初めての学校生活
「ここが、光国立魔法技術学校か・・・」
グレイスは大きな城のような建物の前に立ち、あまりにものすごさに驚愕した。
光国立魔法技術学校とは、
能力者が16歳から行くことができる教育機関の一つである。
ここ、光国立魔法技術学校は教育機関内でもトップの名門校である。
その教育機関とは、軍人を養成する教育・訓練機関である。
入学には、厳しい検査やテストが有りそれに合格した者だけが、学校に入学することができる。
主に検査は魔法の属性(スクゥイス)を判別したり、心の結晶を発現しているものはそれの点検およびデータの保管等行われる。
テストでは、13歳~15歳まで通っていた戦術訓練学校等で習った、武術や、剣術、魔法を扱える者は魔法を見たりする。
また、筆記試験も行い知的戦略能力を調査する。
それら、すべてに良が出た、300名のみが入学することができる。
「ふぅ、ここが教室か」
グレイスは、入学葉書に書いてある受験番号と、掲示板に書いてある受験番号とクラスの対応表を見、自分の教室まで向かっていた。
「入るか」
ガラッと引き戸を開いた。グルッと教室の中を見渡す限りあまり、人が来ていないようだった。
グレイスはそんなことには構わず自分受験番号が張ってある席に着いた。
そして、その瞬間何者かがグレイスに声を掛けるのだった。
「お、新たなクラスメイトはっけ~ん」
と調子のいい声がグレイスに向けられていた。
「ん?アンタと同じクラスか・・・」
「ああ、そうだ。俺の名はジルフェス・ロッシュ属性は土だこれからよろしくな!!」
「俺の名は、グレイス・ミラ=フィルト属性は風だ。ミラ=フィルトだと女の名みたいだからグレイスと気安く呼んでくれても構わない。」
「グレイスさんよ~アンタが初めてだぜー」
「なにがだ?」
「俺とまともに話してくれた奴アンタが最初の一人ってこと」
「ふむ、それはロッシュが初対面なのに馴れ馴れしいからだろう。」
「まじかよ!?俺、そんなつもりなかったのにな~後俺の事はジルフェスで構わない」
「そうか」
と話に一区切りついたあたりに別の人物がグレイスに向かって話しかけてきた。
「こんなバカは放って置いて私とお話とかどうかしら、剣術1位さん」
ジルフェスを小馬鹿にしたのは一般的に美人と言われる類の人間の女性だった。
「武術も1位だ、後俺の名はグレイス・ミラ=フィルトだ。グレイスで構わない」
「そう、私の名前はアオイ・エリュアール属性は水よ。じゃあグレイス魔法2位の私と上位者の対話をしましょう。」
そんな二人の会話のなかジルフェス割って入ってきた。
「おいおい、ちょっと待て俺も混ぜてくれよ~」
「あなたのような人間と話すなら、猿と喋っている方がまだ時間を有意義に過ごせるわ。」
「おいおい、それはねぇぜ。アオイさんよ~」
「気安く、名前で呼ばないでくれるかしら。猿未満さん」
グレイスやアオイの話を聞いていたのか、ある男性が話しかけてきた。
「ミラ=フィルト君とエリュアール君と言ったね。君たちのような優秀な人が同じクラスと本当に安心したよ。」
その男はまるで貴族のような流暢な言葉使いでそう言った。
「ミラ=フィルトでは女性のようなのでグレイスで構わない」
「おっと、それはすまないね~グレイス君。」
「アンタ名前は?私達の名前を聞いたんだから自分も名乗りなさい」
「失礼、お嬢さん。僕の名は『カール・フェ・ラウ』
名門「フェ」家の末裔さぁ」
「!?あのフェ家ですって!?」
驚きを隠せないのかアオイは何度もカールに問いかけていた」
「ラウは俺達に何か用か?」
とグレイスは問うた。
「特に用ってことはない、ただこれからのたのすぃーい学校生活を共にする
クラスメイトに挨拶でもと」
「そうか」
そうラウは言い終わると自分の席へと戻って行った。
「あの~一つ質問いいっすかぁ?」
ととぼけた声でジルフェスが言った。
「なんだ?」
「フェ家ってそんなにすごいのか?」
とその質問に食いつくようにアオイが答えた。
「アンタ、どこまでバカなの?フェ家と言うと火の国の名門の火使い一族よ。
アンタのような猿未満の人間より100億倍凄いわよ。」
「ほぉ~ん、そうなのか~」
「一発殴ってもいいかしら、グレイス君?」
「どうぞ」
「では...!!!!」
「おいおい、何勝手に許可取ってんだよグレイス、アオイ俺が悪かった許してくれ~」
「気安くその名を呼ばないで頂戴」
「アッハッハッハ」
グレイスはそんなやり取りを聞き笑みを零すのだった。
そして、こんな日常が毎日続けばいいなと思うのだった。