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21話

「起きたぁ!!

きんちゃん!

ごめんね!ごめんね!ごめんね!」

目を開けると、ヒューゴの黒髪で視界に何も入ってこなかった。

その上、ヒューゴに体を強く拘束され身動きもできない。

「ヒューゴ、何があったのだ」

「ふ、二日間も起きなくて…守るって言ったのに…ごめんね」

鼻をぐずぐずさせながらヒューゴが言った。

察するにあの時私は力尽きて倒れてしまったようだ。

「あのときはヒューゴのおかげで助かった。運んでくれたのもヒューゴであろう?」

事実、あれで箱が止まったのだから問題はない。

視界が暗くなる前に体が宙に浮いたように感じたのはたぶんヒューゴが私を背に乗せたからだろう。

「ヒューゴ、きんちゃんが苦しそうよ」

優しく温かい声にヒューゴの腕が私から離れた。

「痛かった?ごめんね」

私の髪に手を入れたままヒューゴが私の顔を覗き込んだ。

「ミレイ?」

「そうよ、ミレイよ」

首に布を巻き痛々しい姿のミレイが私にやさしく笑いかけた。

「ミレイは大丈夫なのか?」

ヒューゴの拘束が解けたので私は体を起こしながら聞いた。

「きんちゃんのおかげで大丈夫よ」

寝台の横に立ったほほ笑むミレイを見た。

こんなに優しい声と言葉の人なのになんで私はこの人の顔が覚えられないのだろう。

声だけなら覚えられるのだろうか。

私は、ミレイを見つめた。

「ヴィ、起きたのか」

「きんちゃんおきたか。よかったよかった」

どかどかと靴音がして二人の男が部屋に入ってきた。

「ちび巫女っこ目が覚めたか?」

その後ろからさらに別の男が入ってきた。

私は自分の記憶を走査した。

ヴィとよぶのは、

「ディー?」

きんちゃんと呼ぶ大きな体の人は、

「コーガ?」

ちび巫女っこと呼ぶのは、

「グレン?」

「なんで全部、疑問形なんだよ」

ガタイのいい男がそういった。

「あっていたか?」

「ん、まぁな」

頭を掻きながら金色の髪の男が答えた。

「それで、あの後どうなったのだ」

私は寝台の周りの人たちにぐるりと視線を回した。

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