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なんだよ!2(仮)  作者: 剛田豪
第一章 悪魔の館編
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真夏の夜の夢

「あ~あ、なんか今日は疲れたなぁ~」

 夜、風呂上がりの俺は、自分の部屋に向かいながらボヤいていた。


 そりゃ、疲れますわ。

 朝は朝で、股間をスケッチされたり、ラブコメ的イベント発生したり・・・

 昼はあのバカ天使の再登場だし・・・

 夜の居酒屋では、ムサい冒険者のオッサンが騒いでいたし・・・

 なんでも、仲間が行方不明になったらしい。この店で一緒に飲んだのを最後に姿を消したんだと・・・

 まぁ、こんな中世風異世界だ、驚くような話でもないのだろう・・・


 俺は部屋のドアを開けると驚いて声を上げそうになった。

 エムプさんが俺のベッドに座っていたのだ。


 俺は、ドアノブを持ったままもう一度廊下に出て、部屋を間違えていないか確認した。

 そんな俺の手を引っ張り、部屋の中へ引き込むエムプさん。

「あ、あの・・・」

 言葉を発しようとする俺に抱きつくエムプさん。

「ごめんなさいケントさん。はしたないのは分かっているけど・・・」

 俺の心臓が早鐘のごとく鼓動を刻む。

「私、もう我慢できないの!」

 な、な、なんだ!こりゃー!来たか!俺バブル!!


「抜け駆けとは、いい度胸だな」

「そ、その声は!」

 振り向くと入口に腕を組んでもたれかかるアルプさんがいた。

「あら、バレちゃった・・・ふふ・・・」

 俺にまとわりつくように、エムプさんがテヘペロ的に言った。

「でも、あなた男の人はダメじゃなかったの?アルプちゃん」

「フッ、ボクが両刀だって知っているくせに・・・」

 りょ、りょ、両刀なんですか!アルプさん!

「それに、伝説の勇者だったら、ボクも味わってみたいさ」

 アルプさんが俺の耳をアマガミ・・・

 なんだ!なんなんだこの展開!夢か?また夢なのか?


「もう、ケントの初めてはスクプが予約済みなんだからね!」

 今度はスクプちゃんが俺の左耳を・・・引っ張らずにペロペロ・・・

 そのまま四人で俺のベッドへなだれ込む。

 ああ、これは夢に違いない・・・

 きっと、また、良い所であのアホ天使が邪魔に・・・


「あらあら、夜のイベントは私が担当じゃなかったかしら?」

 アホ天使ではなく、ママだった。

 ヤバ、さすがに怒られるのか?この状況・・・

「あなたたち、そいつのを〈吸う〉のなら、いつも通り私がエッチ担当でしょ!」

 そう言って、スドさんは着ていたネグリジェを脱ぎ捨てた。

 うわっ!すげ~いいスタイル!アラフォーとは思えません!


「ったく、クソエロババアが・・・」

「年考えろ、色ボケババア!」

 あれ・・・エムプさんも、スクプちゃんも何?その罵声?

 キャラ崩壊してますけど・・・

「仕方ないさ、あの魔導士メイジとの契約だ・・・」

 アルプさんは俺のシャツのボタンを外してゆく・・・

 メイジって何ですか?スドさんまさかの明治生まれ?


 美女三人にベッドで囲まれる俺。

 そして、全裸で近づいてくる美女・・・

 ああ、やっぱエッチな夢は超リアルだ!


「待てぇ~い!」

 部屋の入口に新たな人影。

 オーバーオールにアニメキャップ、グリグリ眼鏡にアニメ〇トの紙袋・・・

 やっぱコイツが邪魔に入った・・・また、カレンだ・・・

「おうおうおうおう!そんなヘタレ童貞チャラ過ぎ小僧を

 よってたかって喰い物にしやがって!

 このスーパー魔女っ娘カレン様の目の黒いうちは

 あ、黙って見過ごすわけには、行かね~ぜぇ!」

 カレンは渦巻きメガネを投げ捨てて見得を切った。

 だから、お前の目、青いよな・・・


「おい、カレン、お前また俺の夢を邪魔するのかよ・・・」

「ケントさん!これは夢じゃありません!」

「そう、現実よケントさん・・・」

「え、エムプさん・・・」

「そう、リアルなんだからね、ケント」

「スクプちゃん・・・ってことは・・・」

「ああ、マジでボクたちはケントの精気を吸おうとしてるのさ」

「せ、せ、せいきを!ですか!」


「ケントさん!そっちのセイキじゃありません!

 ヤツらはアナタの生命力を吸おうとしているんです!」

「な、なんだそりゃ?」


「そいつらは、サキュバスなんです!」


「あ~あ、ばらしちゃった・・・」

「大丈夫、痛いのは最初だけだなんだから・・・」

「ああ、すぐに気持ちよくなるよ・・・」

 三姉妹が口々に言いながら、俺の顔や首を舐め回す・・・


「あの・・・」

「なに?ケントさん?」

「どこか吸って欲しい場所でもあるのか?」

「ケントの望みなら、スクプ頑張っちゃう!」

「いや、その・・・」


「サキュバスって・・・何?」



次話予告

 プロレスの真の凄さとは

 相手が次にどんな技を放つかわかっていて

 敢えてそれを受けるところにある。

 たとえ、ネタバレしていても書き続ける勇気。

 連載作家に求められるのは、そんなレスラー的サービス精神だ!

 

次回「サキュバスってなんだよ!」


 まぁ、第一章のタイトルで、ほぼほぼ皆、気付いていたけどね・・・



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【PART1】


異世界転生ってなんだよ!
~ゲームやらないアニメ見ないラノベ読まない男子高校生って変ですか?

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