私が愛されたいと想っている男性は、他の女性のモノ!
私が愛されたいと想っている男性は、、、?
既に他の女性と結婚している男性。
最初から知っていたのに、何故こうなってしまったのか?
彼の優しさや信頼関係、いつでも私に優しい彼に私は溺れてしまう。
彼が既に他の女性のモノなのに、好きになるなんてね。
『ごめん、今日はもう帰るよ。』
『えぇ!?』
『“奥さんが心配するからさ、”』
『・・・あぁ、ううん、』
『いつもごめん、来週の土曜日と日曜日は実家に一人で帰るらしいから、
その時は、ココに泊れそうだ。』
『うん、嬉しい!』
『俺も楽しみにしてるから。』
『うん!』
・・・でも? 彼の奥さんは、私の気持ちを知ってか知らづか、
実家に帰るのをやめることにしたらしい。
“彼の浮気を気にしてか? もしくは気づいての事なのか?”
その後、彼は真っ直ぐに家に帰るようになる。
なかなか彼と会えない私はおかしくなりそうになった。
彼の事が好きで好きでしかたない私は、常識のない女なのでしょうか?
私は、誰がなんて言おうが“彼の事を諦める気がない。”
今更、引き返せないよ!
私はどっぷりと彼に溺れているのだ!
例え? “彼の家庭を崩壊しても”私だけは彼の味方でいる自信があった!
私は彼と一緒に居れない寂しさから、遂に行動に移してしまう。
『おーい! 火事だー! 火事だ! 直ぐに消防車を呼べ!』
『誰か家の中にいるみたい! 早く助けてあげて!』
『火が燃え上がってる、早く消防車は来ないのか?』
『誰かー! 人が家の中に、、、。』
『助けてー!』
【キャーーーアアア!】
“彼と会えない寂しさは、いつしか憎しみに変わっていく。”
彼も彼の奥さんも何もかも、壊してしまいたいと思った!
めちゃくちゃになればいいのにと心底思ったのよ!
・・・だから私は、彼の家に火を付けたの。
彼の家はあっという間に火車に包まれた!
家の中には、“彼の奥さんが居た事も私は知っていた。”
だから、彼の家ごと燃やしたの。
彼は仕事で残業をしていて、まだ家には帰っていなかった。
家の中には奥さんだけ居たのよ。
だから火を付けたの!
私は“世の中で彼の奥さんが一番嫌い!”
私と彼を轢き裂く女だから。
私と彼を邪魔する者は、誰であっても許さないわ!
だから火を付けたの。
彼がローンをしてまで建てたマイホーム。
それでも私は彼の家に火を付けたわ。
何もかもめちゃくちゃになればいいのに。
*
・・・数時間後、火は消えた。
彼が私に電話をかけてきたわ。
そしてこう言ったの。
『“お前か? 俺の家に火を付けたのは、、、?”』
『えぇ!?』
『どうなんだ?』
『“な、なんで、分かったの?”』
『・・・やっぱりお前か、そうか、ごめんな、俺が全部悪いんだ!』
『なんでそうなるのよ! 悪いのは全部、私よ!』
『いいんだ! この事は俺とお前の二人だけの秘密にしよう!』
『・・・ううん、』
『だからいいな、誰かに何か聞かれても“知らないとだけ言え!”』
『・・・あぁ、ううん、』
『よし!』
・・・彼は私が犯人だと最初から知ってたみたい。
だから私を守る為に、私に警察や誰かにこの事を聞かれても、
何も知らないと言えと言われた。
私は彼に言われた通り、何も知らないと答える。
そうすると? “放火魔”が火を放ったと言う話になり、
テレビのニュースでも“架空の男の放火魔が火を放った”となり
慎重160㎝から170㎝の細身の男で、黒の上下のスエットに
黒の帽子と黒のマスク、グラサンをかけた男が火を放った事になった。
私には程遠い人物像に私は少しホッとしていたわ。
これで私は捕まる事がないと思ったからだ!
私はそれから彼と一緒に暮らしている。
もう二度と、私は彼を離さない!
“何故なら? ようやく彼は私のモノになったから。”
だから誰にも彼を渡したりしないんだ!
最後まで読んでいただいてありがとうございます。