戦場の死神
レイアス率いる第4班は軍用車に揺られながら、戦地へ向かっていた。
「レイアス隊長は、アーレント大尉と同期と伺った事があるのですが、
アーレント大尉とは面識が御ありなんですか!?」
「エリュアール君はAAAさんのファンだね?残念だけど同期と言っても余り面識はないんだよね~
でも、彼女は本当に美しかったよ。言うなれば戦場で輝く勝利の女神ってとこかな」
「そうですか・・・」
「ハッハ、でも彼女本当に凄いよね。魔法の属性が水一つで飛び級で卒業しちゃうんだからね~僕なんて2つ有るのにまだ准尉だよ。」
レイアスは笑いながらそう言った。
「それは、やはり名門アス家の生まれだからじゃないんですか?」
アオイは真剣な眼差しでそう言った。
「生まれね~、そういえば昔いた特殊部隊にもどこかの生まれの人が居たよ
たしか名前はネイなんちゃら・フッド・なんちゃらマンって偉い人がいてね~
でも、そういう生まれの人もきっと人並外れた努力をしていて大変だと思うよ~」
「はぁ、そういうものですか・・・」
グレイスは驚いた。特殊部隊出身とは聞いていて薄々はと思っていたがまさか、
師匠のネイヴァ・フッド・ダスマンと同じ部隊だったとは、と。
「そういえばロッシュ君とミラ=フィルト君だっけ、同じ魔法の属性でどこか親近感が湧くよ~あ、そういえば作戦、まだ決めてなかったよね」
「はい、隊長どうしますか?」
グレイスは淡々と言った。
「う~ん、じゃあ、とにかく岩に成り切ってみようか」
「「「???」」」
数時間が経ち国から指定された場所に到着した。
「ふ~む、ジープが邪魔だな~そうだこれも岩にしよう、そうしよう」
レイアスは腕を軍用車に向け土の魔法で軍用車を岩で囲んだ。
「よしこれで岩に見える、ほら君達この岩に近づいて!」
「「「はい!!」」」
「近づいたね?今から岩で体を囲むから」
「え、しかしそのような事をすれば戦闘は如何なさるんですか?」
アオイがレイアスに問いかけた。
「戦闘?そんな事はしないよ。」
「え!?それってどういう・・・」
「言葉のままさぁ、ま、取り敢えず囲むよ~」
レイアスがそう発したあとグレイス達は岩に包まれた。
「心配しなくても空気穴はあるから安心して」
レイアスは陽気にそう言った。
「レイアス隊長!!ご質問がいいですか!!」
「なんだね?ロッシュ君?」
「戦闘しないでどうやって俺達を評価するんですか?」
「あ~、そんな事ね。心配ご無用、僕が適当に書いておくよ」
「え゛、そんなんでいいのですか?」
「大丈夫!、大丈夫!いい処に着けるようにしとくから」
「隊長、私こんなやり方嫌です!!」
アオイが怒鳴りながらそう言った。
「う~ん、エリュアール君これは僕なりの配慮なんだよ?
卒業試験で死亡する生徒の数知っているかい?」
「知りません...」
「確認できるだけで1割りといった生徒が試験で死ぬ。
試験で死んでは元も子もないじゃないか。」
「・・・」
アオイは黙ったままだった。
「こんな、話はしたくはないが僕の卒業試験は酷いってもんじゃなかったよ...
僕とこの隊長は本当に頭がイっている人でね...戦場にもでた事もない生徒を
鍛え上げられたの兵士の如く扱って無茶な作戦を実行し、
どんどん死なせていったんだ。これは後から聞いた話だがその当時隊長についていた人ほとんどがそういう作戦ばかり立てていたようだ。
国が作戦に関与したのではとも疑ったが、そうじゃなかった。
その隊長達の時代の教育がその作戦を生んだのだと。
また、戦死を免れた隊はその教育方針に反対していた隊長が
指揮していたらしい。
僕は当時こう思ったよ作戦一つで生きも死もする、と。
だからとは言わないが死ぬ確率が最も低いこの作戦に協力してもらいたいんだが
いいかなエリュアール君」
「・・・はい」
グレイス達は今まで戦争に行くことに恐怖がなかったわけではないが
それがレイアス准尉の話により一層恐怖心が増し、息をのんだ。
そして、これからどうなるのか考えずにはいられなかった・・・




