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自由気ままな異世界冒険譚  作者: 鈴野 白
第二章 冒険
15/75

妖精王アリア

 妖精に連れられて、俺は彼女達の住処に案内された。

ふむ、意外と広い。ローランス王国の冒険者ギルドと同じくらいか、それよりも広いかもしれない。体のサイズが小さいのに、こんなに大きくするものなのか?



 俺がそんなことを考えていると急に声がかかった。



「あなたが、我々を助けてくれたのですか?」

「······?」



 そう言って、目の前に大人の女性程の妖精が現れた。恐らくこの辺りの妖精達のリーダー、お母さんのような感じだろう。



 腰まで伸びた蒼色の髪に、天使のような純白のヴェール。背中には一際大きい羽が生えており、どこか神秘的なオーラを纏っているようにも見える。



 思わず見とれていたが、我に返り返事を返す。



「助けた······とは?」



 そう、俺はモンスターを倒していただけで、妖精を助けた記憶など持っていないのだ。だが彼女は「助けてくれた」と言っていて、話が噛み合わなかった。



「あ、申し遅れました。私は妖精王のアリアと申します」

「アルマです。よろしくお願いします」



 どうやらアリアという名前らしい。普通だな。



「それで先程の事ですが、俺は妖精を助けてなどいないと思うのですが」

「直接的にはそうかもしれませんが、先程の超級魔法はあなたのものでしょう?」

「はぁ······まぁ······」


「あの魔法の影響で、我々に被害を被る魔物が根こそぎいなくなったのです」

「あぁ······なるほど」



 知らぬうちに一種族を助けていたとか飛んだミラクルだな······しかも妖精族か。異世界じゃテンプレだな。



「あなたにはそのお礼をと思ったのです」

「あ、お礼なんていりませんよ。俺はむしゃくしゃして魔法を使っただけです。感謝される筋合いはありません」

「······我々の感謝を受け取っては貰えないのですか······?」



 そう言ってアリアは近寄ってきて上目遣いで見上げてくる。

贔屓目抜きにして美女な上に妖精王だ。付くものもついている。色々とヤバくて非常に宜しくない。



「まぁ······まあ貰えるのなら貰っておきますよ······」

「本当ですか!ありがとうございます!」



 そう言ってアリアは抱きついてくる。何か柔らかい感触が体を刺激してくる。やめて!それ以上はまずい!


 俺が何とか彼女を引き離すと、見るからにシュンとしていた。


 ······妖精王がこんなんで大丈夫なのか?まあ気にしないことにしよう。······悪くはなかったし。



「それで、何を貰えるんですか?」

「ええと、《妖精王の寵愛》と妖精剣フェアリーソードです」


「······え?いや、ちょっと待って!?」

「どうかしました?」

「いやいやいや、そんな見るからに凄そうなスキルとか武器とか貰えませんって!」

「受け取って······くださらないのですか······?」



 また上目遣いで懇願してくる。反則だろ。これ。



「いや、さすがにそんな大それたものは······」

「いいのですよ。我々を助けてくれたのです。逆にこれでも足りないくらいです」

「わかった。その二つで大丈夫だ」



 ここで了承しておかないと、とんでもないものを渡されかねない。俺は素直(?)に受け取ることにした。



「······もう行かれるのですか?」

「ああ、まだ依頼の途中だしな。」

「そうですか······それではこれを渡しておきます」



 そうしてアリアは俺の右手薬指に青色の指輪をはめた。



「これは?」

「妖精王の指輪。魔力が内蔵されているので、戦闘時にあなたを守ってくれます」

「······凄いな。まあ、とりあえず貰っておくよ」

「はい!······たまには、遊びに来て下さいね?」

「わかった。暇な時にまた来るよ」











 こうして俺は優しい妖精達に見送られ、ローランス王国の冒険者ギルドへ戻るのだった。

加護と武器をもらい、更にチートになりました笑

今後の活躍にご期待ください。笑


ブクマや感想はモチベの向上に繋がりますので、ぜひよろしくお願いしますm(_ _)m

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