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ー監禁生活三日目 朝昼ー

起きた。快眠だ。


「おはようございます。僕。」


「おはよう。僕。」


一瞬人ならざるものの声かと思ったが妃華さんだった。


「びっくりさせないでくださいよ〜。」


「びっくりした割には水仙、貴方無表情じゃない。」


僕ってそんなに表情硬いのかな。


「次からはもうちょいリアクション頑張ります。」


「リアクション頑張るって…」


僕おかしいこと言ったかな。


「それより早く朝ごはん。」


「かしこまりました。」


朝食を急かされた。頑張ろう。


「何作ろうか。鮭使おうそうしよう。」


用意する物


・鮭

・醤油

・みりん

・大根


簡単です!


まずは醤油とみりんを合わせ、2つに分けておく。


合わせ調味料に鮭の切り身を入れ浸け置き。


鮭を浸けている間に大根をすりおろし、絞って水分を取る。


大根おろしが出来たら、浸けておいた鮭の切り身様を取り出し、水気を取る。


水気を取った切り身様をフライパンで両面焼き色が着くまでソテー。

※かっこいいからソテーと表現してるだけであってただ焼くだけです。


焼き終わったら皿に盛り付け、大根おろしを添える。


切り身様に別で分けておいた合わせ調味料をかけたら完成だ!


「出来ました〜鮭鮭〜。」


妃華さんは既に食卓に着いていた。


「鮭、いいわね。朝食って感じがするわ。さ、頂きましょう。」


僕も食すか。


「んん〜美味しい。」


妃華さんは満足気な様子。


「鮭は我々を裏切りませんから。絶対に裏切りません。ええ、絶対に。」


「…」


黙るな姉御。悲しくなるじゃないか。


僕が渾身のボケをしているうちに妃華さんは朝食を食べ終わっていた。早い、早いぞ姉御。


Food(フード)Eater(イーター)


「何か言った?」


おぉう姉御…地獄耳かい。


「いいえなんでもありません。」


「そう。ならいいわ。」


今後発言には気をつけよう。


「妃華さん、お昼は何がいいですか?」


「ん〜、何が甘いものが食べたいわ。」


甘いもの好きですね妃華さん。何作ろうか。


羊羹(ようかん)はどうですか?」


女性に羊羹は地味だったかな…


「羊羹作れるの?作って。」


「仰せのままに。」


どうやら羊羹は嫌いではないようだ。


あれこれ話しているうちにもうお昼だ。そろそろ作るか。


用意するもの


・こしあん 200g

・水 100ml

・粉寒天 2g

・砂糖 65g


意外と材料は少ないんです。


まずは鍋に水、砂糖、粉寒天を入れ中火にかけ沸騰させます。

※沸騰してから1〜2分ぐらいが目安です。


出来たら鍋にこしあんを入れ、弱火にしてこしあん様が焦げないように混ぜながら火にかけます。

※混ぜているとだんだん硬くなってきます。少し混ぜにくいくらいで止めておきましょう。


煮詰まってきたら冷めないうちに型に流し込みます。

※熱が取れてくると自然に固まってしまいます。必ず固まる前に型に流し込みましょう。


冷気の楽園で羊羹を約1時間冷やせば完成だ!


「妃華さん〜羊羹です〜。」


「結構時間かかるのね。」


そうなんですよ姉御。90分くらいはかかるんです。


「食べましょう。姉…妃華さん。」


「姉?」


気にしなくていいですよ姉御。口が滑ったんです。


「なんでもないです。今回は女性が食べる分の量なので少量にしましたが、通常はその倍の量が一般的なんですよ。」


「そうなのね。気遣いありがとう。」


礼を言われるとキュンとくる。多分今回は口に出てはいない。


「美味しい。美味しいわ水仙!」


満足そうな顔。可愛い。


「ありがとうございます。」


羊羹気に入ってくれたようで良かった。レパートリーはいくつかあるのでまた作ってみよう。


そんな事を考えているとふと思い出してしまった。


「そう言えば職場、どうなってるんだろう。上司たち怒ってないかな。」


「大丈夫よ、水仙。貴方は私のシェフなんだから何があっても守ってあげるわ。」


「キュン」


おっとしまった。また口に出してしまった。


「キュンキュン言う割に無表情よね。」


そんな事言うな姉御。キュンとしたのは本当なのだから。


「ええ、まぁ感情表現と言いますか、顔の表情作るのが苦手なので。」


「表情って作るものだっけ?」


作るものじゃないのですか。分からぬ。


「表情って勝手に出てきたりしない?」


「そうなんですか。僕はどうやらそれがないらしいです。」


僕も好きで無表情でいる訳ではない。出来るならば表情豊かなイケメンになりたい。


「…そう。でもまぁ、水仙は水仙よね。貴方はそのままでいいと思うわ。」


いいんかい。そのままでいますよじゃあ。


〜そんなこんなで夜に続く〜

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