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プロローグ
人はどうせ死ぬ。
死ぬ為に人は生きている。
どんなに立派な人間でも、どんなにクズな人間でも、等しく訪れる抗えないもの。
それがいつ訪れるかは誰にも分からない。神のみぞ知る事だ。
けど、思う。
死には抗えなくても、死をずらす事は出来る。
死ぬ瞬間は、決める事が出来る。
自分の意思で。
倫理だのどうだの、くそくらえだ。
自分の命をどう使うも自由だ。
誰もが平等に持っている権利だ。それを他人にどうこう言われる筋合いなど、全くない。
人は理由があれば、死んでもいいのだ。