初戦闘は盗賊狩り
かなり長くなってしまいました······笑
俺は両親から貰った世界地図を頼りに、ローランス王国の王都へと向かっていた。途中、何体かのモンスターに襲われたが、全て撃退して父から譲り受けた「魔法袋」に収納して事なきを得た。
「にしても······この魔法袋本当に凄いな······」
見た目はただの変哲のない袋だが、生きていない動物や植物であれば、最大10tまで入るのだから、驚きである。ガルア曰く国宝級なのだとか。
「俺もそうだが、父さんもなかなかのチートだぞ······」
ちなみに今の俺のステータスはこんな感じだ。
《名前》アルマ
《種族》人族
《性別》男性
《年齢》十歳
《レベル》45
《体力》2,150/2,150
《魔力》3,700/3,700
《スキル》剣聖 大魔道士 女神の寵愛
《剣術》
身体強化Lv.5
瞬足Lv.5
浮遊Lv.3
《魔術》
火炎魔法Lv.5
氷結魔法Lv.5
風刃魔法Lv.5
聖魔法Lv.2
闇魔法Lv.2
《体力》《魔力》共に四桁に到達し、チートっぷりに磨きがかかっている。多くの特技がLv.5の上限に到達した上に五属性全てを習得した。
普通の人間でLv.5に到達できる特技の数は、多くても二つ。鍛錬を怠れば、全く到達できないほどに困難なものである。それを五つも極めたのだ。名実ともに化け物と呼ぶに相応しいだろう。
「この時点で人外のステータスなのに、まだまだ伸びるって考えると······つくづく俺ってやばいのな」
下手したら、王国間の戦争にでも巻き込まれかねない。人前では本気で戦うのは自重しておこう。
街道を歩いていると、後ろから急に叫び声が聞こえてきた。振り返ると、馬車が猛スピードでこちらに向かってきている。
「ああっクソ!あいつらまだ追ってきやがる!」
「馭者さん!もっとスピードを上げてくれ!」
「無理だ!これでも精一杯なんだよ!」
声を聞くあたり、どうやら何かに追われているらしい。すると、馭者がこちらに気づき声を上げた!
「おい君!何やってる!早く逃げろ!」
「どうしたんだ?何に追われてるんだ?」
「盗賊だよ!早く逃げないと殺されるぞ!」
盗賊か。ファンタジーによくあるテンプレってやつだな。こんな早くにお目にかかれるとは思わなかった。思わず頬が緩む。とりあえず、この人達は助けておこう。恩を売っておいて損は無いしな。
「盗賊ですか。なら俺が退治しますよ」
「何言ってる!君みたいな子供じゃ無理だ!」
「まあ見ててくださいって」
そう言って俺は馬車の前に立つ。するとすぐさま盗賊達に追いつかれ、周囲を囲まれる。
「おいおい、なんだこのガキは?」
「俺が知るかよ。とりあえず殺そうぜ」
「ひ······ひひっ······殺し······殺したい······」
見た目が子供だからか、盗賊達は好き放題俺の事を罵ってくる。というか今一人やばいやついただろ。盗賊って言うより暗殺者じゃん。
「おいガキ、今なら見逃してやる。さっさと消えろ」
喚いている下っ端達をかき分けて、リーダーらしき人物が俺の前に現れる。なるほど、それなりに強そうだ。
「嫌だ、と言ったら?」
「殺れ。お前ら」
リーダーの合図を皮切りに、盗賊たちが一斉に飛び出した。俺目がけ、得物を振り下ろそうと迫ってくる。
慌てず騒がず、俺は多対一で有利に使える魔法を詠唱した。
「氷獄」
俺が使った魔法、氷獄は、周辺の空気中の水分を一瞬で氷に変え、範囲内の対象をまとめて凍らせる上級魔法の一つだ。
ちなみに、氷獄で生成した氷は、同じ上級魔法レベルでないと、傷一つつかないほど強固である。内側からも、外側からも砕くのは至難の業だ。
盗賊達にも効果はてきめんで、リーダー以外のほぼ全員が、凍らされたまま動けなくなっていた。
突然の出来事に、盗賊達のリーダーも、馬車の人達も、開いた口が塞がらないという感じに唖然としていた。
「それで?もう諦めるか?」
「く······クソガキィィ!」
リーダーが抜刀し、俺目がけて突進してくる。だが遅い。俺はリーダーの後ろに回り込み、手刀を放ち敵の意識を刈り取った。
戦闘開始からわずか30秒足らずで、盗賊達は全滅した。
あ······手加減するの忘れてた。
異世界といえばテンプレ······ですよね!
というわけで哀れな盗賊さん達をぶち込んでみました。
あと主人公の無双っぷりも凄いですね笑
文章力ですが、今後は増えていくと思いますが、
ご了承くださいm(_ _)m
次話かその次辺りで、一旦区切ろうかと思います。