第2話(その③)
一方その頃、次はストラスブール駅に止まると車内放送が流れ、リアンは読んでいた本を閉じ、ストラスブ―ル駅でTERに乗り換える為に、ボヌールを起こし、降りる準備をしていました。
「ボヌール。よく寝れたかい?」
「うん。寝たらだいぶスッキリしたよ」
ボヌールの意識が覚醒したのとほぼ同時に、乗っていた列車はストラスブール駅に到着しました。
ボヌールとリアンは列車を降り、一度改札を出て、TER切符を購入した後もう一度改札内に入り、目的の列車が来るホームへ移動しました。
「あと少しでお家に帰れるね」
「そうだな。帰ったらすぐシャワー浴びたい・・・・・・」
「私も家に着いたら、ゆっくり紅茶飲みたい・・・・・・」
ホームでしばらく待っていると、コルマール駅へ行く列車が来ました。
ボヌールとリアンは列車に乗り込み、空いている座席に座り込みました。
ボヌールとリアンは窓から見える景色を見ながらのんびり30分くらい乗っていると、もうすぐコルマール駅に着くと、車内放送で流れました。
ボヌールとリアンはそれを聞いた後、すぐに降りる準備をし、列車が止まるとすぐに降りました。
改札を出た後、他の人の邪魔にならない場所に移動し、スマホを取り出しメッセージアプリを開きました。
『今コルマール駅に着きました』
『そうか。こっちも駅前に着いていて、車の前で立って待っているから、そこまで来てもらってもいいか?』
『わかりました。すぐそちらに向かいます』
そうメッセージを送ると、リアンはすぐスマホを直し、ボヌールの手を繋いで歩きだしました。
「ボヌール。Monsieur.二ナスが駅前で待っているみたいだから、行こうか」
リアンの声掛けに、ボヌールは頷いて答えました。