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13/13

13-ようやく始まる魔法の練習。

お待たせしました。1日に100人もの方がいらっしゃる日が来るとは…。しかも2日連続で…。


更新に穴が開いてしまったのが申し訳ないです。

教会に行ってわかったことは次の2点だ。


・全属性の魔法が使える

・冒険者は職である


全属性は何となくわかってた。・・・だってイメージが使えるんだぜ?

そして、冒険者が職なのはよかった。・・・無職ってかっこ悪いじゃん。



「アル君、魔法でどんなのが見たい?」



家に帰る道すがら、母さんが俺に訪ねてきた。

・・・そうだな。何がイイだろう?水か土属性だろうか?



「って言っても何があるかわからないよね、おうちに帰ったらママの得意な魔法を見せてあげるね。」


「うん!」


「あ、お買いものして帰ろうか。アル君は初めてだね。」



教会に行く途中で見たフリーマーケットのすぐ横の通り、露店街のようなところに入る。

結構な賑わいを見せていて、所によってはできたての料理を出しているのか、どこからともなくいい匂いがしてくる。・・・見ていて楽しい。



「今日のおやつ、何がいいかな?」


「りんご!」



ここの世界の果物、そのほとんどが元の世界と同じだ。

露店街に入ってすぐにある八百屋に入り、今日のおやつの果物も買ってもらう。



「いろんなものがうってるねー。」


「ふふ。そうね。他にほしいものがあったら言ってね?」


「じゃあ、あれ。」


「マスカットならおうちにあるわよ?あとで出してあげるわ。」



そんなやり取りをしつつ買い物を終える。



「ただいまー。」


「ただいま。さ、アル君手を洗ってきたらお昼にしましょう。そのあと、魔法のお勉強ね。」


「はーい。」


3歳まで一度も家を出なかったこと。初めて会話してからまだ一日もたっていないのにこの会話量。

普通なら変に思われても仕方ないと思う。・・・母さんが気付いてないようでよかった。



早めの昼食を済ませ、後片付けもすると(といっても運ぶだけで、洗ったり拭いたりするのは母さんだ)、先程まで昼食をとっていたテーブルにお茶を用意して、母さんの魔法講座が始まる・・・前に、母さんが少し真面目な顔をして訪ねてきた。


「まずアル君は魔法を知っているんだよね?何を見たのかな?」



・・・まずい。考えればすぐにわかったはずだ。3歳にして初めて喋った内容は『魔法を教えてくれ』。異常すぎる。いくらこの世界に魔法があったって、いきなり『魔法は習えるモノ』として認識するのはおかしい。・・・うかつすぎたな。


母さんが使った魔法か・・・あ、そういえば庭で水やりしてた気がする。


「かだんにみずを・・・」


「あぁ。お花に水やりをしていたときね。アル君も一緒に見てたものね。じゃあ、お庭にでて、水やりの練習をしましょ。」


しのげた・・・ぽい?

納得してくれた様子の母さんとともに、庭に出る。



「アル君が見たのは、『レイン』ね。雨を降らせるの。」



まんまだね。うん。



「ママが見本を見せるね。言ってること、よーく聞いてて。


水精に願うは恵みの雨。植物を育む雨を願う。『レイン』!」



詠唱長っ!しかもいうの恥ずかしい!・・・それと、母さんの体から魔力が放出されてたな。

母さんの詠唱の後、花壇のあたりにしとしとと雨が降り注ぐのを見た感想はそこだった。

魔力操作を手に入れてから、ある程度身の回りの魔力の動きを捉えられるようになっていた。母さんが魔法を解除(?)して、俺に聞いてくる。



「アル君、ママが唱えた言葉、聞いた?」


「うん。・・・すいせいにねがうはめぐみのあめ。しょくぶつをはぐくむあめをねがう。」


「え!?すごいすごい!そのまま、花壇に雨が降るのを想像して、レイン!って言ってごらん。」



言われた通りに母さんと同じ場所に雨が降るイメージをしつつ、



「『レイン』!」



・・・魔力が俺の体から出て行ったのがわかる。花壇のほうに目を向けると、雨が降っていた。



「アル君、成功よ!まさか一回で覚えちゃうとはね!?これはもしかすると将来すごい人になるかも!?」



・・・一回で詠唱を丸暗記し、一発で魔法を成功させる。はっきり言って異常だ。

それを少しも疑うことなく「すごい」と褒めてくれる。・・・いい母さんのもとに生まれたなぁ。



「次の魔法はそう簡単にはできないわよ!


水精に願うは植物の繁栄。ここに咲く植物がさらなる成長を遂げることを願う。『グロウ!』


こんとはヒントなしよ。やってみて。」



花壇の片隅、まだ芽吹いたばかりの芽が、すくすくと育って花をつけてしまった。

息子に対抗心を抱かないでください・・・。



まず詠唱をする。


「すいせいにねがうはしょくぶつのはんえい。ここにさくしょくぶつがさらなるせいちょうをとげることをねがう。」



そして、植物が細胞分裂を繰り返し成長して、花を咲かせることをイメージする。

そして。


「『グロウ』!」



するとどうだろう。同じように芽吹いたばかりの芽がすくすくと育ち、花まで付けた。



「・・・。す、すごいわ!グロウができるなんて・・・。アル君。修行の旅に出ましょう!」



何言ってんだ!?旅って…?



「え?え?」


「アル君、魔法は日常で練習しても使えるけど、実戦で使ったほうがすぐに上達するわ。だから、旅をして魔法を覚えていきましょう!まずは、冒険者ギルドに行ってママのカードを再発行しなきゃ!」



だれかー!だれかー!奥方の暴走を止めてくれー!



母さんが急いでギルドに向かう。

・・・もちろん、ギルド職員に諭されて、自分である程度判断できるようになる13歳までは旅に出るのを待つことになった。・・・学校行きたいし、そうすると旅は当分先だな。


魔法を教えてと言ってから2年間。

母さんからは攻撃魔術を習ってない。というか、教えてくれない。

今のところ知っている魔法は

火属性 ウォーム

水属性 クール レイン グロウ アイスキューブ

土属性 ブロック 

風属性 ブリーズ

雷属性 なし

毒属性 アンチポイズン

光属性 ヒール キュア

闇属性 なし

空属性 なし



と、まぁ攻撃にも使えそうだけど実戦には向いてなさそうなのしかならってない。

学校に行ったらたくさん習って使えるようにするぞ!


ご指摘、ご質問等ございましたらよろしくお願いします。

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