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最後の最後は運頼り!  作者: 小人ノ勇者
第1章
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第3話

異世界に行く前part2です!


  第3話


ー なんで貴方様はこういうことばっかりするんですか!?

ー ごめんって本当にごめん!けど、あの楽しみがないと儂は…


(ぼんやりと話し声が聞こえるんだがなんだ?)


ー 確かにこの理の領域には娯楽がほぼないです!しか し、神たる貴方様がこのようなことをして天使たる私たちに示しがつくと思っているのですか!!

ー 本当に申し訳ありませんでした(泣)

ー 本当に謝るべき相手は私達ではありません!彼にしっかりと誠意を持った謝罪をし、これからのことを彼に伝えなければなりません。ほら、ちょうど彼が目覚めましたよ!ほら!


「ぅーん、ここは何処だ?」


 確か、購買にスーパーデラックスメロンパンをあいつと買いに行ったけど、買えそうになくて、諦めて次回買うことになって、俺の両方の靴の靴紐切れて、それから…

 そうだ!空が光ったと思ったら急に意識が遠のいていったんだ!ここは本当に何処なんだ!?

 体を起こし、辺りを見回そうとした時目に飛びこんできた光景は ーーー 土下座をしている白髪の爺さんの姿だった…

 って、えぇえーーーっ!!


「この度は、誠に申し訳ございませんでした!!」

「ちょ、ちょっ、待って! 頭を上げて下さい!」

「いや、この件に関しては詫びるしかない。儂の趣味の転移釣りが原因で君を別の世界に送らなければならなくなってしまった。家族や仲の良い友人もいただろうがもう元の世界には戻れない!本当にすまない!」

「ちょっと落ちついて下さい! 」

「すまない、本当にすまない!」

「わかりましたから、とりあえず落ちついて!」

  ・

  ・

  ・

「落ち着きましたか?」

「あぁ、すまない…」

「もう謝罪はいいですから、これじゃあ何も進みませんのでまず自己紹介から初めめしょう。 私の名前は市島 颯と申します。 貴方は?」

「あぁ、儂は神だ」


 …何言ってんのこの人


「ちよっと、そんな目で儂を見ないでくれ!儂は神なんじゃ!」


 …


「本当ですよ、そこにいるお方は全ての理を統べる神です」


 と言いつつ、金髪の美女が神々しい輝きを放ちながらこちらに近寄ってきた。


「はあ、そうですか… あの、貴方は?」

「申し訳ありません、名乗るのが遅れましたね。私は天使のまとめ役をしております、カイエルと申します」

「天使ですか… 架空の存在としか思っていませんでしたが…とても神々しいです」

「えっ? 儂のことは信じないのに、カイエルのことは信じるの?」

「そりゃそうでしょ! 目覚めて辺りを見回そうとした瞬間、土下座した貴方が目にとんできたんですから、威厳も何もないですよ!」

「そうかの? 儂は神じゃ。この世の全てを創りだしてきた。じゃが、自分の行いに対し謝罪も碌にできんようなら誰かの上に立つものにはなれんと儂は考えておる」

「…確かに、貴方のいや、神様のおっしゃる通りだと私も思います。すみません、先ほどから失礼を」

「じゃから、儂が謝る方じゃというのに、颯坊は良い男じゃのう」

「そのようなことはありませんが、ありがとうございます」


 なんか、神様じゃなくてもう死んでしまった優しい爺ちゃんみたいだな。いや、こんな事考えるのは失礼か。


「そんなことはないぞい、儂は存在を創りだすだけで、孫といえるものはおらん。良い孫が出来たようで儂は嬉しいぞ」

「ありがとうございます」


 あ、あれ声に出して言ってなかったよな?


「あぁ、儂は神じゃからな、声を通さずとも考えていることが分かるんじゃ」

「流石、神様ですね」

「そうでもないぞ、それくらいならそこのカイエルもできるしの」

「はい。私も一応天使ですからね、神様の次に位置する存在です。それくらいならできますよ。

 さて、お二方も落ちついたところでしょうし、これからのことについてお話していきましょう」

「そうじゃの、颯坊、まずは何か聞きたいことはないか?」

「分かりました。 とりあえずこういった状況になってしまった原因は転移釣りとおっしゃっていましたよね?それではまず転移釣りとは何なのかについての説明と、これから俺はどうなるのか、その2つを教えて下さい」

「分かった。早速、転移釣りの説明にはいろう。転移釣りとはその名の通り転移操作を用いて釣りを行うんじゃ。じゃから針もないし糸も重りも必要ない。颯坊はここに来る直前一瞬空が光って見えたんじやないかの?」


 確かに、空がいきなり光ったように見えた。


「そう、それが転移の神力じゃ。颯坊が分かる概念じゃと、そうじゃな…神力は魔法のようなものだと考えてよい。その光は影響を受ける者にしか見えぬ。そして、光に当たったものが転移によってこの理の領域につれてこられるのじゃ。じゃが、光が当たる確率は天文学数値以上に低い。なにせ宇宙とは一つだけではなく、それこそ無限に存在するのだからな。ある意味颯坊は相当な運を持っているといえよう」


…まじか、それほど低い確率でまさか自分が当たるとは


「うむ、じゃが無理矢理異なる世界から颯坊は引っ張られてしまったので世界に歪みが起きた。世界は状態を無理に元に戻そうとするため、地球には颯坊という人物は存在しはかったことにされ、異物として処理されてしまったのじゃ。じゃから、地球に戻ろうとしても地球が颯坊という存在を弾く対象としているため、地球に戻ることはできないのじゃ。本当にすまない… これが、颯坊が地球に帰れない理由と転移釣りの説明についてじゃ。次に颯坊のこれからについてなのじゃが…これから颯坊には【ルイガニアス】という世界に行ってもらおうと考えておる」

「その、【ルイガニアス】?っていう世界には、まさか、魔法や剣でモンスターを倒したり、薬草を探したりする職業などありますか?」

「あぁ、存在すr「やったーーーっ!!」って、めちゃくちゃ嬉しそうじゃの!颯坊、元の世界には帰れないのだぞ、良いのか?」

「はい!確かに元の世界に未練はありますが、どのみち帰れないのであれば人生楽しまないとですよ!」


 せっかくファンタジー世界に行けるんだからな!退屈しないで人生すごせそうだ!


「ふぉっふぉっふぉ、そうじゃな、その通りじゃな、そうじゃな…それではこのようなことになってしまったお詫びと儂の感謝の印として向こうの世界でやっていけるように能力とスキルを授けようと思う」


 キターーーーっ!

 チートですか!?


「それは今から決めていこう。それでは向こうの世界について少し説明するかの。【ルイガニアス】には先ほど言ったように魔法やモンスターが存在するのじゃ。じゃから地球にはない魔法のもとであるMPが存在する。魔法を行使してMPが0になっても死ぬようなことはないから安心せい。少し気分が悪くなったり、眠くなったりするといった症状が現れるといったことはあるらしいがの。魔法のスキル以外にもスキルを行使するとMPが減るようなものもあるようじゃ。向こうには大陸が3つあり、大きく分けて、人族、獣人族、エルフ族、ハイエルフ族、ドワーフ族、龍人族、魔人族といった種族がこの世界で暮らしておる。貨幣については全ての大陸で共通となっているようじゃ。さて、簡単な説明を終えるとして、颯坊の能力を決めていこう!今回の件のお詫びと感謝の印を込めてスキルポイントを500ポイント進呈しよう。スキルポイントとはその名の通りスキルを獲得、レベルを上げるためのポイントじゃな。それじゃあ能力を決めていこうか!。颯坊、ステータスと頭のなかで念じてみよ!」

「分かりました!」


 ー ステータス ー


 うわっ!目の前になんかでてきた!

 よくみるとHPやらMPやらいろいろ書いてある。うーん…自分の能力が低いのか高いのかイマイチ分かんないな。


「お〜優秀なステータスじゃな!【ルイガニアス】の人族の一般人のステータスを見せるから、比べてみなさい!」

 _________________________

 Level 5

名前:ーー

 種族:人族

年齢:20歳

性別:男

職業:村人


  HP 50

  MP 20


  STR 20

  DEF 20

  ALE 20

  INT 30

 LUCK 30


 スキル: 生活魔法 農耕 Lv.2


 称号: なし


所持金: 上銅貨 5枚

 _________________________


 あれ?あまり差はないな。少し上くらいってとこだな。


 ____________________________

 Level 1

名前:市島 颯

 種族:人族

年齢:16歳

性別:男

職業:学生


  HP 100

  MP 50


  STR 40

  DEF 40

  ALE 50

  INT 100

 LUCK 100


 スキル: 武の才能


 称号: 異世界人


 SP: 500


所持金:0

 ___________________________


 スキル 武の才能

 説明:武に関するあらゆるスキル、能力が開花しやすくなる。


 ーーーなるほど、地球にいた頃運動がかなりできたのはこれのおかげか。運動と武には共通するところが多いから、意図しないうちにこのスキルが発動していたんだろう。


ちなみにステータスの各能力の意味を簡単に説明すると

HP→体力量

MP→魔力量

STR→攻撃力

DEF→防御力

ALE→俊敏

INT→賢さ

LUCK→幸運度

という意味を表している


「神様、このスキルLvっていうのはなんですか?」

「おぉ、それはスキルの熟練度、強さを表す数値じゃな。Lv.1で初心者、Lv.2で駆け出し、Lv.3〜4は中級者、Lv.5〜6で上級者、Lv.7〜8で最上級者、Lv.9で勇者・魔王並、そしてLevel.maxのLv.10は天使並じゃな!Levelを上げるたびにSPの量が多くなるから、頑張るんじゃぞ!」


 なるほど、というか、勇者・魔王並って!その上に天使って!カイエルさんがいることだし、どれくらいの力を出すことが出来るのか聞いておこうかな?


「そうですね、星の一つや二つは余裕で消せますね」


…えぇえーーーーーっっ!

 なんか、怖くなってきた!

 でも、男なら分かると思うが、やっぱLevel.10目指したくなるよね!


「頑張ってくださいね。それではスキルを選択していきましょう!必要ないスキルも多くありますので、しっかり考えて選んでくださいね」

「分かりました。ありがとうございました、カイエルさん! それと神様、何かオススメのスキルとかありますか?」

「もちろんあるぞい!儂が一番オススメするスキルは全能のカードというスキルじゃな!必要SPは400とかなり高いが、その分役に立つスキルであることは儂が保証する!」


 神様がこんなに進めるスキルなんだ。どんな効果があるのかスキル説明をみてみるか。


 スキル 全能のカード

 1.このスキルはカードとして、あらゆる現象を再現し行使できる。

 2.全能のカードを使用した場合、そのカードに記載された条件を踏まえた現象のみ行使できる。

 3.全能のカードの取得方法は全能のカードのスキルを使用している状態で、ジェネレートと発することによりのみ取得できる。

 4.カードはカードの左上に記されている数字によって価値、性能が異なり、1〜10までの数字で数が大きいほど価値、性能が高くなる。

 5.カードは自身のLevelによって得ることができる枚数が違い、Level.1〜20は5枚、Level.21〜40は6枚、Level.41〜60は7枚といっように、20Level上がるごとにカードを一枚多く得ることができるようになる。

 6.カードの価値を現す数字の出現確率は次のようになる。

  1 → 40%

  2 → 30%

  3 → 20%

  4 → 10%

  5 → 5%

  6 → 2.5%

  7 → 1%

  8 → 0.5%

  9 → 0.05%

  10 → 0.001%


ーーー 確かに、神様がオススメするだけの価値がある。このスキルは運に左右される部分が強いが、それを補って余るほどの能力だな。それにこのシステムはコレクター魂をかなり刺激するスキルだ…よし!このスキルは取っておこう!


「どうじゃ?面白いスキルじゃろ?」

「はい、このスキルを取得したいと思います。取得できるスキルの一覧はありますか?じっくり考えたいので」

「分かった。カイエルよ、スキル一覧を見せてあげなさい」

「分かりました。… どうぞ、こちらがスキル一覧になります。悩むと思いますが、ゆっくりとお考え下さいね」

「ありがとうございます!カイエルさん」


ーーーうーん、どうしようか。まず確実に必要な全言語翻訳(会話)と全言語翻訳(読み書き)は取るとして、あと鑑定も必要だな!毒物食べて死にたくないし!そうすると後は……


「スキルの取得終わりました!」

「もう決めたのか?まだ1時間くらいしかたっておらんぞ」

「はい!これで頑張って行こうと思います」

「どれどれ、どのようなスキルを選んだのかの」


 スキル: 武の才能 全言語翻訳(会話)全言語翻訳(読み書き)鑑定 剣技 Lv.3 限界突破(魔力)


「おぉー、しっかり必要なものを選んでおるのー。それじゃあスキルも決まったことじゃし、名残惜しいが颯坊を【ルイガニアス】に送ろうと思う!」

「はい、分かりました」

「颯坊には本当に済まないことをした」

「いえいえ、もういいんですよ。これからを楽しく過ごしていけば良いのですから」

「あぁ、ありがとう。…それでは、【ルイガニアス】へと送る!達者での!」


 すると自分の身体が明るく光り始めた。こらから異世界で生きていくのか!気持ちが落ち着かないな!そんなことを考えつつ神様の顔をみると、どこか寂しそうな表情を我慢しているようにみえた。だから俺は神様のことをこう呼ぶことにした。


「また会うことができたら、お茶でも一緒に飲もうよ、爺ちゃん!」

「! あぁそうじゃな、次会ったときはゆっくり話でもしよう、孫よ!」


 そういって神様、いや、爺ちゃんはニカッと楽しそうに笑った。それを見た瞬間、颯は異世界に旅だった。


「…いったか。儂が最後に颯坊につけたスキル、颯坊は喜んでくれるじゃろうか」

「はい、間違いないでしょう」

「そうか…儂に良い孫ができた。次颯坊と会うのはいつなるかのう」

「そうですね、いつになるでしょうか」


 そうやって、先ほどまで颯坊がいた辺りを二人は優しく眺めるのであった。


最後お読み下さりありがとうございました!

これからもよろしくお願いします!

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