SAYONARAの意味。
私は、サヨナラの意味が分からなかった。
だけど、なんとなく、
なんとなく、薄っすらとだけど、脳裏にその言葉が浮かんだ。
ラブラブ。
幸せ。 その二文字では表しきれないほど、充実していた。
だけど、そんな私の心の中には、不安という言葉もあった。
なぜかっていうと、私は可愛くない。
他人に言われなくても、鏡を見てればわかる。
残念だけど、所詮 私はそんなレベル。
けど、いいんだ。 それでも、いいんだ。
だって、私には彼がいる。
学内一のイケメンと言われている彼がいる。
彼曰く、「お前は性格が綺麗だ」とのこと。
彼は、私のそこに惚れたんだってさ。 照れる//
けれど、私は思った。
もしかして、利用されてるだけなんじゃないか?って。
けど、私は貢いでいるわけではない。
まぁ、お互いバイトをあまりしてない身だから、
いつもデートのときは割り勘だけれども……
じゃあ、なんで私は利用されてるだけなんじゃ?
そういう風に思うのか……ってことなんだけど、
理由は簡単。 彼はデートのとき、ほとんど笑わない。
いや、正確には、笑って……いるのかな?
私の癖なのか、彼の本心を疑ってしまう。
私は気になっていた。
彼は、本気で私のことを好いてくれているのか?
正直、この世界に性格だけで向き合ってくれる人なんて……
本当にそんな優しい人はいるのだろうか? 彼は優しいのだろうか?
私は迷っていた。 彼の心を疑っていた。
そこで浮かんだ言葉。
「サヨナラ」
もう、私は彼を疑うことしかできない。
例え、彼が本気だったとしても、
もし、本気じゃなかったとしても、私は。。。
疑うことをやめるなんて、できない。
所詮、私は性格もブス。
だから、伝えることに決めた。
「私ね? 〇〇くんがわからないの」
「だから、もう別れよ? サヨナラ……」
迷って、迷って、迷うのが恋。
疑って、疑って、疑うのが好きってこと。
本気だから、相手の本音が気になる。
本音が気になるってことは、相手が大好きだから。
そんな風に、
迷いの連鎖にはまることを、恋人たちは嫌う。
信じることのできない私は、罪な人間。
恋愛の裏には、孤独の二文字。
戦っている最中も、それが終わった後も、
所詮、待っているのは、孤独という虚無感だけ。