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2-26話

 「?これはなんだ」

フィルに連れられて、『ひみつ基地』に行くと、

壊れた窓のそばに鉢に植わった見知らぬ草が3鉢あった。

「なんか、誰かがここに勝手に入ってきてるみたいなんだよな」

私の問いにフィルが不機嫌そうに言った。

「大人?」

エルスがフィルに聞いた。

「たぶん…」

「俺らの宝箱は大丈夫?!」

ライが慌てたように鍵のかかった縦長の箱を見た。

「うん、そっちは何ともない」

フィルはそう言ってから私の方を向いた。

「そういえば、ヴィの宝物っていつもってくるんだ?」

急に言われて目が左右に動いた。

「つぎ、来るときもってくる」

「そっかぁ」

フィルが私の頭を強くなでる。

侵入者そいつらが来るのって夜みたいだから、

俺が見張ってやるよ」

フィルがライとエルスに言う。

「危ないんじゃない?」

ライが言うとフィルは

「俺はあの兄ちゃんの弟だぞ」

と胸を張った。

「そういえば、マーリアは?」

私は姿が見えない少女のことを聞いた。

「最近、あいつ付き合いわりいんだ」

ライが横を向きながら言い捨てるように言った。

「フィルが構ってやらないからじゃね」

エルスがフィルの方を向いて言う。

「知らねぇよ」

フィルが横を向いた。

「そうだ!ヴィ、独楽飛ばしできるか?」

フィルが急に私の方を見て言ってきた。

「知らないが」

「よし!俺が教えてやる!行くぞ」

フィルが私の手を取ってエルスとライの方を向いた。

私は、フィルの手を引かれながらも

窓辺の草が気になってそちらをしばらく見ていた。


「ヴィ、意外に強いな」

フィルが唸りながら私にそう言った。

「どうやったの?」

ライが私に聞いてきた。

もともと、一度見たものを模倣することは

私にとってはたやすくできることなので

できないライに驚いていた。

「こうやって、紐を巻いて…あ、もう少しきつく巻かないと…」

私がライに説明していたらフィルが隣に来てライから独楽を取り上げた。

「自分でやらなきゃ勝負にならないだろ」

私は首を傾げてフィルを見た。

「皆が平均的にできるようになった方が

勝負事としては面白くなるのではないか?」

フィルの片目が大きくなった。

「面白いことを言うなヴィは」

フィルはライの手に独楽を戻すと

「んじゃ、俺が教えてやるから!

ライ、おぼえたら勝負するぞ」

と言った。


 「これは、ひめさまの戦利品ということですか」

ミューシェが目を丸くしてから口に拳を当てた。

「ん、勝ったものがその独楽を渡されるという仕組システムらしいので渡された」

ライやエルスに勝った私はその二人の独楽を渡されて困惑していた。

渡されたところでそれをどうしていいのかが不明だったからだ。

そしてそれよりも気になることがあった。

「では、これは大事にしまっておきましょうね」

ミューシェが独楽を持って小箱の中にいれた。

「それは宝物になるのだろうか」

箱に入れられたことでそう思いつぶやいた私の問いにミューシェが微笑んだ。

「ひめさまがこれを見て思い出したいと思う思い出を伴っていればそれは宝物だと思いますよ」

ミューシェの言うことは抽象的あいまいで私はよくわからず首を傾げた。

気になっている懸案事項あれについては

書きつけて次にフィルに会うときに渡そうと思った。

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