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歩き出した
道は止められない
はばかりもなく
たちつくす
恐怖とは
無意識の自分の中にある縛り
心の声は聞こえていたのに
終ぞ聞く耳を持たなかった
現実が怖かったのだ
何も恐れるものはないはずなのに
恐れることに恐れていた
終ぞ自分の手で人生を切り開くことは無かった
しかし
心の病は己を苦しめる
安心や
安全が
僕を苦しめる
安定した人生は苦しい
やりたくもない仕事を
もう何十年と続けてきた
誰かのためだと
家族のためだと
ひたすらに働き
お金のために
ひたすら働いた
この10年
まともな休日はない
ただ働きつづけ
疲れた
もう無理だと
心が言っている
これ以上無理だと
心が言っている
やりたくないことを
やりつづけ
それを他人のためだと
理由をつけて
自分を騙した
もう無理だ
あきらめよう
家族には迷惑がかかるが
本当に自分がダメになる前に
安定と安全と安心を手放さないといけない
でないと
本当に
身体を1ミリも動かせないほど
動けなくなるだろう
その時が近づいている……
僕は冒険を
終ぞしたことがなかった
本当の意味での
人生の冒険
最近
目の前の
恐怖の扉に
打ち勝った
開けることを無意識に恐れてしまう扉
それは自分一人ではできなかったことだ
言い知れぬ不安は
開けた扉の先で直ちに覆い尽くす
しかし
引き返すことはできない
してはいけない
あのままだと
死んでいた
勇気を出す
最初の一歩を踏み出さないまま
今まで生きてきた
何かが変わるのは恐ろしい
手が冷たく
眠れない
しかし
嘔吐しそうな日々を
これからも生きるのは無理があった
平然と恐怖に向かう
向かうより仕方なかったのだ
このままでは死ぬ
死なずとも
心の病に犯される
だから
目を閉じて
はじめの一歩
踏み出す
どうなるか分からない
生きればいいじゃないか
心が死ぬよりマシさ
もう少し生きる
よし
大丈夫
なんとかなるさの
人のあたたかさ
やってみる
さあ
よし
今から