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-監禁生活3日目 夜-

久々に投稿しました…

緊張しますね…

読んでくれる人いるか知らないけど…

-監禁生活3日目 夜-


「貴方はそのままでいいと思うわ。」


妃華さんのその言葉が忘れられずにいた。


「ありのままの僕の事を認めてくれた…?いや違う。僕の事が好き?」


数時間前に言われた事を考えながら1人で呟いていた。


「え、真顔でそれ言う?ちょっとキモいし怖い」


何故こうも毎回バッドタイミングで彼女は現れるのだろうか。


「初めまして。」


咄嗟にでた言葉がそれだった。


「今日の晩御飯は何かしら?」


僕の咄嗟にでた言葉に反応すらせず質問をしてくる妃華さんに痺れて憧れて惚れる


「えっとですね…えーーっと…えっと…」


正直何も考えていなかった。

何も、とは言うと嘘になるが

考えていたのは昼間に言われた事だけだ。

料理の事は何も考えていない。


「考えてますよ。ほんと、ええほんとに。アレですよアレ。内緒と言うやつです。出来上がってからのお楽しみでお願いしますします。」


必死だ。かなり必死だぞ僕。

そりゃあそうだ。今夜作る料理を考えていないとバレたら何されるか分からないからね。

恐怖政治ってやつですかね。


「ふーん、じゃあ楽しみに待っているわね。」


到底楽しみに待っていると発言している人の表情をしていない。

かなり怖いがそこがまた美しい。


「かしこまりー」


妃華さんは僕が料理を作っている間何をして時間を潰しているのだろうか。

気になるが詮索はしないでおこう。


「さあて、考えますか…」


何を作ろうか


「アレ作ろうアレアレ。アレがいいアレ。」


『グラタン風濃厚チーズリゾット』


作る料理が決まればこっちのもんだ。

余裕余裕


今回使う食材はこれだ!


・米 100g

(今回は生米ではなく炊いた米を使うよ!)

・むきエビ50g

・冷凍ほうれん草 40g

・シュレッドチーズ 30g

・クリームチーズ 30g

・モッツァレラチーズ 30g

・白ワイン 100cc

・生クリーム 150cc

・鰹だし汁 50cc

・顆粒だし 小スプン1杯

・塩胡椒 少々

・乾燥パン粉 適量


使う材料は多いが簡単簡単!

時間かかるだけです!


〜作り方〜


① 鍋に白ワインを入れアルコールが飛ぶまで火にかける。

沸騰するまでの間に米を水で洗って出来るだけダマにならないように崩してね!

※今回使ってる量だと沸騰して数秒でアルコールが飛ぶよ!


② アルコールを飛ばした白ワインに鰹だし汁・生クリームを加え加熱を続ける。

※白ワインのアルコールが飛ぶ前に加えちゃうと料理が出来上がった時にアルコールが残ってたり残ってなかったりするので要注意!


③ 顆粒だし▶︎塩胡椒▶︎米▶︎むきエビ▶︎ほうれん草の順に加えていき軽く煮詰めるよ!

※煮詰めないと味が薄くなったり濃厚さが無くなりジャバジャバになっちゃうよ!


④ ある程度煮詰めたらチーズを投入!

豆乳じゃないよ!


⑤ チーズが完全に溶けたら火を止め

耐熱のお皿に移し替えてね!


⑥ 移し替えたら乾燥パン粉をまぶし

オーブンへGo

※五分ぐらいで丁度いい焼き加減になるよ!


⑦ 焼きあがったら完成だ!ここまでできた君たちは天才だ!


匂いに釣られて獲物がやってきた。


「あらいい匂い、やっと出来たの?」


ハイエナですかね。


「お待たせしました。自信作です。自信作です。大事な事なので2回言いました。自信作です。」


「私の聞き間違いかしら、3回は聞こえたわよ。」


気の所為ですぜ姉御。


「そんな事はどうでもいいので冷めないうちにどうぞ。」


妃華さんは何か言いたげな顔をしていたが

アツアツの内に食べる方が美味しいに決まっているので急かした。


「頂くわね……ん〜おいひぃい…」


頬が物理的に落ちそうな表情をしている。

落ちないかな。拾いたい。


「そう言って頂けて恐悦至極にございます。」


「水仙って毎回変な言葉使いよね。面白いからいいけど。」


面白いと思っててくれてるんだ。

何だこの人、実は優しいのか?

いや騙されてはいけない水仙

このお方は僕を拉致監禁しているような美女だぞ。

かなりのご褒美だが油断は禁物だ。


「ありがとうございます。もうちょっと罵ってくれるとご褒美…いえなんでもないです。」


危ない危ない。つい本音がポロリと出てしまいそうになった。

知られてはならない僕の性癖。

胸の内に秘めておこう。


「罵られて喜ぶドスケベなのね。水仙。」


「はい!!!!!!」


とても素晴らしい勢いで返事をする間その差コンマ2秒。

僕の性癖が知られてしまった。死にたい。


「…」


引かれた。かんっっぜんに引かれた。

妃華さんのゴミを見るようなその目、とてもいい。可愛い。


「なんですか?」


「なんでもないわ」


呆れられたようだ。


「ところで、このサクサクとした食感は何かしら?」


いい質問だ。やるねぇ姉御。


「乾燥パン粉をリゾットの上にまぶしてオーブンで焼き上げています。そうすることによって濃厚な味わいのチーズリゾットにサクサクとした食感も相まってとても美味しくなるんですよ。」


キマまった…

これぞ調理師って感じのかっくいい質疑応答が出来た。

やはり僕は天才。


「水仙って実は凄い…?」


何故かは分からないがかなり驚かれた。

何故かは分からないが。

大事な事なので2回

決して普段の僕の言動に似つかわしくないとかそういう事ではない。

何故かは分からないが。


「僕って結構凄いんですよ。もっと褒めて下さい。褒めて褒めて褒めに褒めちぎって下さい。」


調子に乗りすぎた。妃華さんが下を向いて怒りに震えている


「ふふっ、あっはははっ」


どうやら怒っていた訳じゃないらしい。

笑いを堪えていたのだろう。


「やっぱ水仙って面白いわね。その調子で明日もよろしく頼むわね。」


嬉しい惚れそう惚れた可愛い。


「がっががっ頑張りますっ」


緊張はしていないがそう見せかけてみる。


「わざとらしいわね。顔は無表情そのものよ?」


バレた。秒でバレた。

僕の会心の演技が秒で。

瞬殺ですよ瞬殺。


「表情固くてサーセン。」


「まぁいいわ。今日はもう寝るわね、おやすみ。」


リゾットを食べ終えた妃華さんはすぐさま寝室へと足を運んだ。

おやすみなさいを言わせてくれない辺りツンデレかもしれない。


「明日は何を作ろう…」


寝ながら考えれば思いつくだろうか。


「枕の下に料理本を挟めば夢の中で試作が出来るかもしれない。やはり僕は天才だ。」


誰も居ない空間の中僕はそう呟いた。


-監禁生活3日目終了-

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