チャイカM1号
「ワタシハカモメ・・・ワタシハカモメ」
って、宇宙空間を漂ってないか?俺・・・
なんだっけ・・・成層圏?だっけ、軽く超えてるよな・・・
浮いている感じがするもん・・・
ん?
なに?この画面に点滅している『フリーフォール』って・・・
「現在、自由落下中よん」
じゆうらっか?・・・落ちてるの?俺?
「ええ、一緒に堕ちているわ、ああ、この無重力感・・・気持ちいいでしょ」
いやいや、この高さから落ちたら鎧壊れるよね!
「大丈夫よ、鎧だけは」
鎧だけ?中身は?
「壊れないわ・・・鎧だけは・・・」
だから!中の生身の俺はどうなる?
「イッちゃうかも・・・ウフッ」
ウフッじゃねー!どこに行く?てか、逝っちゃうの?
おいおい、なんか空を飛ぶ機能とかないのかよ!
「だってぇ、鎧なんだから・・・そんな機能は・・・あ・る・わ・よ、ウフッ」
だったら、早くそいつを使え!
俺はまだ死にたくない!
地面に叩き付けられて、薄さ0.03ミリになるのは、もうゴメンだ!
【飛行アイテム一覧】
①紅の翼ことジェットスクラ〇ダー(1000G)
②紅〇豚こと森〇周一郎(2000G)
③デビルウイング(1000G)
④天使の翼―て、て、て、天使の羽!(73440G)
どれでもいいよ!
今、ツッコんでる余裕はねぇ!・・・て、その数字、なに?
「飛行アイテムは、全部【課金】対象よ、ウフッ」
か、課金?スマホゲームか!
「現在の坊やの持っている【G】は・・・」
――5G・・・ざんねんだが、おかねがたりないようだ――
おい、音声無くなって、平仮名だけの文字表示に変わったぞ・・・
――どんなごようかな? かいにきた/うりにきた/やめる ――
武器屋かよ!
後で払うから!ガチャでもなんでも回すから!飛行アイテムくれぇぇぇ!
「あれ?落ちてきてません?ケントさん・・・」
「おかしいな、鎧には飛行機能があるはずなんだが・・・」
「課金、ケチったわね・・・」
ギャー!落ちるー!死ぬ―!
「そうか!さすが伝説の勇者だ!」
「はい?なにがですか?カイコさん」
「あの少年は、そのままリリスを攻撃するつもりだ!あえて、飛行機能を使わずに。高さを利用したフライング・ボディ・アタックとは、恐れ入った!」
「いや、ケントさんには、そこまで回る知恵も勇気もないと思いますけど・・・」
「ちょっと!リリスが動き出したわよ!」
「なんだ?上を向いて・・・もしや!少年の攻撃に気付いたか?」
グガァアアアア!
巨大悪魔が吼え、強烈な邪気を放った。
それは、はるか上空から落下中の俺にも届いた。
ギャー!落ちるー!死ぬ―!
ん?
なんだろう?鎧越しではあるが、下から圧力を感じる・・・
――警告、強烈な悪魔フィールドを感知・・・対象、確認・・・――
視界のウィンドウの一つが、悪魔をクローズアップした。
おお、この角度から見ると巨大悪魔の胸が・・・エロい・・・
悪魔の巨乳、下から見るか?上から見るか?
・・・って、言ってる場合じゃなかった!
このままじゃ、リリスちゃんとぶつかる!
「フィールド・・・全開!」
重く低い悪魔の声が地鳴りのように響き、邪気の圧力が増した。
「きゃ~っ!」
「うっ!」
「いや~ん!」
カレンと二人の騎士は茂みの辺りから、さらに吹き飛ばされた。
――警告、強烈な悪魔フィールドを感知・・・落下速度、減速・・・――
「ん?落下速度減速?リリスちゃんのおかげか?」
悪魔が両手を上げ、俺を受け止めようとする。
「まさか?リリスちゃん、俺を・・・」
――警告、衝突します・・・衝撃に備えてください・・・――
――衝突します・・・衝撃に備えてください・・・――
って、どうやって備えろというんだ!
ヤバい!ぶつかる!
「リリスちゃん!よけて!」
巨大な衝突音と共に、爆風が巻き起こった・・・
次話予告
『天使』という名のブラジャーがある
『小悪魔』だって、きっとある
もし、『悪魔のブラ』があるとすれば・・・
次回「悪魔の谷間」
超パット入り?いやいや、悪魔なんだからもっと凄いでしょ(以下自粛・・・)




