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最初に・・・
皆様の目に映る『現実』というものはどんなものでしょうか?
少なくとも、私の目に映る『現実』は、映画の小道具のように思います。
放置された古い民家。
電車が行き交う駅のホーム。
都心の薄暗い路地裏。
無機質な淡白な会社のオフィス。
照明と音が飛び交うライヴハウス。
同じ顔した家が並ぶ住宅街。
子供が駆け回る公園。
年季を感じる学校。
そして、それらを行き交う人の群。
どれもこれも、時には楽しいものですが
多くの場合は、息苦しく凄惨で残酷な世界です。
少なくとも私にとっては。
しかし、そんな世界も一歩引いてみれば
不思議と色んな物語を生む種になるものです。
それが私にとっての世界です。
皆様にはどんな色に映りますか?
どんな音や声が聞こえてきますか?
どんな味がしますか?
どんな物語が読めますか?
ここに綴るのは、
私の目に映る世界から見えた、私の物語。
現実から生まれ、現実から離れた場所にある物語。