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自由気ままな異世界冒険譚  作者: 鈴野 白
第二章 冒険
24/75

ラミアの冒険者登録

 オルバに連れられて、俺たちはギルド長室に入った。

俺とラミアが隣に座り、オルバとロレナが対面する形で反対側に座った。



「とりあえずお互いに自己紹介しておこうか。私はオルバ。ここのギルド長だ」

「アルマ君の、専属受付嬢のロレナです」



 ロレナがそう自己紹介した途端、俺の横に座っているラミアの纏う雰囲気が黒くなった。手も強く握ってくる。



「ほら、お前も挨拶した方がいいぞ」



 そう言ってラミアに挨拶を促す。ラミアは少し不貞腐れたように、自己紹介をした。



「······ラミアです。アルマ様は私のご主人様です」

「それよ!それ!ご主人様ってどういうことよ!」

「ご主人様はご主人様です!」



 ······また始まった。ラミアの言葉にロレナさんが反応して言い返す。さっきと同じだ。



「ロレナ。おそらく彼女は、アルマ君の奴隷じゃないか?」

「·········奴隷?奴隷を買ったの?アルマ君」

「ええ。まあ。色々と事情があって」

「ふうん······?そうだったんだ」



 良かった。とりあえず納得はしてくれたようだ。ロレナさんはまだ何か言いたそうだったが、とりあえず放っておこう。ラミアにも説明しておかないとな。



「ラミア。この人は俺の専属受付嬢のロレナさんだ。出来れば仲良くしてあげてほしい」

「専属受付嬢······じゃあご主人様の恋人とかではないのですか?ないのですよね?」

「······えええ!?こっ、恋人だなんて······そんなんじゃないよ······」



 ロレナさんがあからさまに反応する。彼女に迷惑をかけるのもいけないので、俺からも訂正しておく。



「そんなんじゃないよ。頼れる人、みたいな感じかな」

「······分かりました。とりあえずそれでいいです」



 とりあえずってなんだ。俺はまたラミアに話しかけようとしたが、そこでオルバから声がかかった。



「その話は置いといて、本題に移ろうか」

「あ、そうですね。すいません」



 オルバにそう促され、俺はラミアの冒険者登録やランクについての話をした。



「なるほど······登録は問題ないよ。誰だってやろうと思えばできるからね。問題はランクの方だ」

「ランク?」

「ああ、アルマ君とパーティーを組んでいるからBランクにするか、登録したばかりだからFランクにするか」



 まあ至極当然の話だろう。Bランク冒険者のパーティーに入っているからと言って、そのパーティー全員がBランク相当の実力を持っていないことだってある。互いに援護し合って、ランクを上げていくのだ。



「では······私はFランク······なのですか?」

「うーん······」



 オルバが難しい顔になる。駆け出し冒険者をいきなりBランク扱いするのも難しいのかもしれない。



 と、そこでロレナさんから援護射撃が入る。



「アルマ君なら、彼女を支えてくれますよ。きっと大丈夫です。責任は私が持ちます」

「ロレナさん······いいんですか?」

「はい。なんてったって私は専属受付嬢ですから!」

「ありがとう······ございます」



 そう言ってラミアは顔を俯ける。だが、一瞬見えたその表情はどこか嬉しそうだった。



「······仕方ないかな。今回だけ、特例で認めるよ」

「オルバさん······ありがとうございます」



 良かった。これでラミアと一緒に依頼を受けることが出来る。彼女も喜びに満ち溢れたような様子だった。



「それじゃ、これで話は終わりだよ。頑張ってね」

「はい。ありがとうございました」

「ありがとうございました!」

「アルマ君。ラミアさん。無理しないようにね!」

「はい!ロレナさんもありがとうございました!」

「······ありがとうございました」



 ラミアとロレナが打ち解けるのはまだ先のようだ。俺は苦笑いをし、お辞儀をして、ギルド長室を後にした。







 ───そして冒険者ギルドの依頼掲示板

「ご主人様。どの依頼を受けるのですか?」

「そうだな。ラミアの戦闘能力を把握することも兼ねて、このCランクの《ブラッディ・ボア討伐》にしよう」

「分かりました!私、頑張りますね!」

「ああ。お互い頑張ろうな。けど無理はするなよ」

「はい!」








 俺たちは《ブラッディ・ボア討伐》依頼を受注し、前と同じように魔獣の森に向かった。

今日は文化祭があったので投稿が遅れてしまいました...

待たせてしまい申し訳ありません!


ブクマや感想はモチベの向上に繋がりますので、ぜひよろしくお願いしますm(_ _)m

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