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癌の告知を受けたなら  作者: もちづき裕
抗がん剤編
33/45

そりゃどうにも出来んがな

お読みいただきありがとうございます!よろしくお願いします。

 家に帰った私は早速、先生から貰った採血のデータを拝見してみました。そこには再検済みの印字がずらずらと続いていたのですが・・

「・・!・・・!・・!」

それではその採血のデーターがこちら!


C R P 1・55 (体内で炎症が起きているかどうかを示す。通常は0・3以下)

W B C 1040 (白血球 基準値3500〜9000。はあい?1040?)

R B C 372  (赤血球 女性の基準値380〜500(万)ちょっと貧血?)

H G B 9・9  (ヘモグロビン 女性の基準値12〜16g/dl だいぶ貧血?)

H C T 31・0 (ヘマトクリット基準値35〜45% だいぶ貧血?)

MCH 26・6 (平均赤血球色素濃度 基準値 28〜34% だいぶ貧血?)


Stab 0%  (好中球が未成熟な状態にある細胞 細菌感染や炎症が起きると抹消血に放出されるべきものがゼロですわ)

Seg 2・0%  (好中球分葉核球 細菌感染などに対する防御を担当する白血球。感染傾向にあり本来なら38〜58%くらいは出ているところ、2%しか出ていない。マジか)

Lymphocyte 69%(リンパ球 白血球の一種、免疫反応において重要な役割を果たす。基準値26〜47% 数値高め、ウィルス感染しているかも?)

Monocyte 27% (白血球の一種、最も大きな白血球 基準値3〜8% ウィルスが細菌感染が理由で単球が増えているのか)

Eosin 0%  (好酸球 白血球の一種、参考値2〜7% 骨髄抑制が原因か?)

IG%  0%  (免疫グロブリン 細菌やウィルスを結合して中和し、免疫の働きを助ける。再検済みで0%か)


 いわゆる完全に骨髄抑制されていますわ。体の中に細菌が入っているのに、戦ってくれる奴が出ていないような状況です。

「そりゃ抗菌剤、薬剤師さんが驚くほどの量を処方される血液データーだよ!」

 特にCRPが1・55だったら普通、白血球は一万を超えていて当たり前のところ・・

「白血球数、何度見直しても1040?それ以外にも、0%?0%の項目マジで萎えるわ」

 これは!心に隙間風が吹いている家族に向かって!主張をしなければなりません!


 家に帰宅後、まずは夫に向かって言いました。

「抗がん剤治療中は抗がん剤が血液を作る場所を攻撃して、本来、作るべきものが作られず貧血症状が出たり、白血球数が低くなって体の中に入った細菌を叩くことが出来なくなったりして熱発することがあるんだけれど、今回、まさにこれが原因で熱が出たということになるのですが・・」


 私は夫に向かって言いました。

「実は先生に、夫が野球観戦に行ったり、コンサートに行ったりなど人が多い場所に行った際には、寝室は別にして距離を取るようにした方が良いのかどうかを尋ねてみたんだけど、そんなもの別にしても仕方がない。骨髄抑制したらどうやっても感染するし、感染したら薬を飲むしかない。もしもパートナーが熱発していた場合は、その時は寝室を別にする方が良いと言われることになったのよ」


 私は夫に向かって言いました。

「今回はあまりにも具合が悪くなって外から菌を持ち込んだ奴に恨みを抱いたけれど、それは仕方がないこと。感染したら今回のように薬を飲むから良いのですが、抗がん剤治療をしている限り、また、このような血液データになって熱を出すことがあるかもしれないので、具合が悪くなりそうになったら即時!報告をするようにするよ!」


 こう言って私は先生から貰った血液データーを夫に差し出して、

「ほら!白血球!ここ!ここ!1040なの!ここ!ねえ!低いでしょう!」

 夫は血液データーを見たってナンジャラホイ状態ではあるのですが、再検済みの欄とか、Lの欄とかは読めるので、

「分かった、分かったよ。今まであまりにも普通に動いているから、普通に動けるものだとこっちも思っていたけど、やっぱり抗がん剤治療をしていると色々と症状が出てくるものなんだから、その都度、口に出して言ってくれ!そしたらこっちも出来る限りフォローするように動いていくからさ!」


 娘が帰宅後も、血液のデーターを見せながら同様の説明を実施。

「学校から帰ってきて家に菌を持ち込むのが、そりゃしゃあないことだし、その際にまた白血球1000台だったら同じように熱発するんだけど、その時には薬を飲んで・・以下同文」

「わかったよ、とにかく白血球が1000だということは良く分かったから・・また具合が悪くなるようなことがあったら早めに言って!出来ることはこっちでもやっていくようにするからね!」


 とにかく、にんげん、数字を見せられるとうんぬんカンヌン言えなくなるし、変に納得してしまうように出来ているんだなあ。

 血液データーと共に薬剤師さんも驚きの抗菌剤を飲むことになったことを説明すると、

「「とにかく、具合が悪くなったら早めに言って!ママが普通にしているとこっちは何も分からないから!」」

 と、いうことで、数値のマジックで家族の間に起こった隙間風はあっという間に止むことになったんですね。


「それでさ、ここで一度、ちゃんと質問しておきたいんだけど」

 そこで夫は言いました。

「今回、病院に行って血液を調べてもらって、薬剤師さんが驚くほどの薬を処方されたのは理解したけれど、今のママにとって一番辛いことって何なの?」

「そうだよ!白血球が1000だっていうのは分かったけど、今は何が一番辛いの?」


 えーっと・・今現在、何が一番辛いって?

「それはやっぱり・・口の中の味蕾が抗がん剤によってやられて、食べ物の味がしないことかなあ・・」

 え?血液がどうとか言っているくせに味がしないのが一番の問題なの?そりゃ私たちにはどうにも出来んがな!という顔を夫と娘はしておりました。


癌の告知を受けた私の状況をコミカルに描いていきたいと思います。

癌を治療するにあたり、私としてはこうした方が良いのだなという部分をクローズアップして、

二人に一人が罹患すると言われている癌について、情報を共有しつつ、楽しんでいただけたら幸いです!

もし宜しければ

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