俺の名はアルマ
2話目です!
さて、そんなこんなで転生した訳だが。案の定、俺は赤ん坊になっていた。驚くほど小さく細い手足に思い通りに動かない体。寝返りすら打てず、暇を持て余している。そうしていると部屋の扉が開き、女の人が入ってきた。
「······マ。······飯の······よ」
うん。半分くらいしか聞き取れなかった。聴覚が発達していないから当たり前なのだが、意識がある分不便だな。恐らく母親がご飯を食べさせに来てくれたのだろう。
優しい親に感謝しつつ、俺は差し出されたスープをゆっくりと飲みほす。すると段々眠気が襲ってきた。あぁ···眠い···。
「おや······み。アル······」
「あう〜」(おやすみなさい)
母の優しげな声に誘われ、俺は意識を落とした。
それからしばらくして、俺は三歳になった。
さすがにこの年になれば体の扱いにもなれ、自由に生活できるようにはなった。初めて俺が歩いているところを見た時の母と父の驚きようと言ったらすごかった。その日はご馳走が並べられ、二人とも喜んでくれていた。
そんな少し親バカが入った新しい両親。父はガルア、母はメーアというらしい。そして肝心の俺の名前はアルマだそうだ。まともな名前で良かったと思う。
俺の一日の過ごし方はこんな感じだ。
朝日と共に目覚め、親を起こし、朝食。
その後昼までこの世界の書物などを読み耽り、昼食。
少し昼寝を挟んだ後、父からは剣術の、母からは魔術の特訓を夕方頃まで受けて、夕食。
お風呂に入り、家族との団欒を楽しんだ後、就寝。
普通に考えて三歳児の生活ではないと思ったかもしれない。けれど俺はこの世界に関する知識や、生き抜くための力は必ず将来必要になってくると思う。だからこうして勉学なり特訓なりに励んでいる。
ちなみに父は「剣豪」、母は「賢者」というスキルを持っていた。その間に生まれた俺、自分で言うのもなんだがとんでもない戦闘のサラブレッドだった。
そうだ、女神からスキルを貰ったんだった。確認しておかないとな。三年も経っていたのですっかりその事を忘れていた。
そう思って、俺は「ステータスオープン」と唱えた。
少し説明が多く読みにくかったかもです。
次話で世界情勢について触れていきたいと思います。
p.s 少し短かったかもしれません···不慣れなもので笑




