中学問題で世界を救う⁉︎
「ついに来たか…」
俺は少し大きめの箱を手にため息を吐きそうになった。
俺は我善龍真。中3生。ひきこもり。
とある事情から学校へ行かなくなり、通信教育を受けている。そしていまの状況を説明しよう。
まず手に持っている『これ』だが、ひきこもりようの受験セットと言ったところだ。『これ』は国の基準学力水準を超えたもののみひきこもり生活が許される特殊なテストだ。そのテストは、仮想現実空間内で行われ、終了までは解放されないらしい。いわゆる受験の厳しい版的なものだろうか?
そのような試験をまさにいま、俺は受けようとしていた。さて、開けるか
「ビリビリバッシンバッシンぶおうぶおうきししいっからきーー‼︎‼︎」
奇怪な音を立てつつダンボールを開ける。そして出てきた目の前の機械に少し驚く。ヘルメットにVRでもつけたのかという機械だった。説明書もなく、強制接続されているWi-Fiにより、音声ガイダンスが作動する。
《これより、学封試験を開始致します》
なんか物騒なこと言いだしたぞこいつ…
《使用者は直ちに、頭部に当機をセットしてください》
なんか怖いな…
しかし、これには拒否権がない。
よってつけるしかないのだ。
頭部にはめると、「ガチッ」という音がした。なるほど、はずさせない気か
目の前にまるで実物ではないか?と錯覚するほどのボタンが現れる。
手を伸ばす。触る感覚がある。え?
《当プログラムは特殊性ひきこもり学封試験。あなたが押したのは数学プログラム。ウィザード、です》
…ふぁい?
《我善龍真様、あなたには、この神戦を終わらせていただきます。》
自分の目は見えないが、目が点になるのがわかる。
《平たく言えばRPG。この世界を数学知識で救ってください》
「んなこと言われても…」
今日一番の口が開く。
《ウィザード。詠唱により魔法を使う職業。今回の詠唱は、数学の問題です。》
《この戦争を、【神戦】を終わらせれば試験と同時に、ゲーム終了》
《仮想死判定は、OUT。受験でいう不合格になります。お気をつけください》
話が急激に進んでる気がしてならない
《それではご武運を。リューマ様。》
急激な光が視界を塞ぎ、意識を奪う。
《わた…もかの…限り…す…を変え、
おてつだ…し…すゆ…頑張って…》
薄れゆく意識の中、本機さんの声と共に俺はこの世界から旅立ったーーーー
よろしくお願いします