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王妃の宝石  作者: 桐生初
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聖石を埋めたのは……

荒れ果てて、草木も無い、荒野のど真ん中で、聖魔導士がたった1人、黒いマントを頭からすっぽり被った、真っ黒な霧のような物で身を包んでいる黒魔道士と魔法で戦っていた。


「ーお前はもう終わりだ。まだ分からんのか。いい加減、我々につけ。」


黒魔道士が低い声で、得意になって言うと、白いマントの位の高そうな聖魔導士は、辛そうに杖で身体を支えつつも、笑い出した。


「分かっていないのは、お前の方だ、ジュノー。お前は自分が立っている所も分からんのか。」


そう言うが早いか、聖魔導士は、杖を大地に突き立てた。


すると、8つの地点から、神々しい8色の光が、噴出するかの様に空に向かって一直線に昇り、大地に8角形の光の結界が出来上がり、ジュノーと呼ばれた黒魔道士は、そのど真ん中に立っている事になった。

逃げようとしたが動けず、ジュノーは息も出来ない様子で、苦しみ始めた。


「エドワード!聖石は全て埋めた!もう良いか!?」


上空から、大鷹に乗った漆黒の髪の、背の高い、端正な顔をした騎士が叫んだ。


「はい!お願い致します!」


エドワードと呼ばれた聖魔導士が返事をすると、騎士は、大きな網を投げ、ジュノーに被せた。

その網にも、聖魔法がかけられているようで、ジュノーは更に苦しみ、何も出来ないまま、大鷹から降りて来た他の騎士に網で包まれ、そのまま、先ほどの騎士の大鷹に釣り上げられ、岩場しか無い島に放り込まれた。


騎士が言った。


「お前は人を殺め過ぎた。魔法とは本来、人を幸せにするもののはず。ここでたった1人でその事を考えよ。」


去ろうとする騎士に向かって、何の魔力も無くなったジュノーが怒鳴った。


「何故殺さぬ!アレキサンダー!私はお前の妻も殺したのだぞ!」


騎士は振り返らずに答えた。


「死ぬよりも、生きている事の方が辛く厳しいからだ。魔法が使え無い者の、生きる厳しさを知れ、ジュノー。」


呪いの島へ続く……


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