10-母さんと俺。
チートの基盤づくりがやっと開始です。
ちょっと都合上前のお話もステータスのあたりをちょこっと変えてます。
最近、母さんがおれにべったりだ。四六時中そばにいて俺を眺めては微笑みかけてきて、ほとんど離れることがない。あと、次第に元気に、かつ忙しくなってきたようだ。
俺がイメージを使って水を出そうとしたあの日以降、俺を放置してどこかに行くなんてことはなくなった。
あと、母さんを見ていて気付いたことがある。
部屋にある魔石で、なぜか母さんはファイアクリスタルにだけは触ろうとしない。やっぱり熱いのだろうか。あと、魔石の魔力は重点が可能らしい。ライトクリスタルの魔力が切れたとき、母さんがクリスタルに触ったかと思うと、少し光り(色は魔石と同じ)、鑑定をかけると魔力が最大値まで回復していた。
そういえば。母さんのステータスを見てなかったな…。勝手に見るのは気が引けるが、今はできるだけ情報がほしい。…ごめんっ!
心の中で謝りつつ、母さんに対して鑑定をかけると…、
名前:ライラ=レヴァン 年齢:23 性別:女 レベル41
職業:魔導師 状態:睡眠(軽度)
HP:255/273 MP:1358/1358
STR:C
VIT:D
INT:B
RES:A
AGI:C
スキル
精神強化 Lv.3
魔力感知 Lv.4
魔力操作 Lv.3
状態異常耐性 Lv.2
属性強化(光) Lv.4
復讐の獄焔 Lv.―
魔法
魔法(水属性)Lv.4
魔法(土属性)Lv.6
魔法(光属性)Lv.7
結界魔法(無属性)Lv.2
加護
治癒神の加護…光属性にボーナス
称号
治癒師…回復魔法の範囲拡大・効果増幅
結界師…結界魔法の強度・効果持続にボーナス
旅団副団長…支援魔法・結界魔法・回復魔法における味方への効果増幅
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魔導師・・・それが母さんの職業だった。まぁ、冒険して回ってたんなら他の人よりステータスは高いんだろうな。光魔法に関してはなんかすごいことになってる。治癒神の加護だって。
にしても、そんな母さんのステータスで、一つだけ異色を放っているものがある。
「復讐の獄焔」・・・すげぇ厨二っぽい。たぶん、これは父さんを殺されたときに手に入ったんだろうな。
名前からしてそんな感じがする。
そう思いつつ「復讐の獄焔」の説明を表示する。
スキル 「復讐の獄焔」 特殊型
自分の大切な人を他人の手によって失った時に発現する、悲しみのさきに見出したもの。
相手に報復したところで大切な人は生き返るわけでもなく、ましてや喜んでくれるはずもない。
それでも、敵を恨まずにはいられない。仇を取らずにはいられない。
自分から奪われた幸せはもう戻ってこない。そうわかってはいるのに。
その思いを自分の中でどう整理を付けるか。それによってこのスキルの効果は変化する。
復讐の念に駆られればSTR、INTにボーナス+異常状態 暴走を付与。
うまく折り合いをつければRESにボーナス。
母さんはどっちなんだろう。今までのふるまいを見るに、たぶん折り合いをうまくつけてるんだろうけど…
しかし、これではますます自分のことを打ち明けるのはつらい。
もし俺が打ち明けたせいで何かのスイッチが入ってしまったら?
そうな考えが頭をよぎる。
・・・うじうじ考えていてもしょうがない、いまおれにできるのは魔力を感じることだ。
あ、そうだ。ライトクリスタルの事、神様に聞けばいいじゃん。
そう思い、神様に電話を掛けるイメージ。
するとすぐに神様が反応する。
「何じゃ?今のプルプルという音は?」
ホントに呼べるとは。てか、まんま電話のイメージだったんだが。プルプルって何のことだ?
「無機質な音でプルプルプル・・・とお主が送ってきたんじゃろうに。」
もしかして電話の呼び出し音が再現されたか?電話をイメージしたから?
「たぶんそうじゃろな。まぁいい、それよりも早くせんと念話が途切れてしまうぞ?何の用じゃ?」
神様に魔石から感じる魔力について質問すると、
「うむ。その通り。良いぞ良いぞ。すでにお主は魔力感知をスキルで得ておる。
・・・魔力操作はどうしようかの。もともと向こうの者は息をするようにできるからの。
仕方ない、今から魔力操作のイメージを送ろう。ちゃんと受け入れるのじゃぞ?でないと魔力が使えないからの。」
そういいつつ神様のイメージが頭に殺到してくる。うぅ、大音量で音楽を聴いた時みたいに頭が痛い。
「きついじゃろ。でも我慢するんじゃ。・・・これで終わりじゃよ。」
俺は魔力を操作できるようになった!・・・らしい。
「魔力の塊が魔石じゃが、実は空気中にも微量に存在しておる。それを感知し、操作して取り込むのがMP自動回復じゃ、早いうちに取得しておいたほうが何かと便利じゃよ。
というわけで、空気中に存在する魔力を感知、操作して体内に取り込めるようになりなさい。
ううむ・・・神託のレベルが高ければもっと長く話せるのじゃが・・・。
できるだけ毎日使うようにするのじゃ。」
新しい課題をもらい、俺は神様との念話を終了する。
さて、魔力を感じる練習をしようか。
目を閉じ、空気の中にある魔力に集中する。すると。
それっぽいものを感じた。神様のイメージ通りに魔力を手繰りよせる。
イメージは植物の光合成。空気中の魔力を取り入れ変換を繰り返し、自分の魔力を混ぜてできるだけ自分の魔力になじむようにする。
何回か試行錯誤を繰り返し、どうにか取り入れることに成功した。
ステータスを確認得ると、
現在のステータス
名前:アルフォンス=レヴァン 年齢0
性別:男 レベル1
HP 8/8 MP 10/7
STR F-
VIT F-
INT F-
RES F-
AGI F-
スキル
超回復Lv.1
身体強化Lv.1
属性耐性Lv.1
スキルカウンターLv.1
鑑定Lv.―
神託Lv.3
魔力感知Lv.2
魔力操作Lv.4
MP自動回復
魔法
イメージ(無属性)Lv.1
となっていた。魔力操作がいきなりLv.4なのは神様がくれたからだろうな・・・。
操作だけなら母さんより上って・・・。
MP 10/7? MP最大値より魔力が多い?と思っていたら、すぐに10/10に変化した。MP保有量が増えた!?
とりあえず光合成もどきを行い、植物のように貯めることを考える。
すると自分の魔力を消費してから、自分の中に新しく取り込んだ魔力が充満する。
うっ・・・これ、もう入らないのに食べ続けてるときのような感じがするな・・・
あの、無理矢理胃を拡張してるかのような感じ。吐き気のようなものもある。
とりあえず、できるところまでやってみよう。結局、終日拡張をやっていたら、だいぶステータスが伸びた。
名前:アルフォンス=レヴァン 年齢0
性別:男 レベル1
HP 8/8 MP 10/7
STR F-
VIT F-
INT F-
RES F-
AGI F-
スキル
超回復Lv.1
身体強化Lv.1
属性耐性Lv.1
スキルカウンターLv.1
鑑定Lv.―
神託Lv.3
魔力感知Lv.3
魔力操作Lv.4
MP自動回復
魔法
イメージ(無属性)Lv.2