とんでもスキル✕3
3話目です!
「ステータスオープン」
《名前》アルマ
《種族》人族
《性別》男性
《年齢》三歳
《レベル》12
《体力》350/350
《魔力》420/420
《スキル》剣聖 大魔道士 女神の寵愛
《剣術》
身体強化Lv.2
瞬足Lv.2
《魔術》
火炎魔法Lv.2
氷結魔法Lv.2
風刃魔法Lv.2
「······」
スキルがとんでもないものになっている。なんだ剣聖って。なんだ大魔道士って。明らかに両親より強そうじゃないか。それらはまだマシだよ。最後、女神の寵愛って。チートスキルの匂いしかしない。
それになんかレベルが上がってるし······。どう考えても3歳児のステータスじゃない。こんなの見せたら父さんも母さんも卒倒しそうだな。どう説明しよう······。
うん、とりあえずスキルの事は放っておこう。勉強しないとね。
そして俺は、「世界全書」と書かれた本を開いた。
ここで、この世界について説明しておこうと思う。
まずこの世界には、二つの大陸が存在している。オズフィア大陸とセーナ大陸だ。オズフィア大陸は主に人族が住んでおり、大小様々な王国や都市が存在している。
その中で俺たち家族が暮らしている所は「ローランス王国」という、大陸内で最も大きく、最も栄えている王国だ。
そして、もう一つのセーナ大陸には獣人や天狐などの人族でないもの、所謂亜人達が住んでいる。人族に友好的な種族もあれば、排他的な種族もいる。そのような理由でこのように線引きがされているのである。
「ふぅ······こんなもんかな」
「世界全書」で改めて情勢を確認した後、俺は少し休憩を挟むべく、近くにあったソファに寝転がった。そして数十分ほど休憩を取ったあと、今度は「スキル大全」と書かれた本を取って読む。
スキル。先天的に神に与えられる一種の才能。
基本的に一人一つ、多くても二つ持つことが普通であり、三つ持っている者はほとんどいない。また、どのようなスキルが顕現するかは完全にランダムで、多くのものはスキルによって将来の選択肢を決める。
戦闘系のスキルは、剣術なら《剣聖》魔術なら《大魔道士》が最高職である。これらを獲得したものは、将来的な地位が約束されていると言われるほどの力を持っている。
また、ごく稀に女神から加護を与えられる者もいる。《女神の寵愛》と呼ばれ、このスキルを持つものは
取得経験値2倍、必要経験値1/2、能力上昇補正、
以上三つの恩恵が得られる。
そこまで読んで、俺はパタンと本を閉じる。想像以上にえげつない内容だった。ただでさえ《剣聖》と《大魔道士》でお腹いっぱいなのにとんでもない加護を得ていた。
単純計算で必要経験値が通常の1/4だ。ステータスが高いのも当然だろう。あまりのチートさに目眩がしてきた。うん···寝よう。そして俺は睡魔に身を委ねた。
「アルマ〜。ご飯よ〜。」
む、少し寝すぎた。外を見るともう夕暮れ時だ。体に残る怠さを振り払い、夕食を求めて俺は居間に向かった。
かなり説明が多かったような気がします。
読みにくかったら申し訳ございません。