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伝説回帰〜物語の終止符  作者: 旅の語り部
突然始まる冒険は手紙の送り主!?
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本編3【旅の語り部との再会へ】

 赤い目をした魔物と悪そうな人間が去ったエントスの町では、人々の活気は無くなり人の姿は消えていた。そんなエントスの町は、自然の音だけが町の全てを支配していた。人の姿が消えたエントスの町は、廃墟の様になっていた。その近くの洞窟では、エントスの住人とその住人を捕まえて行った赤い目をした魔物と悪そうな人間が潜んでいる事は他の人間達は知る由もなかった。ある人間以外は・・・・・・やがてエントスの町を横切った旅人達によって、エントスの状況が知れ渡るのは意外にも早くアリトリーの町周辺にも伝わった。アリトリーの町周辺にエントスの情報が伝わったその時、テール達はアリトリーの宿屋に泊まっていた。その次の日、テール達はアースという場所を知っているかも知れない旅の語り部を追って、まずここから北にあるエントスの町に行く事にした。実は、冒険者ギルドにいる時にエントスの町で人がいなくなったという噂を聞いていた。アリトリーの町を出てエントスの町へと向かう途中にも何人かとすれ違った時に同じような話を聞いた。テール達は、歩き続けてエントスの町へと辿り着いた。辿り着いたエントスの町は、アリトリーの町ほどではないにしても人はいるはずだった。だが噂通り目の前にはほとんど人の姿が見られなかった。テール達は、町の中を人がいないか探して歩いていると遠くから「町人が連れ去られた」という声が聞こえてきた。声が聞こえる方向に向かったテール達は、そこで傷ついた人間を見つけた。その人間は、エントスの人間でここにいたエントスの人間は魔物に襲われて町の近くにある洞窟に連れていかれたと教えてくれた。テール達は、魔物に連れて行かれた町人を救う為に近くの洞窟へと向かった。テール達は、エントスの町を出て少し歩くと、町人を連れて行った魔物が向かった洞窟へと辿り着いた。魔物が向かった洞窟は、大きな洞窟で中に入って行くと奥に行くほど暗くなっていた。テール達は、奥へと進んで行った。道は、中に行くほど広くなっていた。しばらく道なりに行くと洞窟の奥で開けたところに出た。開けたその場所をテール達がよく見るとその場所の奥に牢屋みたいになっている場所が見えた。周りに魔物がいないかを気を付けながら牢屋になっている場所に近づくと多くの人間が入っていた。さらに近づいて中にいる人間に話を聞くと牢屋の中にいた人間は、魔物に連れてこられたエントスの町の人間だった。テール達は、魔物に連れ去られた人間達を牢屋から逃すと魔物が帰ってくるのを陰に隠れながら待っていた。

 静かな洞窟で待つ事数時間後・・・・・・テール達が待っている場所に複数の足跡が少しずつ近づいてきた。複数の足跡の中に人間の物と人間ではない足跡が混ざっていた。魔物が戻って来た。魔物を退治しようと向かって行こうとしたそのとき、魔物達の後に人間が現れた。突然、魔物達と現れた人間達に驚いたテール達は向かって行くのを少し待って様子を見ようとした。様子を見ていると魔物と現れた人間は、仲良さそうに何かを話している。テール達は、魔物と人間の間に何かあるとそう思った後に魔物達と人間の前に出て行った。魔物と人間は、テール達の出現に一瞬驚いたが、我に返った魔物と人間はテール達に向かって攻撃をしてきた。テール達は、自分達に攻撃をしてきた事で今回の事件がこの魔物達と人間が起こした事だった事を確信した。テール達は、立ち向かう為に戦う態勢を取った。

 テール達が、戦闘態勢に入った所に魔物の攻撃が目の前にやってきた。その魔物の攻撃を躱した直後、その隙をついて今度は人間達がテール達を攻撃してきた。魔物と人間の波状攻撃をテール達は、なるべく攻撃をしたくないと思って攻撃を受け流していた。マールは、フェアリー族の技を使って襲ってくる人間達の攻撃をどうにか止めようとしていた。マールが攻撃を受け止めようとしている間にテールとジェームズは、魔物への攻撃を仕掛けた。だが、魔物もテール達の攻撃を躱しながら戦っていた。魔物との戦いは熾烈を極めて戦いはすでに長時間に及んでいた。テール達の体力は限界に近く肩で息をしている状態だった。その状態の中、遠くの方を見ると、この場所にいた人間ではない新たな人影が現れた。その現れた人影が、こちらに近づいて来るにつれて色々と分かってきた。現れた人間は、全身を布で覆われていて姿が確認しにくい恰好だった。布に覆われている人間は、現れるとすぐに魔物達に攻撃をして一撃で倒していった。その圧倒的な強さで魔物を次々と倒していった。そしてその後に魔物と一緒になって襲ってきていた人間も倒していった。そのあっという間の出来事にテール達は、動く事さえも出来なかった。布に覆われた人間は、魔物達を倒し終わると名前も名乗る事もなく颯爽とその場を去って行った。一体布に覆われた人間は何者だったのだろうか?そんな事を考えながらも、魔物達との戦いが終わった後にテール達が周りを見渡すと魔物と一緒に向かってきた人間が一人生き残っていた。テール達は、その人間に話を聞いた。

 生き残っていた人間は、自分達に起こった出来事を話し始めた。「アリトリーの町で俺達に魔物と一緒に人間を捕まえるように提案してきた何をされるかわからないオーラを持った集団がいて、そいつらはこの出来事が終わると北に行くと言っていたが、そいつらが何者かは知りたくもないし知らない」と生き残っていた人間は、テール達に話した。テール達は、その話を聞いて魔物と人間を繋いでいる奴らがいる事がわかって驚きを隠せなかった。アースの場所を知っていそうな旅の語り部も魔物と人間を繋いでいる人間も北へと向かっている・・・・・・その二人を追う為にまずは洞窟の入口へと戻る事にした。洞窟の入口に戻って来たテール達は、一度エントスの町へと戻った。

 テール達と戦って生き残った人間は、自分が話しかけられた人間の事を話し終えると気持ちが楽になったのか、そのまま洞窟の中で少しの間佇んでいた。その佇んでいた人間に忍び寄る複数の人影があった。その人影は謎の集団だった。謎の集団は、自分達の秘密をしゃべった人間を倒そうとして襲いかかった。秘密を喋った人間は、人数的には不利であったが、最後の抵抗をして戦った。だが謎の集団には敵わなかった。秘密を喋った人間は、何回も攻撃されて亡くなった。謎の集団は、先に行った者の後を追って洞窟を出て北へと向かった。

 エントスの町へと戻ってきたテール達は、連れ去られた人間が戻ってきているのを確認する事が出来た。あの時の町人を探して町の中を歩いているとしばらくして見つける事が出来た。その町人に洞窟での出来事の一部始終を話した後、北へと向かう為に町の入口へと歩き出した。その後ろでは、感謝の気持ちを持ってテール達を見送るエントスの人間達の姿があった。その様子をテール達は知らなかった。エントスの町を出たテール達は、北にあるメイロー樹海へと続く道を歩き出した。

 テール達は、エントスの町を出て北へと続く道を歩き続けてキリスの町に辿り着いた。メイロー樹海に入る前に休憩を取ろうとしてキリスの町に入ると周りには商店が沢山あり商人が集まっていた商業都市で人は集まりにぎやかだった。周りを見渡していたテール達だったが、ジェームズに異変が起きていた。その事に気づいたテール達が、ジェームズに近づいて見てみるとジェームズの体は熱く発熱していた。テリアの町を出てからしばらくゆっくりとする事が出来ずに体調を崩してしまったようだった。テール達は、体が発熱しているジェームズを支えながら宿屋へと運んだ。それと同時にジェームズの体調に会う薬を買ってきた。医者の話では、しばらくの間休養が必要だという事だった。その事をジェームズに話すと、二人で先に行ってほしいと言ってきた。テールとマールは、少し悩んだ。このままジェームズを置いて先に進んでいいのかを・・・・・・悩みに悩んだ。最終的に悩んだ末、ジェームズの言葉を優先させて先に進むことにしたテール達は、今日は宿屋に休んだ。翌日、テール達はジェームズをキリスの町で休養させて北にあるメイロー樹海の方に歩き出した。

 キリスの町を出て一日歩き続けたテールとマールは、エリザレス山脈の麓にあるメイロー樹海にまで辿り着いた。噂では、昔メイロー樹海は木々が多く生えていて多くの人が迷っていて、一度入ってしまうと二度と出てくることが出来ないと言われていた。だが、今は整備されて樹海の中を案内してくれる案内人がいれば迷う事は無くなっていた。テールとマールは、メイロー樹海の入口にある案内所にやってきた。案内所には、何人かの旅人が案内人をつけてもらおうとやって来ていた。テール達は、自分の番が来るまでしばらくその場所で待っていた。そして、ようやく自分の番が来て案内人がやって来た。その案内人の名前は、ジュカイドと言った。テール達は、樹海の案内人住改度と共にメイロー樹海に入って行った。この出会いが運命だったと知らずに・・・・・・

 テールとマールは、案内人のジュカイドと共にメイロー樹海の中を歩いていてエリザレス山脈の入口まで樹海を抜けて行こうとしていた。案内人がいれば、エリザレス山脈の入口まですぐに着くはずだったのだが道に迷っているらしい。『何かがおかしい』そう思ってしまうほどに・・・・・・テール達は、そんな不安に駆られていた。道を探しながら歩いていたが、いつの間にはわからなくなってきていた。ジュカイドが言うには、昔はこういう事が多かったらしい。しかしジュカイドが案内人に就くようになってからは、一度もこんな事が無かったと言っていた。しばらくすると、テール達は、不吉なオーラが樹海一体に溢れていることに気がついた。そしてテール達は、不吉なオーラがする方向へと進んでみると一つの石像が現れた。不吉なオーラは、石像から漂っていた。テール達は、その不吉なオーラのする石像を壊してみた。すると不吉なオーラが弱まったように見えたが、不吉なオーラは完全に消えなかった。テール達は残っている不吉なオーラを頼りにして他に同じような石像が無いかを調べ始めた。テール達は、不吉なオーラのする石像を見つけては壊していった。石像を壊し終えると不吉なオーラは、完全に消えて無くなっていた。不吉なオーラが無くなってしばらく歩いていると、不思議な洞窟を見つけてしまった。案内人であるジュカイドは驚いていた。ジュカイドが樹海の案内人をして長いが、こんな洞窟があるということは知らなかった。テール達三人は、突然現れた洞窟の中が気になって探索することにした。洞窟の中へと進んで行くと奥には昔に誰かがいた痕跡があって何故か分からないが、本能が懐かしさを感じていた。誰かがいた痕跡があった場所には、灰にはなっているが紙が燃やされた物があった。全体的にはかなり前のものらしかったが靴の痕跡は、最近何者かが来たような痕跡があった。テール達は、不思議に思いながら洞窟の探索を終えてエリザレス山脈の入口に向かってジュカイドの案内で歩き出した。

 旅の疲れが出て発熱していたジェームズは、キリスの町で安静にしていた。ジェームズが安静していた場所から見える景色は、宿屋の天井と窓から見える外の風景だけだった。変り映えがしない風景を見ながら、医者の話を聞いていて一日は安静にしていないといけない事がわかった。一日安静にして過ごしたジェームズは、元気を取り戻しテール達の後を追いかけようと急いで宿屋を出る時ある噂を聞いた。その噂とは、エリザレス山脈を越えた所にあるアトーの町に数年前から旅をしていた人間が住んでいるというものだった。その噂を聞いたジェームズは、その事をテールに伝える為に宿屋を出てメイロー樹海へと急いで向かった。

 テールとマールは、ジュカイドの案内でエリザレス山脈の入口までやって来ていた。ジュカイドは、案内人の仕事が終わると来た道を戻って行った。ジュカイドと別れたテールとマールは、エリザレス山脈の山頂までの道を歩き始めた。エリザレス山脈は、高い山々が連なっていて山頂に行くにつれて道は険しくなって、空気は徐々に薄くなっていき疲れが蓄積していった。テールとマールは、山頂に着くと疲れを取ろうと少し休憩を取った。二人が少し休憩を取っていると登ってきた方向から聞き覚えのある声が聞こえてきた。二人は、聞き覚えのある声の方向に顔を向けるとジェームズの姿が見えた。二人は、ジェームズとの再会を喜んだ。再会して喜んだ後にジェームズからある情報が伝えられた。その情報は、ジェームズがキリスの町の宿屋で聞いた噂だった。休憩を取り終わると、エリザレス山脈を越えた旅の語り部らしき人間がいるだろうアトーの町へと急ぐためにエリザレス山脈を越えた。

テール達は、エリザレス山脈を越え旅の語り部らしき人間がいるだろうアトーの町へと向かっていた。果たして旅の語り部はいるのだろうか?何年も前の事なので真偽はわからない。テール達は歩きながらアトーの町へと辿り着いた。アトーの町は、そんなに大きな町ではなかった。町の中に入るとのどかな町並みが続いていたが、空が暗くなりかけていたのでまず宿屋を探して泊まる事にした。部屋に泊まったテール達は、エリザレス山脈を越えた疲れで眠りについた。眠りについたテールは、深夜の外からの物音と話し声で目覚めてしまった。テールは外からの物音と話し声を探す為に宿屋の外に出た。すると二人の人間が話をしていた。テールは、その二人のやり取りを慎重に聞くと一人の人間が「あんたは、魔物に依頼を頼めるって聞いたのだが?」ともう一人に言うとそのもう一人の人間が「そうだ」と言っていた。その事を聞いたテールは、エントスの町近くの洞窟での出来事が蘇った。それで二人のうち一人は、あのエントスの町近くの洞窟にいた人間の証言にあった噂の人間だと確信した。テールは、二人が会話している所に出て行こうとした。その時、後ろから現れた人間がそうだと言った人間に殴りかかった。殴られた人間は、突然の事に態勢を崩した。テールは、後ろから現れた人間に微かに残っていた記憶が思い出された。その人間は昔、冒険者ギルドで見た旅の語り部だった。


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