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自由気ままな異世界冒険譚  作者: 鈴野 白
第二章 冒険
19/75

奴隷を買おうと思ったのに

「てめえがアルマか!」

「······そうだけど?」



 俺は二十人ほどの荒くれ冒険者達に囲まれていた。全員が抜刀し、俺に向かって殺気を孕んだ視線を送ってくる。


 奴隷を買いに行こうとしただけなのに、とんだ茶番に巻き込まれてしまった。面倒くさい。



「てかなんで俺がこんなことされてるの?」

「このガキ······昨日のこともう忘れたのか?」

「昨日······あ、ゴルムとレストアの事か」

「そうだ!俺たちの頭領ドンを痛めつけてくれやがって!ぶっ殺してやるよ!」



 なるほど。要は敵討ちということだろうか?意外と人情があるらしい。まあ死んではいなんだけどね。それでも、色々と迷惑極まりない。



「とりあえず剣を戻したら?街中での抜刀はそれこそ重罪じゃないのか?」

「うるせぇ!知ったこっちゃねえよ!」

「······もういいや。邪魔だからどいて」



 そう言って俺は道を開けるよう彼らに促す。



 ······が



「······ふざけるなよ。覚悟は出来てるんだろうな?」



 拒否された。本当に邪魔だ。



「覚悟?なんの覚悟だよ」

「もちろん······」


「「「「死ぬ覚悟だよ!」」」」



 そう言って冒険者達が一斉に迫ってくる。多対一だからだろうか。彼らは皆舐めきった表情をしながら、今にも獲物を振り下ろしそうとしてくる。


 俺はため息を吐きながら、詠唱した。



雷嵐ボルテックス



 荒くれ冒険者達を中心に、突風と雷鳴が轟き渡る。

触れた傍から吹き飛び、二十人全員を蹂躙する。



 あまりの瞬殺劇に、吹き飛ばされた冒険者はおろか、行方を見守っていた全ての人々が度肝を抜かれ驚いていた。


 そんな彼らからの畏怖と好奇の目を全て無視し、俺は荒くれ冒険者達のリーダー格らしき男の前にたつ。



「どうする?まだやる?」

「ぐ······がはっ······降参······だ」



 感電によるショックと吹き飛ばされた衝撃で、ろくに動くことも出来ないほどダメージを負っていた。思った以上に力が入りすぎていたのかもしれない。



「わかった。でも、今後俺に絡んできたりしたら、その時は覚悟しておけよ」

「······わ、わかった······」



 リーダーは力なく頷く。これで変な言いがかりをつけられることも無さそうだ。俺は上機嫌で奴隷商に向かった。








 この戦い(一方的)を見ていた住民達によって、アルマに

雷帝ボリクス」という二つ名がついたのは別の話。

展開がゆっくりで申し訳ありません...!

次回以降はもっとスピーディーに行けたらなと!


ブクマや感想はモチベの向上に繋がりますので、ぜひよろしくお願いしますm(_ _)m

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