幹部との死闘のシーンじゃないですか」
「いやいや、俺、幹部とか四天王とかと戦ってねーし」
「脚色ですよ、脚色。ラスボス魔王との戦いの前に物語を盛り上げるためのデフォルメってやつですか」
「てか、俺めっちゃ悪役じゃん」
「強大な力に立ち向かうダークヒーローが今のトレンド、流行りですから」
「いや、これじゃただの変態だろ」
「キメ台詞は『脱がせていいのは、脱がされる覚悟のある奴だけだ!』とか『エロい者が勝つ!』ですかね」
「いやいやいや、訳わかんねーぞ!」
「そうですね、いきなりバトルシーンじゃ読み手も分かりにくいですかね・・・」
「いや、そうじゃなくて・・・」
「そうだ、それまでの物語をザックリまとめたものを入れときましょう」
この女、相変わらず人の話を聞かないな・・・
「ケントさん『あらすじ』ですからね、あ・ら・す・じ。今、一瞬、『あ』の代わりに『う』とか入れようと思ったでしょ」
「思わねーよ!」
「もう、『俺のアラスジもXXしてくれ』とか言わないでくださいね」
「言わねーよ!」
そして、欲求不満気味の魔女っ娘は、駄作者の代わりに執筆活動を続けるのであった・・・つづく!
次話予告
いつまで続くのだろう?この為体・・・
いつまで続くのだろう?『カレン執筆編』・・・
いつまで続くのだろう?国民的長寿アニメの数々・・・
小説やアニメのヒット作には法則があった?
次回「うれすじ」
なろう作家必見?の問題作が、遂に・・・
JKサザ○さんに文化祭のステージ上で告るマ○オさん・・・中々やるじゃないか
ん?校舎の窓からその様子を見ているのはアナ〇さん?
いやいや、波○お父さん太りすぎでしょ・・・




