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自由気ままな異世界冒険譚  作者: 鈴野 白
第二章 冒険
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昇格

 受付での一悶着の後、俺はロレナさんに呼ばれてギルド長室に案内されていた。そこで俺は初めてここのギルド長と対面することになった。



「私が、ここのギルド長のオルバだ」

「アルマと言います。よろしくお願いします」



 オルバは見た感じは普通の元冒険者という感じだ。体つきもゴルム程ではなく、レストアに近い感じだ。だが彼の纏っている雰囲気は、戦場をくぐり抜けてきた猛者のそれだ。伊達にギルド長を名乗っている訳では無いらしい。



「にしても驚きだね。Fランクのかけ出しがCランク冒険者を倒すなんてねぇ」

「何かいけなかったでしょうか?」

「いやいや。何も問題はないよ。礼儀を弁えてこその冒険稼業だからね」

「そう言ってもらえるとありがたいです」



 良かった。何か罰せられるとかではないようだ。



「君をここに連れてきてもらったのは他でもない。ロレナを助けてくれたことに対する感謝とお詫びだよ」

「別にそんなものはいらないですよ。助けようと思って助けただけですから」

「でもね、我々も少なからず君に感謝しているんだ。もちろんロレナもね。受け取ってもらえないかい?」



 ······何か同じような会話をアリアともした気がする。まぁ、一応受けとっておくか。



「分かりました。それで、何を頂けるのですか?」

「謝礼金の金貨三十枚と、Bランク昇格だ」

「······え!?」



 とんでもなかった。まず金貨だが、一枚あれば一ヶ月は余裕で生活できる。それが三十枚だ。今後数年はお金に困ることはないほどの金額である。



 続いてBランク昇格だが、これは冒険者ギルド始まって以来の特例らしい。王都での恩恵や、ギルドの高待遇等が得られるが、指名依頼を受けることもあり、メリットばかりということでは無い。



 だが、Bランクというのは冒険者たちの目標であり憧れ。それに一気に昇格とはもはや常識の範疇に収まらない。



「あの、本当にいいんですか?」

「いいさ。ロレナの事に比べたら金貨三十枚なんて安いし、Bランクにしておけばお互いにメリットもあるしね」

「······なるほど」



 つまりは指名依頼等で俺を有効利用しようということだろう。少し気が乗らないが、言ってもそれだけだ。貰えるものは貰っておこう。



「分かりました。では俺はBランク冒険者になるんですね」

「ああ。正式には明日からだがな。今日は手続きだけだ」

「はい。了解です」




「あ······あの!」

「どうしました?」



 俺がオルバとの話を終えると、絶賛空気状態だったロレナが声をかけてくる。少し頬が赤い。



「先程は、本当にありがとうございました!」

「いえいえ、ロレナさんが無事で良かったですよ」


「あの······もしよろしければ、私をアルマさんの専属受付嬢にさせてもらえないですか?」

「······いいんですか?」

「はい!」



 これはラッキーだった。専属受付嬢になれば、ありとあらゆる面で自分をサポートしてくれるのだ。むしろこちらからお願いしたい所であった。



 ちなみに互いの了承の後、冒険者が最終的に判断するという形だ。先程のような無理矢理なことにはならない。



「分かりました。では、これからよろしくお願いします」

「はい!よろしくお願いします!」



 そう言って彼女は満面の笑顔で返事をした。お互いに見つめ合う形になり、恥ずかしくて目を逸らしてしまう。心無しか顔が赤くなっていた。お互いに。



 そんな俺たちの事を、オルバは微笑ましそうに眺めていた。








 こうして俺は、多額の金貨とBランク冒険者としての資格を手に入れたのであった。

ステータス云々は、次の話で整理しようと思います。

ごっちゃになって申し訳ないです...笑


ブクマや感想はモチベの向上に繋がりますので、ぜひよろしくお願いしますm(_ _)m

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