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なんだよ!2(仮)  作者: 剛田豪
第一章 悪魔の館編
13/68

サキュバスってなんだよ!

「いや、その・・・サキュバスって・・・何?」

「サキュバスっていうのは、淫夢を見せる悪魔です!」

「悪魔?」

 いまいち、キョトンの俺にエムプさんが言う。

「ケントさん、教えてあげます。これが・・・サキュバスよ!」

 エムプさんの顔が変わった!

 口には、二本の牙が長々と迫り出し、鋭く尖がった耳が長い髪を掻き分け

 猫のような細い瞳孔の瞳は金色に輝いていた・・・


「ギャ、ギャー!!!コワイよ!助けて!ドラえも・・・ん?あれ?」

「どうしたの?ケントさん・・・ウフッ・・・」

「いや、こっちのエムプさんもワイルドで・・・アリかなぁ」

 それに、衣装コスチュームなのか、体毛なのかわからんが

 なんか、モフモフしたもので体が覆われてはいるけれど

 ほぼ、乳丸出し!おへそはモチロン、その下も三寸以上肌色で・・・

 とにかく、隠れている体の部分が少なくて・・・エロい!

 その小さなコウモリみたいな羽も、矢印みたいな尻尾も、なんかイイ!


「ダメ!ケントさん!それはコイツらが使う『魅了』という術なの!」

「まったく、夢の中だけじゃ飽き足らず、リアルでも邪魔に入るなんて!

 ホントウザい天使なんだから!シャーッ!」

 カレンに対して、スクプちゃんがサキュバスの姿で威嚇した。

 ああ、スクプちゃんのサキュバスコスもエロカワイイなぁ~でへっ。


「もう、チョロ男でチャラ男のケント!しっかりしろ!」

「邪魔よ!低級魔女っ娘!」

 今度はスドさんの手から、なんか幾重もの円と文字や記号みたいのが出てきて

 カレンをすっ飛ばした!

「きゃ!」

 部屋の外、廊下を通り越し壁を貫いた魔女っ娘・・・

「カレン!大丈夫か!あは・・・エムプさんそんなにペロペロ舐められたら・・・」

 ああ、なんか気持ちいい・・・


 ボン!

 音を立てドア周辺の壁が吹き飛んだ!

「魔法陣って言うんですよ・・・ケントさん」

 カレンが、あの懐かしいエロ魔術師ウィザードコスで立っていた。

「んもう!頭にきた!正義の魔女っ娘魔法で、満月に代わってお仕置きよ!」

「ふん、ひよっ子が!八百年もの長きにわたり魔導士メイジとして生きて来たわしに敵うとでも?」

 え?スドさん八百歳?アラフォーどころかアラ八百?


「えっと、炎の魔法の詠唱は・・・なんだっけ?」

 おいおい、ここで『サルでもわかる』を読んでる場合じゃないぞ!カレン!

「あらあら、今からお勉強?そっちが来ないなら、こっちから行くよ!」

 スドさんの手から、またあの光る円、魔法陣だっけか、それが出た!

 ヤバい!カレン!また!

 かぷっ!

 ああ、エムプさんが俺の首筋に噛みついた!

 痛っ・・・気持ちいいなぁ・・・あはっ!


「えっと、出でよ炎・・・じゃなくて、ファイアーエンブレム!・・・

 これも違くて、イチ、ニィ、サン、ダーっ!ああ、全然ダメ・・・」

「死にな!魔女っ娘!」

 スドさんの魔法陣がスゲー明るくなった!

 ヤバいぞ!カレン!あはっ、気持ちいい~

「ええい!もう!オオニタファイアー!」

 カレンの持つ杖から、物凄い炎が出た!

「こ、この技は!まずい!シャ、シャンジモン!」


 火炎放射のような炎がスドさんを襲う!

「ギャーッ!」

「スドさん!」

「あら、心配してくれるのケントくん」

 あれ?スドさん?でも俺の横にいたのは・・・

「く、クソババァ!スクプを身代わりにするなんて・・・」

 炎の中の人影が燃えて朽ちた・・・


「へぇ、『入れ替わり』の魔法かぁ・・・

 スクプを身代わりに自分だけ助かるなんて・・・酷い魔導士メイジだな」

 いや、アルプさん、冷静に言ってる場合じゃ、スクプちゃんが!灰に!

 と、ここでエムプさんが、さらに俺を吸う。

 ・・・ああ、体の力が抜けて・・・ああ、気持ちいい・・・

 も、もう、語り部無理・・・


「スクプ程度の低級悪魔など、わしがいつでも復活させてやるわい!」

 え?スクプちゃん復活できるの?ヤッター!

「しかし、あの伝説の大技・・・まさか、あんなひよっ子が・・・」

「なんだい、スド、随分ビビっているじゃないか」

「ビビってなどおらん!ただ、あの大技は厄介じゃ」

「仕方ないな、天使に触れるのは嫌だけど、ボクがいってくるか・・・」


 部屋の半分が燃える中、平然と人間の姿のままアルプさんがカレンに近づく。

「サキュバスごときに、何ができるっていうの?」

 身構えるカレン。

「さて、何ができるかなっ!」

 カレンに向かってアルプさんが手をかざすと、ピンク色のオーラがアホ天使を包んだ。

「あ~ん!」

 杖を投げ出し、悶えるカレン。

 なんだ?このエロい展開は!


「ボクはインキュバスなんだ」

「な、なんですって!あ、あ~ん!」

「だから・・・女の子にもボクの技は通用するんだよ・・・」

 悶えるカレンを後ろから優しく抱き寄せるアルプさん。

 ああ、エロい!

「天使の君の精気は吸えないけど、こうやってエッチな気分にさせる事はできるんだ」

「だ、ダメ・・・ああ、日頃の欲求不満が・・・ああ!百合もありかも・・・」


 おお、いいなぁ、エロいなぁ・・・

 うわっ!アルプさんがカレンの乳を・・・

 あれ?目がかすんで、せっかくの百合がらみが・・・よく見えん・・・

「ケントさん!どうにかしてください!あ、あん!だめ~」

「気持ちいーし・・・いんじゃね?」

「このままじゃ死んじゃいますよ!ケン・・・いやあん!」

「死ぬのか・・・俺・・・でも、生き返れるんだよな、異世界ここじゃ」

「ダメです!悪魔に精気を抜かれた人間は・・・あ、あ~ん!」

「カレン・・・声が、エロすぎ・・・」


 そうか・・・死ぬのか、俺・・・

「あの、エムプさん・・・」

「何?ケントさん」

「もう、気持ちいいから死んでもいいんですけど・・・」

「うん」

「首じゃなくて、違う所を吸ってもらえませんか?」

「違う所?さっきから大きくなっている『ここ』かしら?」

「あ、ああん!そ、そこも吸って欲しいんですが

 その・・・俺、初チューがまだでして・・・」

「わかったわ。唇から吸って欲しいのね」

「ええ・・・」

 いいんですか?うほ~!

 じゃ、じゃあ、チューの後はそっちの方を・・・

 

 顔が人間のエムプさんに戻っていた。

「ケントさん・・・」

 あのキレイなお姉さんの唇が・・・

 俺の唇に近づいて・・・

 ああ、死ぬ前に初チューを・・・


 シュン!

 空気の裂ける音と共にエムプさんの顔が消えた!

 キレイなお姉さんの首が飛んだのだ!

 残った胴体から上がる血柱!

「ギャ、ギャー!」

 悲鳴を上げる俺。

 血しぶきの向こうで黒い鎧の人物が言った。

「無事か?少年!」


 


次話予告

 問題。黒地に白い模様はどれ?

  ①パンダ

  ②シマウマ

  ③黒の見せパンから白いリアパンがはみ出ている・・・

 ブーッ!ブーッ!

 おっと、ここでタイムアップ!

 最終問題は大人の事情で打ち切りとなりました。

 では、らたまいしゅう!


次回「黒と白の騎士」

 

 うん、ようやくエロ展開もひと段落かな・・・




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